犬や猫などのペットを飼いたいと思ってはいても、「ちゃんと世話ができるか自信がない」と、なかなか踏み出せない人も多いはず。ペットを飼うにあたり、おさえておきたい情報をお届け。さぁ、ペットと共に歩むなごみライフ、始めよう!(情報は2009年3月時点のもの)
ペットとの出合い、ルール、接し方
ペットとの出合い、そして飼うためのルール
日本では「偶然、捨てられていたのを見つけて放っておけず……」なんて、突然の出合いを果たしてしまう場合もあるが、アメリカでは、アニマル・シェルターなどが保護するケースが多い。なので、ペットを飼う場合は、アニマル・シェルターや、ペット・ショップ、ブリーダー、地元新聞の個人広告やコミュニティー・サイトのクレイグスリスト(www.craigslist.org)などを訪れてみると良いだろう。
実際に飼い始める時は、引き取る際に予防接種が済んでいるかの確認をお忘れなく。生後6~8週目に最初の予防接種を済ませ、その後生後16週目までに必要な予防接種やワクチンを受けることになっている。定期的な狂犬病の予防接種も必要だ。アメリカで犬や猫を飼う場合、迷子や行方不明、事故などの緊急事態に備えて、ペット・ライセンスの登録が義務づけられているが、届出方法は自治体によって異なる。さらに、ペットの識別番号などが書き込まれたマイクロチップを皮下に埋め込んでおくと、保護された際に飼い主を特定することが容易。
日本に連れて行く場合は、国際標準化機構(ISO規格)に適するマイクロチップを装着しておくことが必須だが、一般にはISO規格ではないものも流通している。また、予防接種についての規定もあるので、帰国予定があるうえでアメリカでペットを飼う場合は、十分注意が必要だ。詳細は農林水産省のウェブサイトで確認を(www.maff.go.jp/aqs/animal/)。
新しくペットを飼う時に大切なこと
待ちに待ったペットと一緒の生活。とは言え、慣れないうちは、どう接すればいいのか不安もある。そこで、ペット・ホテルとグルーミング・サロンを経営し、犬や猫と接する機会の多い、ヒルローズ・ペット・リゾートのアンビュエル和子(ココ)さんに話を聞いた。
ペットを飼い始めるにあたり、まず考えたいのは「かわいい」という気持ちだけで衝動飼いしないことです。飼いたいと思う犬・猫種がある場合は、その種が持つ性質、特徴や欠点など、いろいろな情報を収集し、(ほとんどの種に欠かせない)抜け毛にどう対処するかなども考えてみてください。
子犬や子猫を飼う場合は特に、最初のしつけが大切です。子猫は比較的簡単にしつけられますが、子犬は小さいうちはどんな悪さをするかわかりません。特に1匹で留守番をしている時などは、退屈して散らかしたり、物をかじったりする場合も。ひとつの案として、クレイトやケージを使って、そこが自分の安心できる居場所、寝床だとわからせるようトレーニングすることをオススメします。そして飼い主が家にいる時に、目の届く範囲で子犬を遊ばせながら楽しくしつけるのが良いでしょう。ケージに入るのに慣れていると、修理工、犬・猫が苦手な友人などが来る時や、一緒に出掛ける時もスムーズです。
トイレのしつけも、最初は失敗が多いかしれません。その時は阻喪した場所に鼻を近づけさせ、ダメだと叱ります。カーペットで阻喪をすると、においもなかなか消えず掃除も大変です。リノリウム床の一角をサークルで囲むなどして、もし失敗しても掃除しやすいような場所を作って様子を見ていくと良いでしょう。
子犬、子猫共に、叱るよりも褒めながらしつけるほうが効果的です。その声色も、叱る時は強く短めに、褒める時は優しい声でなでながらなど。彼らは人間の子供と同じで、怒られてばかりいるといじけます。また、褒めることはコミュニケーションの良い基礎になります。
飼い主の気持ちはペットに伝わります。飼い主は、生活のストレスが心を不安定にし、それがペットの心にも影響してしまうことに気付かないものです。ペットと共に生活することは、大変な部分もありますが、そこから得る喜びも計りしれません。適切なしつけとコミュニケーションでペットと接し、癒し癒される素敵な関係を築きましょう。
ペットとの移動の注意点
車の場合
犬でも猫でも、やはり初めて車に乗ると車酔いをする。酔い止めの薬は動物病院などでもらえるが、車での旅行を計画しているなら、短距離の所から始めるなどして早めに車に慣れさせる必要がある。また、ノースウエストでは車の荷台などに犬をそのまま乗せている光景をよく目にするが、安全のためにはケージに入れるか、ペット用のシートベルトを使用するべきだ。
さらに旅に出ても、食事の回数や時間をいつも通りにするなどして、できるだけ普段と同じ生活パターンを心掛け、排せつは休憩のたびにさせよう。
ただし、猫は環境の変化にとても敏感なので、なるべくなら一緒に連れて行かない方が良い。
飛行機の場合
規定は航空会社によって異なるが、予約時に必ずペットの同行を知らせよう。主な輸送方法は『預け入れ荷物扱い』か『機内持ち込み』で、多くの航空会社で小型動物(座席の下に収まるサイズの犬、猫、鳥)はキャリアに入れておけば、客室に持ち込むことができる。荷物扱いの場合、“Live Animal(生き物)”や“Up”または“↑”(こちらが上)とケージに明記したり、迷子防止にペットの写真や連絡先を貼るなどした上、たっぷりのエサと凍らせた水を用意しよう。また、可能な限りノン・ストップ便を予約し、気温がペットの負担にならないように夏なら早朝、昼間の便を選ぶなどの考慮をしよう。通常は出発7~10日以内に発行された健康証明書と狂犬病予防接種の証明書がいる。チェックインは2~4時間前には済ませよう。
アメリカ国内、またはカナダへ飛行する場合、運賃は片道1頭$75~$300程度が目安だが(航空会社、動物のサイズ、輸送方法により異なる)、禁輸期間を設ける航空会社やカーゴ扱いのペットを受け付けない機体もあるので、事前に確認しよう。(*情報は2004年時点のもの)
