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アメリカでキャンプを楽しむ(ワシントン州&オレゴン州)

アウトドアの旬の季節・夏にお送りする今回の特集は、もちろんキャンプ&アウトドア!初心者向けのキャンプのイロハから、水辺&山でできる夏のアクティビティーまで、ノースウエストのキャンプと外遊び情報が盛りだくさんだ! (情報は2005年7月時点のもの)

※料金を含む掲載情報は2005年7月時点のものです。

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キャンプの心得

キャンプ王国アメリカ、至る所にキャンプ場がある。「今年こそキャンプ・デビューするぞ!」と思っている初心者向けに、これだけは知っておかなければいけないことを紹介。

キャンプ場

キャンプ

国立公園や州立公園などの観光地には必ずあると言ってもいい。釣りはもちろん、ヨットやジェットスキーのできる湖や壮大な景色が望めるハイキング・コース、宿泊施設があるところも。

誰もが思い浮かべるような、テントを張ってたき火をするようなキャンプ場のほか、キャンピング・カーなどのRV車に電気、水道などを供給する設備のある「オート・キャンプ場」では、車の中で調理や寝泊まりができる。なおキャンプ場には、水道やトイレなどが完備された「ユーティリティー・パーク」と、そういった設備のない自然そのままのキャンプ場「プリミティブ」の2タイプがあるので、行く前に確認が必要。

また、ほとんどのキャンプ場にペットを連れて行くことができるが、まれにペット不可や、条件付きでOKのところもあるので注意しよう。

 

予約

キャンプ場の予約

人気のあるキャンプ場はオンラインや電話で事前に予約をするのが賢明。ただし、予約を受け付けていない“早い者勝ち”のキャンプ場も多い。その場合、特に天気の良い週末はとても混むので、早めに現地に着くようにしたい。

予約のできるキャンプ場では「リザベーション・フィー(予約金)」を取るところがほとんど。また、予約のいるキャンプ場でも、当日空いていれば利用できる。

 

自然を傷つけない

ゴミ箱

ゴミはそのままにせずに、キャンプ場に設置されているゴミ箱にちゃんと捨てるか、家に持ち帰る。キャンプファイアーをしたら、火の後始末も忘れずに。また、野生の草花を勝手に摘むのもいけない。自然を傷付けないようにするのが基本。

 

野生動物に注意

ゴミ箱

特に山でのキャンプで気を付けなければいけないのがどう猛な野生動物。特に熊は遭遇する率が高い。食料をテントの中に入れておくと、臭覚の発達した熊が食べ物目当てにテント内に入って来ることも。食料は密封容器などに入れ、においを遮断した上でキャンプ内にあるロッカーを使うか、4メートル以上離れた木などにロープなどを利用してぶら下げる。また、外で動物と出くわすこともあり得る。聴覚が発達している熊は高音を嫌うので、熊よけ鈴を携帯すると、鈴の音に反応して熊が逃げて行く。

クーガーに遭遇した場合は、目を合わせたまま、静かに後ろに下がる。もし万が一襲って来たら、背を向けないこと。大きな音を出したり、棒などを振り回して自分を大きく見せる。

蛇は夜行性だが、昼間に薪木の積んである場所や、靴の中などに潜んでいる場合があるので、くれぐれも確認を。また噛まれた時の衝撃を少しでも減らすために、長ズボンとブーツを履くことは効果的だ。いずれの場合も野生動物に遭遇したら、まず近づかないと心得ておく。

 

キャンプファイヤー

キャンプファイヤー

キャンプと言えば「キャンプファイアー」という人も多いだろう。ただし、たき火禁止のキャンプ場があるので、予め確認をする必要がある。また、環境保護のためにも森の木を勝手に切ったり、枯れ木を拾ったりしてはいけない。薪木は自分で持って行く。薪木を販売しているキャンプ場もある。

 

夜は静かに

たいていのキャンプ場には、夜10時から朝6時まで「Quiet Hour(消灯時間)」がある。その時間に楽器などを演奏したり大音量で音楽をかけたり、ゲームなどをして大騒ぎをしない。周りの人への配慮も忘れずに。

 

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キャンプ用品を揃えよう

これから道具を揃える人のために、 最低限必要なギアと選ぶ時の注意点を挙げてみた。

テント

テント
▲キャビン型
テント
▲ドーム型

素材は紫外線に対する耐久性を考慮するとポリエステル製がいいが、ナイロン製の方が軽量。形はドーム型は安定性が良く、風や雨を効果的しのげる。キャビン型は中が広いので、楽に歩き回れるのが利点だ。

テントの大きさ表示の目安は、ほとんどの場合がギアなしで大人が何人横になれるスペースがあるかを示しているので、表示されている人数より大きめを買うと室内に余裕がある。1年を通してキャンプに行くなら、4シーズン用が必要だが、冬にキャンプをしないなら3シーズン用が軽くて便利。

 

ランタン

ランタン

ガスなど燃料式のものは明るいが、少し重いので持ち歩きには向かない。またテント内で使うと一酸化炭素中毒になる恐れもある。電池式のものは燃料式ほど明るくはないが、軽量でトイレに行く時などの懐中電灯代わりにもなる。良いランタンとは、明るくて燃料が長持ちし、取り扱いが簡単なもの。

