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アメリカの保険、プロがズバリ疑問にお答え!〜医療保険、メディケア/メディケイド、海外旅行保険

アメリカでの医療保険、メディケア/メディケイド、海外旅行保険

何かと分かりくいアメリカの保険。「医療保険、メディケア/メディケイド、海外旅行保険」に関する質問に、選りすぐりの保険のプロがお答えします。(2024年9月)

※情報は2024年9月時点のものです。
※ 本特集は特定の保険を『ライトハウス』が推奨するわけではありません。各保険は個人の責任においてご加入ください。
※ 掲載している回答は一般的な内容です。個々によって状況は異なるため詳しくは専門家にご相談ください。

アメリカの医療保険

日本とシステムが違うアメリカの医療保険。HMOとPPOの違い、失業して医療保険がなくなった場合の救済措置、個人で入る歯科保険についてなど、さまざまな医療保険に関する質問について、専門家の回答をみてみましょう。

HMOとPPOのどちらがいいのか分かりません。In Network/Out of Networkもよく分からず、自己負担が大きそうで怖くてPPOに変更できずにいます。また、DeductibleとOut of Pocketの違いも教えてください。 

簡単に言うと、HMOは主治医を1人決め、専門医にかかる場合も主治医から紹介をもらい、ネットワーク内(In Network)の医者にかかることが原則となっています。一方、PPOは主治医を決める必要はなく、専門医も自由に選択が可能です。HMOは治療内容が限定的な部分もありますが、自己負担を低く抑えられるメリットがあります。人気のある専門医はPPOしか受け付けない場合もあります。自分の状況や予算に合わせて選ぶようにしてください。また、Deductibleは、保険が適用される前に自分で負担する金額です。Out of Pocketは、Deductibleを含め年間で自己負担となる金額を合算した額です。 (回答:安岡さん

「2000ドルまでDeductible(80%カバー/20%自己負担)、Out of Pocket最大で6000ドル」というプランの人が、手術・入院で5万ドルの請求をされた場合、

  • Deductible (自己負担額)=2000ドル
  • 5万ドル-2000ドル = 4万8000ドル
  • 4万8000ドル x 20%=9600ドル

上記の場合、Deductibleの2000ドルと自己負担の9600ドルの合計1万1600ドルが自己負担額となりますが、Out of Pocket Maxが6000ドルなので、支払う総額は6000ドルのみとなります。

そもそも、今の医療保険はどうなっているのでしょうか? オバマケア以降、いろいろと規制が変わり、よく分かりません。また、加入しなかった場合、罰金はありますか?

健康保険は、個人・家族単位で加入するか、勤務先の団体保険か、あるいはメディケアやメディケイドなど、公的な医療保険かにより、ルールが大きく異なりますし、お住まいの州によっても違いがあります。オバマケアの個人の保険加入義務は、連邦レベルでは2019年1月から廃止されました。一部の州では加入義務が継続していますが、オレゴン州、ワシントン州では、個人が保険に加入しなくても罰金はかかりません。なお、社員50人以上の企業は保険を提供しないと罰金が科せられます。 (回答:田口さん

渡米したばかりの頃、健康保険と歯の保険は別だと知りませんでした。歯の詰め物が取れてから歯医者に行くと1本の歯の詰め物だけで歯科保険なしだと2000ドルぐらいかかりました。あぁ~日本の新入社員の給料1カ月分? それでも足りない? ブランド品買えた? と泣きそうでした。その後、急いで歯科保険に加入しました。(読者・S さん)

失業して医療保険がなくなった場合の救済措置、もしくは次の就職先が見つかるまでのお勧めの方法はありますか?