ペットを預ける、ペットと宿泊
ペット・ホテル
●Hillrose Pet Resort
2040 S. 142nd St., SeaTac, WA 98168
TEL:206-241-0880
www.petresort.com
シータック空港のすぐ北に位置し、ビジネス旅行や里帰りの際、ペットを預けるのに便利な施設。衛生管理が行き届いているのはもちろん、犬の運動に至っては1家族にひとりのハンドラーが付き、他家の犬と交わるのを避ける工夫もされている。通常、犬と猫は別々の部屋での滞在となるが、ここは、仲の良い家族の犬と猫が同じ部屋で過ごせる「スイート・ルーム」も完備。滞在中にグルーミングができるほか、不安なことは、日本人オーナーのココさんに日本語で聞ける点も安心だ。1部屋共有の2匹目から割引があり、グルーミングとデイケアのセット割引、シニア割引なども実施。
▲ シータック空港のそばなので、旅行の際も便利
▲ 2匹以上一緒にいられるファミリー部屋もある
▲猫の部屋の窓からは外が見渡せる
ペットと泊まれるホテル(シアトル)
(*情報は2004年時点のもの。掲載内容は変更されている場合があります)
● The Alexis Hotel
ボブ・ディランが愛犬と宿泊する際にいつも利用していたホテル。体重制限は200パウンドまで。ペット・デポジットなし。
1007 1st Ave., Seattle, WA 98104
TEL:206-624-4844、1-866-356-8894
ウェブサイト:www.alexishotel.com
●Fairmont Olympic Hotel
20 パウンド以下のペットのみ。ペット・デポジットなし。
411 University St., Seattle, WA, 98101
TEL:206-621-1700、1-800-8106
ウェブサイト:www.fairmont.com/seattle
●Hotel Monaco Seattle
ペットもゲストとして歓迎してくれるホテル。ドッグ・シッターなどのサービスも充実。ペット・デポジット$10、体重制限なし。
1101 4th Ave., Seattle, WA 98101
TEL:1-800-715-6513
ウェブサイト:www.monaco-seattle.com/
●The Westin Seattle
80パウンド以下のペットのみ。ペット・デポジットなし。
1900 5th Ave., Seattle, WA 98101
TEL:206-728-1000
ウェブサイト:https://www.marriott.com/hotels/travel/seawi-the-westin-seattle/
●The Edgewater
体重制限、ペット・デポジットなし。
2411 Alaskan Way, Seattle, WA 98121
TEL:206-728-7000、1-800-624-0670
ウェブサイト:www.edgewaterhotel.com
犬の運動不足はココで解消!
犬にとって毎日の運動は欠かせないもの。いつもの散歩コースも良いけれど、時にはドッグ・パークでリードを外して、思いきり遊ばせてあげては。
Warren G Magnuson Park(WA州)
7400 Sand Point Way NE, Seattle, WA 98115
9エーカーの広さがあり、犬のディズニーランドと呼ばれる人気スポット。を飼い始めるにあたり、とっておきの公園。
シアトル市内の Off-Leash エリア
http://www.seattle.gov/parks/find/dog-off-leash-areas
Marymoor Park(WA州)
6046 W. Lake Sammamish Pkwy. NE, Redmond, WA 98052
アメリカ内でも注目度の高いドッグ・パークのひとつで、40エーカーもの広さは、ワシントン州最大。パーク内には国内でも珍しいペット・メモリアル・ガーデンがあり、人々がペットを埋葬・追悼しに訪れる。
Marymoor ParkのOff Leash エリア
https://www.kingcounty.gov/services/parks-recreation/parks/parks-and-natural-lands/popular-parks/marymoor/offleash.aspx
Mt Tabor Park (OR州)
6000 SE Salmon St., Portland, OR 97215
ポートランドの数あるドッグ・パークの中でも人気のドッグ・パーク。バスケットボールやテニスなど、数々のアウトドア・アクティビティーが楽しめる、人間用設備も充実。
ポートランドの Off Leash エリア
https://www.portlandoregon.gov/parks/39523
Forest Park(OR州)
1507 NW 23rd Ave., Portland, OR 97210
70マイルのトレイルを持つこのパークは、ダウンタウンから比較的近い場所に位置し、毎週1,300匹以上の犬達が飼い主と共に訪れ、大自然の中でゆったりとした時間を過ごしている。ハイキングやサイクリングをする人々などでもにぎわう。
Forest Parkの Off Leash エリア
https://www.forestparkconservancy.org/tales-from-the-trails/off-leash-dogs-in-forest-park-tips-for-staying-safe-and-taking-action
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