 

寝袋

寝袋
▲ミイラ型

羽毛と化学繊維の素材があり、羽毛は軽く温かい。化学繊維は濡れても乾燥が早く、羽毛に比べて値段も安い。形による違いでは、ミイラ型(Mummy-style)は、体にフィットするので熱を逃がさず、寒い夜に最適。長方形型(Rectangular)はミイラ型に比べて、空間があるので寝返りが打ちやすい。また、チャックを開くと1枚の大きなブランケットになるので、寝る時以外は敷物として使える。

 

グリル

グリル

何をどれだけ調理するかで大きさが変わる。持ち運びのことを考えると、できるだけコンパクトな方がいい。燃料も炭とガスがある。炭の場合は着火材などが必要。ガス・グリルは炭のグリルよりも少し値段が高め。

 

救急箱

救急箱

救急箱に入れておきたいものは、バンドエイド、包帯、小さなハサミ、常備薬など。そのほか自分が必要と思う物も持って行きたい。

 

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水遊びが充実のキャンプサイト

ワシントン&オレゴン州では、海・川・湖などで水遊びが楽しめる。思う存分、水と戯れられるキャンプ場を1カ所ずつ選んだ。
※ここでの利用料はキャンプ場の利用料を表しています。州立公園などでは、予約に別料金が掛かることがあり、また入園料も徴収されることがあるので、事前に確認を。
※潮干狩り、釣りやカニ取りにはライセンスが必要。(*情報は2005年時点のもの)

フォート・ウォーデン州立公園(WA州)

映画のロケ地で水遊び三昧

フォート・ウォーデン州立公園
▲公園内のランドマーク、ポイント・ウィルソンの近くでは、釣りを楽しむ人の姿も ©Sunny Walter

100年の歴史を持つビクトリア調の建物が建ち、「沿岸砲兵博物館」を始めとする博物館も備えた公園内には、2つのキャンプ・エリアがある。水辺へのアクセスに便利な「ビーチ・キャンプグラウンド」は、浜辺と岸壁の間にある50サイトのエリア。視界の開けた平原が広がり、中には野バラや木々に囲まれたスポットも。名所のひとつ「ポイント・ウィルソン灯台」を望めるのもポイントが高い。水遊びは、海水浴、海釣り・カニ取りなど、一般的なことはひと通り可能。一方「フォレスト・キャンプグラウンド」は、森の静寂を楽しみたい人やプライバシーを守りたい人向けのエリア。電気・水道とゴミ箱が用意され、「プリミティブ・キャンプサイト」と隣接。プリミティブ以外はいずれのサイトもシャワー・トイレ付きだ。

この公園は映画のロケ地としても有名。リチャード・ギア主演の「愛と青春の旅立ち」を筆頭に、ジェニファー・ロペス主演の「イナフ(Enough)」、そして日本版リメイクとして知られる「リング」にも、公園内の景色が盛り込まれている。

Fort Worden State Park Conference Center
200 Battery Way, Port Townsend, WA
TEL:360-344-4400
ウェブサイト:www.fortworden.org

アクセス:シアトルからベインブリッジ島へ渡り、そこから104号を北上。フッド・カナル・ブリッジを渡り、104号~19号を経てポートタウンゼントへ。ポートタウンゼントの北側に位置する。
利用料:$27(ビーチ)、$22(フォレスト)、$10(プリミティブ) ※このほか予約料として$7が掛かる
主な施設:キャンプサイト、ロッジ、会議場、博物館、シャワー、トイレ

【ココでできる!】カニ取り、釣り、潮干狩り、ハイキング、水上スキー、マウンテンバイク、バード・ウォッチング、ビーチ・コーミング

 

ケープ・ルックアウト州立公園(OR州)

ポートランドから1時間半でオレゴン・コーストを満喫

ケープ・ルックアウト州立公園
▲取りたての新鮮な海の幸で晩ごはんもバッチリ! ©Matt Harper

ポートランドから車で1時間半と抜群のアクセスでオレゴン・コーストの雄大な自然とあらゆる水遊びを楽しめるのがここだ。

キャンプ場は浜辺にあるので、潮干狩り、カヤッキングなどが思いのまま。ポートランドの人達に大人気のスポットだ。また、海岸沿いにある3つのハイキング・コースは、海からの涼風が心地良く心身共に癒される。ケープ・トレイルの終点、ケープ・ルックアウトの岬からはホエール・ウォッチングも可能。

テント・サイトは173カ所あり、「ユルト」と呼ばれるモンゴル式テントが13棟、キッチンやテレビ、シャワー、トイレが完備されたデラックス・ログ・キャビンが3棟。またすべてのサイトにピクニック・テーブルとキャンプファイアー・プレイス、水道が設置され、温かいシャワーが使える施設が園内に3カ所もあるので、アウトドア初心者も快適にキャンピング・ライフが体験できる。人気スポットなので、2~3週間前に予約を入れよう。