失業中の保険は、

  1. COBRA(The Consolidated Omnibus Budget Reconciliation Act)
  2. お住まいの州の居住者用健康保険
  3. 短期医療保険(Short Term Medical)・国際医療保険(International Major Medical)

などの選択肢があります。①のCOBRAは勤務先で加入していた保険を失職後も一定期間継続できる制度ですが、掛け金は100%自己負担で、かなり高くなる可能性があります。②は職場の保険を喪失した日から60日以内、もしくは年1回のオープンエンロールメント期間中(11月1日~1月15日)に加入でき、家族構成や所得によっては補助金を受けることができます。③はオレゴン州には短期医療保険、または永住権やビザ保有者が利用できる国際医療保険があり、ワシントン州では国際医療保険を利用可能です。これらの保険は、年中いつでも申請でき、保険代理店で取り扱っています。

COBRAの注意点は、一旦加入すると期限いっぱいまで使い切るか、年1回のオープンエンロールメント期間中でないと、②の居住者用健康保険への変更はできないことです。 (回答:田口さん

HSA(Health Savings Account)やFSA(Flexible Spending Account)とは何ですか?

HSA Health Plan比較的保険料が低いプランですが、Deductible(免責額)、CopayとCoinsurance(自己負担)が比較的高くなります。HSA Health Planに加入すると銀行などを通してHSA(Health Savings Account)口座を開けます。HSAに振り込まれた預金は無税で、振り込みの限度額はIRA(内国歳入庁)が毎年発表します。HSAの口座から処方薬代を含め医療費の支払いが可能です。医療費以外にHSAの預金を使うと、税金とペナルティー(65歳以下の場合)が発生します。

FSA(Flexible Spending Account)は HSAとほぼ同じにように利用できますが、FSAは雇用主によって開けられる口座で、企業向けのグループ団体健康保険に属します。HSAは個人で開き、FSAは雇用主が提供するもので、振り込みの限度額や貯金を利用しなかった場合の規則に違いがあります。 (回答:ラウリーさん

夫の会社の医療保険に入っていますが、私が使っている薬が保険適用外になってしまい、毎月、高額な薬代がかかっています。何か良い対策はありますか?

高額な薬ということは、ブランド薬だと思いますが、その薬のジェネリック版があれば、価格はかなり下がるはずですので、処方した医師に相談することをお勧めします。どうしてもその薬でなければならない医学的な理由があれば、医師から保険会社にその薬を特別にカバーするように交渉してもらうこともできます。また、製薬会社の割引がある場合も多いので、調べてみてください。ドラッグストアでも製薬会社の割引やクーポンの有無を調べてくれるはずです。カバーする薬や自己負担額は保険プランによって異なりますので、会社がオファーする保険プランが複数ある場合は、その薬をカバーする保険プランがあるかどうか調べることをお勧めします。 (回答:田口さん

毎月の保険料とCopayが増えています。負担を減らす方法はありますか?

どのような保険に加入されているかによります。通常、保険料やCopayなど保険契約の一部が変わるのは1年に1度のオープンエンロールメント期間中です。

①雇用主の団体健康保険(Employer Group Medical)加入者は雇用主によってはオープンエンロールメント期間の際に保険プランの変更で保険料やCopayを変えることが可能な場合もあります。

②Washington Healthplanfinderや保険エージェントを通じ、個人で保険に入っている場合、収入によって保険料と内容(Copayなど)が変わることもありますが、収入の変更を報告しなければ毎月の保険料は変わりません。通常、切り替えられるのは1年に1度。
③収入によってはメディケイドプランに加入できる場合もあります。個人健康保険からメディケイドに変更した場合(またはその逆も)保険料や保険内容が変わります。 (回答:ラウリーさん

アメリカの医療保険は日本でも使えるのでしょうか? また、アメリカの企業のリタイアベネフィットの医療保険は、日本でリタイアしても使えるのでしょうか?

ほとんどの場合、アメリカの居住者用健康保険は日本で使えません。海外での医療費を一部カバーする保険もありますが、出発後一定期間の救急医療のみを一定額までというように、かなり制限がある場合が多いです。日本でリタイアする場合は、アメリカの非居住者となり、日本の居住者になるわけですから、原則としてアメリカの企業が提供する退職者用保険を使うことはできず、メディケアも日本では使えません。 (回答:田口さん

自営業です。個人で入る歯科保険について教えてください。

個人用の歯科保険は多数あります。個人用保険はグループ用と異なり、治療をするまでの待ち時間があるタイプが多いです。治療タイプは大きく分けて①Preventive:歯のクリーニング、X線、チェックアップなど、②Basic:虫歯治療など簡単な治療、③Major:クラウン、ブリッジ、入れ歯などの3種類があります。①の治療は待ち時間がなくすぐに使えますが、②は6カ月、③は12カ月の待ち時間となっているプランが多いです。よって、加入してすぐに治療ができるわけではありません。 (回答:安岡さん

ずっと同じ医療保険に入ってますが、定期的に他の保険会社への鞍替えも視野に入れて見直した方がいいのでしょうか? 切り替えを検討するタイミングはいつですか?

加入しているプラン内容を把握する事が大切です。不満がない場合、変更は必要ないと思います。保険の切り替えができるのは、通常1年に1度のオープンエンロールメント期間です。(回答:ラウリーさん

全米どの州でも使える医療保険はありますか?

PPOタイプの医療保険であれば、旅行や出張などで他州に行ったような場合でも、問題無く使えます。気を付ける事は、州外であってもPPOネットワークに加盟している医者を利用し、高額な自己負担とならないようにすることです。緊急時は検索をしている時間がないと思いますが、そうでない場合には保険会社のウェブサイトやアプリを使って加盟する医療機関を選ぶようにしてください。HMOタイプの医療保険であれば、緊急の場合は他州でも使えますが、そうでない場合には基本的に主治医からの紹介を受けてから使う方法となります。緊急を要する治療でなければ、原則的に州外では使えません。

また、州をまたいで引っ越しをした場合には、その州で新たに保険に加入しなければなりません。同じ保険で州が変わってもそのまま使えるのは、65歳以上の人が加入するメディケア(Original Medicare)だけです。 (回答:安岡さん

24歳の息子がいますが、まだ学生です。どのような医療保険の選択肢がありますか?

親が雇用主の健康保険に加入している場合、通常は親のプランに含めます。なお、親の雇用主の保険に加入できるのは通常26歳まで。そのオプションがない場合は個人健康保険や学生用医療保険に加入できます。どの保険も加入手続の期間があります。 (回答:ラウリーさん

 

『The Washington Health Benefit Exchange』『Oregon Health Insurance Marketplace』 とは?

概要

ワシントン州の The Washington Health Benefit Exchange、オレゴン州の Oregon Health Insurance Marketplaceはそれぞれ、個人・家族を対象にした州管轄の医療保険マーケットプレイスです。現在、数社の保険会社が医療保険プランを提供しており、医療と歯科の2種類があります。年収によって割引(Subsidy)が適用されます。割引がない場合は定価になりますが、必ず保険に加入しておきましょう。

種類

医療保険の種類は3種類:ブロンズ(Bronze)、シルバー(Silver)、ゴールド(Gold)で、ブロンズが最も保険料が安く、自己負担額は高めです。各保険の概要と最小補償プランはウェブサイトで確認できます。

加入申請の方法

加入期間(Open Enrollment Period)は、毎年11月1日~翌年1月31日まで。期間を過ぎた場合は、特例を除き次の期間まで待つしかありません。申請方法は下記のウェブサイトから、または取り扱い免許を所持する保険エージェントや代理店を通じて申請も可能です。

◎ The Washington Health Benefit Exchange
https://www.wahealthplanfinder.org/us/en/home-page.html

◎ Oregon Health Insurance Marketplace
https://healthcare.oregon.gov/marketplace/pages/index.aspx
(WA ラウリーさん・OR 編集部)

メディケア

制度が複雑で分かりにくいアメリカのメディケアの基本情報や今後の変更、疑問についての解説は以下の通りです。

『メディケア』とは?

概要

メディケア(Medicare)は、パートA(入院費用)、パートB(外来治療費など)、パートC(別名Medicare Advantage:パートAとBを一般の保険会社のプランを通じて受ける。多くの場合でパートDやその他の追加の給付が付随されている)、パートD(処方薬保険)の四つからなる連邦の医療保険プログラムです。オリジナル・メディケア(パートAとB)のみでは、医療費の自己負担が発生するので、個々の状況に合わせ、セカンダリー保険としてMedicare Supplement(別名Medigap Plan)を加えたり、パートCに加入したりすることで万が一に備えます。メディケアへの加入はあくまでも任意ですが、決められた期間内に加入しなかった場合、ペナルティーが発生する可能性があるので注意が必要です。

資格

65歳以上と65歳未満の特定の障害を持つ人。

申し込みの方法

社会保障局(SSA)のウェブサイト(https://www.ssa.gov/)から。パートC、パートD、Medicare Supplementは民間の保険会社によって提供されるので、特定の保険エージェントや代理店から申し込めます。

(編集部)

2025年、メディケアで大きな変更があるそうですが、どんな点が変わりますか?