Cape Lookout State Park
13000 Whiskey Creek Rd., Tillamook, OR
TEL:1-800-551-6949 
ウェブサイト:www.oregonstateparks.org/park_186.php

アクセス:ポートランドから26号(西)を経由し、6号(西)をティラムックまで約50マイル走る。ティラムックのやや北西に位置する。
利用料:$66(キャビン)、$27(ユルト)、$20(RV)、$16(テント・サイト)
主な施設:キャンプサイト、ユルト、キャビン、RVサイト、BBQグリル、野外シアター、シャワー、トイレ

【ココでできる!】カニ取り、釣り、潮干狩り、ハイキング、パラグライダー、スポーツ・カイト、カヤック、ホエール・ウォッチング、バード・ウォッチング、ビーチ・コーミング

 

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山遊びが充実のキャンプサイト

ワシントン・オレゴン州の必訪キャンプ場、山編はここから。森林を吹き抜ける風や野生動物との遭遇を求めて足を延ばしてみては?
※ここでの利用料はキャンプ場の利用料を表しています。州立公園などでは、予約に別料金が掛かることがあり、また入園料も徴収されることがあるので、事前に確認を。(*情報は2005年時点のもの)

マウント・レーニア国立公園(WA州)

自然の懐に抱かれて心身共にリフレッシュ

レニア山国立公園
▲夏の花々が咲き乱れるトレッキング・コースも豊富なレニア山 
©Sunny Walter

ハイキング、キャンプ、スキーなどさまざまな目的で毎年約200万人が訪れる、ワシントン州で最も人気のある公園のひとつ。1899年に国立公園に指定されて以来、公園全体の97%が手つかずの自然のまま残されている。レニア山は全米本土で5番目に高く、姿が富士山に似ていることから、その昔日系移民に「タコマ富士」と呼ばれ、富士山の姉妹山にもなっている。

この雄大な山を望める広大な園内には湖や氷河があり、野生動物や美しい高山植物が見られる。園内のキャンプ・サイトは全部で6つ。それ以外に、シャワーや洗濯ができ、簡単な日用品が手に入るビジター・センターのほか、ロッジなどの宿泊施設、スパと園内施設も充実。基本的には現地の先着順にて利用できるが、クーガー・ロックとオハナペコシュは電話かオンラインでの予約が必要。イプサット・クリークは天気の関係で閉鎖になることもあるので注意しよう。ケージを用意する、ひもにつなぐなどのルールはあるが、ペットも連れて行ける。

Mt. Rainier National Park
Ashford, WA
TEL:360-569-2211 
ウェブサイト:www.nps.gov/mora/index.htm

アクセス:シアトルからI-5で南へ向かい、127番の出口で512号に乗り、東へ。7号に乗り換えて南へ向かった後、エルベ・イーストで705号に入り、ニスカリー入り口、またはロングマイア、パラダイスの入口へ。
利用料:$10~$15
主な施設:キャンプサイト、ロッジ、RVパーク、ランドリー、スパ、シャワー、トイレ

【ココでできる!】
釣り、ハイキング、サイクリング、登山、バード・ウォッチング、ワイルドライフ・ウォッチング、ボート、水泳

 

コーブ・パリサデス州立公園(OR州)

西部劇さながら。砂漠の高原でキャンピング

コーブ・パリサデス
ドラマ「オレゴンから愛」のロケにも使われたデシュート地層の絶壁 © Matt Harper

せっかくならセントラル・オレゴンまで足を延ばして赤土の砂漠地帯でキャンプを体験してみてはどうだろう? 「コーブ・パリサデス州立公園」なら砂漠と言っても、ビリー・チヌーク湖を見下ろす絶壁に囲まれた高原に位置するので、砂漠高原で山遊びと湖で水遊びが一度に楽しめる。

切り立つ岩壁のふちをハイキングすれば、300年前のカスケード山脈の火山爆発でえぐられて姿を現したとされる、1,000万年以上前のデシュート地層が一望できる。

5,200エーカーにおよぶ園内には、キャンプ場が2つ。どちらもお勧めだが、野外シアターなどがあり豪華なのがデシュート川サイト。ビリー・チヌーク湖岸にはマリーナもあり、ジェット、水上スキー用、釣り用やパティオ・ボートなど、あらゆるボートがレンタルできる。

Cove Palisades
7300 Jordan Rd., Culver, OR
TEL:1-800-551-6949 TEL:541-546-3521(マリーナ)
ウェブサイト:www.oregonstateparks.org/park_32.php

アクセス:ポートランドから26号(東)をマドラス方面へ約90マイル。マドラスとレドモンドの間に位置。
利用料:$70(キャビン)、$17(テント)、RVは$5追加
主な施設:テントサイト、ユルト、キャビン、BBQグリル、野外シアター、ボート停泊所、シャワー、トイレ

【ココでできる!】
釣り、ハイキング、水上スキー、マウンテンバイク、カヤック、カヌー、バード・ウォッチング、ワイルドライフ・ウォッチング、ボート、ジェット・スキー

 

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*情報は2005年7月時点のものです。サービスや価格などの情報は変更、または閉業されている場合があります。

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