特に大きな変更があるのは、メディケア・パートD(処方薬保険)です。パートDは、毎年、政府が基準となる補償内容を決定し、それに沿って、保険会社が保険プランを作成して販売しています。保険会社は、政府の基準と同等かそれ以上の補償内容である限り、保険プランの内容を自由に決めることができるため、掛け金、カバーする薬、提携している薬局、免責額、自己負担額などは、保険プランによって異なります。

2025年から施行される最も大きな変更は、パートDでカバーされる処方薬の自己負担額の上限が、年2000ドルに設定されることです。つまり、その年1月からの自己負担が2000ドルに達すると、その後、その年度内の薬代は、保険会社、製薬会社、メディケアが共同で全額負担するので、加入者の負担がなくなります。この変更は、薬代の高さに悩まされていた人に朗報です。ただし、これにより、保険会社が帳尻を合わせるために、カバーする薬の制限を強めるなどの可能性もあり、今後の動向を注視する必要があります。 (回答:田口さん

Medigapとはなんですか?

MedigapはMedicare Supplementのことを指します。65歳でもらえるメディケア・パートAとパートBの保険は治療費を全てカバーしませんので、自己負担となる費用を補う保険がMedicare Supplementです。Medicare Supplementは、メディケア・パートAとBにてまず保険を適用し、不足分をMedicare Supplementに請求する方法をとります。最近は、Medicare Advantage(メディケア・パートC)というプランも人気があります。Medicare Advantageは、メディケア・パートAとBの代わりに使い、直接保険会社にてクレームを処理します。自己負担はMedicare Supplementよりも増えますが、月々の保険が無料または少額なので人気があります。 (回答:安岡さん

メディケアは歯科と眼科でも適用されますか?

オリジナル・メディケア(パートAとB)には、「デンタル」と「ビジョン」が含まれていません。これらを単独の保険で追加する方法と、どちらも含まれたMedicare Advantage(パートC)に加入する方法があります。 (回答:安岡さん

現在は会社勤めで医療保険がありますが、メディケアに加入する手続きはどのタイミングがいいですか?

勤務先の団体保険とメディケアのコーディネートは、65歳になる前に、勤務先の保険担当者に確認することをお勧めします。一般的に、メディケア・パートAは、10年以上納税していれば掛け金はかからないので、まだ会社の保険に加入していても、65歳になる時に加入するのが普通です。パートBは掛け金がかかるので、退職するまで加入しない人が大半です。ただし、従業員20名未満の会社の場合、メディケアがプライマリー・ペイヤー(※)になるため、会社の保険があっても、65歳になったらメディケア・パートAとBの両方に加入しなければならないのが普通です(例外あり)。パートAもBも、65歳以上で、現役従業員として勤務先の保険に加入している間なら、いつでも加入はできます。パートAとBに加えて、パートD(処方薬保険)、パートC(Medicare Advantage)などに加入するかどうかは、会社の規模とその会社の保険の薬の補償内容にもよります。会社の保険の処方薬の補償が、メディケアの規定による「Creditable Coverage」でない場合、65歳時にパートDにも加入しておかないと、退職後に加入しようとすると罰金がかかる場合があります。ただ、勤務先の保険に加入していながらパートDやパートCに加入すると、勤務先の保険が解約されてしまい、再加入できなくなる場合もありますので、メディケアと勤務先の団体保険のコーディネートの詳細や注意点については、勤務先の保険担当者に、早めに相談するといいでしょう。 (回答:田口さん

 

※プライマリー・ペイヤー:複数の保険に加入している場合、先に保険金を支払う保険

リタイア後、メディケア以外に加入できる保険はありますか?

退職時にすでに65歳になっていれば、メディケア加入を第一優先に検討するべきです。メディケア加入資格があるのに加入せず、個人用の健康保険や退職者保険を選んだ場合、その後メディケアに加入する時に罰金がかかる可能性があります。しかし、何らかの理由でメディケアに加入したくない、もしくは65歳前なら、お住まいの州の個人用健康保険があります。もし、リタイアまで勤めていた会社が退職者に保険を提供していれば、その保険と他の選択肢とを比較し、事情に合った保険を選択してもよいでしょう。ただし、退職者に保険を提供している企業の動向として、費用節約のため、パートC(Medicare Advantage)を提供する企業が増えていますし、退職者用の保険の加入には、メディケア・パートA、Bに加入が前提条件の場合も多いのでご注意ください。 (回答:田口さん

メディケアは市民しか加入できないのでしょうか? 永住権またはビザ所有の高齢者が入れる保険はありますか?

メディケアに加入できるのは、米国市民、または5年以上合法的にアメリカに住んでいる永住権保持者で65歳以上の人、または、一定の条件を満たす障害者、および特定の疾患(筋萎縮性側索硬化症または末期の腎臓病)のある人です。メディケアに加入できない永住権保持者やビザで滞在中の人は、65歳未満の人が加入する居住者用の健康保険か、メディケア加入資格を得るまでの間に使える、高齢者専用の短期医療保険を利用できます。 (回答:田口さん

老後、日本とアメリカを行ったり来たりする二重生活をする場合、医療保険はどのようにすればいいでしょうか。

65歳以上または障害によって政府のメディケア保険の加入権利を得られた方の場合、アメリカで健康保険を利用するためには必ずメディケア・パートAとBに加入を。それだけでは治療費など保険が100%は下りませんので、さらに民間保険会社のパートC(Medicare Advantage)またはMedicare Supplementと、パートD(処方箋薬保険)の継続を。その上で日本の国民健康保険にも加入することです。 (回答:ラウリーさん

メディケイド

低所得者を対象とするアメリカの公的医療保険、メディケイドの基本情報や疑問についての解説は以下の通りです。

『メディケイド』とは?

概要

メディケイド(Medicaid)とは、低所得者を対象にした連邦の医療保険制度です。ワシントン州では「Apple Health」、オレゴン州では「Oregon Health Plan」と呼ばれています。

資格

低所得者であること。その上で妊婦や障害者向けのプログラムが利用できる場合もあります。

申し込みの方法

1年を通し、オンラインや電話などから申し込みます。申し込む前に、自分が加入対象か確認を。また、申し込みには居住場所や収入を証明する書類の提出が求められます。

(編集部)

メディケイドでは全ての医療費および薬代が無料になったり、病院を選んだりすることはできるのでしょうか?

メディケイドは、全ての医療費を100%カバーするわけではありませんし、全ての医師や病院がメディケイドの患者を受け入れるわけではありません。メディケイドにも複数のプログラムがあり、少額の掛け金や受診時の自己負担がかかる場合もあります。また、メディケイドは公的医療保険制度ではありますが、実際には、提携している民間の保険会社が運用する保険プランに加入して補償を受ける場合が多いため、提携医師や病院のネットワークは、保険プランによって異なる場合があります。 (回答:田口さん

失業したらすぐにメディケイドに切り替えられますか? メディケイドに切り替える前までに診てもらってた医師にまた診てもらえますか?

基本的にメディケイドは、政府が定める収入限度額を満たした場合に加入が可能です。ほとんどの医療保険プランと同様に、メディケイドも利用できる医師と病院のネットワークがあります。 (回答:ラウリーさん

永住権を持っていない家族がいますが、メディケイドに入れますか?

オレゴン州、ワシントン州ともに、移民ステータスに関係なく申請が可能です。(回答:安岡さん

海外旅行保険

国外への旅行や日本への一時帰国の時に、入った方がいいのかどうか迷う方も多い海外旅行保険についての解説は以下の通りです。

アメリカ国外へ旅行する際、海外旅行保険に入っておいた方がいいのでしょうか?

海外旅行保険には加入した方が安心です。旅行先で感染症にかかったり、事故に巻き込まれたりした場合の医療費のみならず、テロに巻き込まれたり、旅客機や交通機関の事故、遅延、乗り継ぎミスなどによる損害、自然災害による損害など、旅行保険は旅行にまつわるいろいろな損害をカバーしますし、24時間体制のカスタマーサービスがあるのが普通で、ほとんどの場合、通訳も無料で手配してくれますから、いざという時に便利です。 (回答:田口さん

米市民でなくても、アメリカの海外旅行保険に加入できますか?

海外旅行保険とは通常、居住している国から、他の国へ旅行する際に利用する保険ですので、ほとんどの保険会社の場合、市民権の有無にかかわらず、アメリカ居住者ならばアメリカの海外旅行保険に加入できます。アメリカ居住の日本国籍の方が、日本へ一時帰国する際にも、また、日本の居住者がアメリカへ旅行する際にも、アメリカの海外旅行保険を利用できます。 (回答:田口さん

日本への一時帰国中、海外旅行保険に入った方がいいですか? それとも住民票を取って一時帰国の間だけ国民健康保険に入った方がいいですか?

海外旅行保険は、旅行中に予期せず発生した医療費や旅費の損害などをカバーする保険で、予防医療、健康診断、持病の治療などには通常使えません。その代わりに旅行保険は、医療費の他、緊急事の帰国費用や家族呼び寄せ費用、遺体搬送費用、自然災害やテロによる損害、手荷物の損害、交通機関の欠航運休や遅延による損害、旅客機の事故による死亡や四肢損失など、旅行特有のリスクをカバーします。日本の国民健康保険と海外旅行保険では目的が違います。どちらがいいか、ご自身の事情に合う方を選択されることをお勧めします。 (回答:田口さん

アメリカの海外旅行保険にはどんな種類がありますか? クレジットカード付帯の旅行保険があれば加入しなくてもいいですか?

海外旅行保険と言っても、アメリカから海外に旅行に行く場合の保険、海外からアメリカに来る場合の保険など数多くの種類があります。けがや病気をカバーするだけのベーシックなものから、旅行がキャンセルになった場合の費用をカバーする保険が付いているものまで多種多様です。もしお持ちのクレジットカード付帯の旅行保険があっても、制限が多い場合もあるので、たとえ二重になったとしてもしっかりとした旅行保険に加入することをお勧めします

ちなみに、アメリカのクレジットカードに海外旅行保険が付帯しているかどうかは、カード会社に確認が必要ですが、付帯していたとしても日本のカードに付帯しているような手厚い保険内容ではありません。 (回答:安岡さん

日本で入った海外旅行保険を、通常の医療保険感覚でアメリカで利用することに何か問題はありますか?

まず、基本的にアメリカに住む人は海外旅行保険では不十分です。海外旅行保険には多くの制限があります。健康診断や既往症はカバーされません。アメリカの医療費は大変高額ですので、上限が設定されているプランでは上限を超えてしまうかもしれません。医者や医療機関が海外旅行保険を取り扱った事がない場合など、まず最初に実費で払い、後に保険会社に請求をするようにと言われる事があります。少額であればそれでも良いですが、数万ドルと大きな額になると大変です。アメリカ旅行中であれば海外旅行保険でも良いですが、居住される場合にはその州で認可されている医療保険に加入されることをお勧めします。 (回答:安岡さん

 

回答してくださった保険の専門家

田口トレーシーさん


田口トレーシーさん

Vista Financial Planning Group LLC (WA, OR)
304 SE Heathwood Blvd., #872301, Vancouver
https://www.tracytaguchi.com/
ttaguchi@vistafingrp.com
TEL : 360-209-2078

ラウリー英世さん


ラウリー英世さん

Hideyo Rowry Insurance Agency   (WA)
4957 Lakemont Blvd. SE, #C4-312, Bellevue
https://goagentforce.com/5765387/
hr@rowryagency.com
TEL : 425-251-8221

安岡タッドさん


安岡タッドさん

Hideyo Rowry Insurance Agency  (WA#206042, OR#817256)
20355 Hawthorne Blvd., 2nd Fl., Torrance
https://www.daiwainsurance.com
info@daiwains.com
TEL : 310-540-8595

 

【特集「保険のプロが読者の疑問にお答え!」アメリカの保険、本当に知りたいコト】

*情報は2024年9月現在のものです

 

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