何かと分かりくいアメリカの保険。後編は、生命保険、介護保険、自動車保険、家屋保険編に関する質問に、選りすぐりの保険のプロがお答え致します。(2024年12月)
※情報は2024年12月時点のものです。
※ 本特集は特定の保険を『ライトハウス』が推奨するわけではありません。各保険は個人の責任においてご加入ください。
※ 掲載している回答は一般的な内容です。個々によって状況は異なるため詳しくは専門家にご相談ください。
生命保険
アメリカで加入できる生命保険の種類、保険の受取人の指定、日米をまたぐ生命保険の疑問などについて、専門家の回答をみてみましょう。
個人の生命保険にはどんな種類がありますか?また、近年人気の商品はありますか?
生命保険には大別して、掛け捨て型(Term Life)と積立型(Whole LifeおよびUniversal Life)があります。ある一定期間(例:お子様が成人するまでの期間など)の死亡保険金を最大にしたい場合には掛け捨て型が適しています。一方、死亡保険金を維持しつつ将来に向けて資産を形成したい場合には、積立型が適しています。積立型の中には介護保険条項を足すことで死亡保険金の一部を介護のために受け取れる保険もあります。目的に応じて適切な保険を選択することが重要です。(回答:高橋さん)
日本に住む母を、アメリカの生命保険の受取人として指定することはできますか?
はい可能です。ですが、保険会社によっては受取人のアメリカでの納税者番号や社会保障番号が必要になることもあります。保険会社や状況によって条件が変わることもあるので、保険エージェントにお問い合わせください。(回答:ラウリーさん)
投資も兼ねた生命保険はあるのですか?
積立型生命保険の中にはMutual Fund、S&P500や債券などのIndexにリンクして積立金額を増やせる商品があります。しかしながら、あくまで生命保険ですので、保険にかかる諸費用を勘案すると、投資だけの目的で生命保険を購入されることは通常お勧めいたしません。(回答:高橋さん)
将来、日本や他の国に住んだ場合、アメリカで加入している生命保険はそのまま維持できるのでしょうか?
アメリカで加入する生命保険は、将来日本または別の国に住むことになってもそのまま継続が可能です。アメリカの生命保険は日本に比べると掛け金が大変お安く、終身保険タイプではかなり貯まり、老後資金としても良いと思います。アメリカにいる間にぜひとも加入をお勧めします。(回答:安岡さん)
独身の場合でも、生命保険に加入した方がいいのでしょうか?
あなたが亡くなった時、経済的に困る人がいる、もしくは、保険金を受け取ってほしい人や団体がいるのなら、独身でも生命保険に加入しておくことは、賢い資産計画の一環です。もし、あなたが会社の経営者なら、生命保険の有無が、万が一の時に、会社の存続を左右するかもしれません。また、生命保険の種類によっては、積立金が貯まれば老後の資産形成の一助になりますし、死亡保険金の一部を、介護費用や慢性疾患の治療費などに充当できるベネフィットが付いたものもあります。 (回答:田口さん)
「生命保険」「銀行に高金利で貯金」「株式投資」ではどれが良いのでしょうか。生命保険のメリットも教えてください。
どれか一つではなく、複数に分散をすることをお勧めします。銀行の利率は上がっていますが、まだ近年の物価上昇率を考えると、銀行に預けておくだけでは毎日お金の価値が下がっているのと同じです。株式投資は大きく増やすこともできますが、同時に減ってしまうリスクもあります。長期で増やすという目的では株や投資信託も良いと思います。生命保険(貯蓄型終身保険)でも、リスクがあっても大きく増えるタイプもあれば、銀行の利子のようにリスクが低く安全なタイプまで多数のプランがあります。生命保険のメリットとしては、自分にもしものことがあった際、大事な人に死亡保険金を残せること、加入している間は増益分に対して税金がかからないことです。将来、生命保険のキャッシュバリュー(積立金)からローンとして引き出し、税金がかからないように引き出す方法もあります。(回答:安岡さん)
日本では生命保険は医療保険とセットになっている場合が多いのですが、アメリカではそういう商品はないのでしょうか?
アメリカの生命保険に付加されている医療費関連の補償としては、重篤な疾患(がん、心臓病、腎臓病など)、末期の病気(余命宣告を受けた場合)または慢性疾患(要介護)の場合に、死亡保険金の一部を生前に受け取れるというものが多いです。また、介護保険として使える生命保険もあります。 (回答:田口さん)
何歳まで生命保険を掛けるべきでしょうか。また、生命保険はいくらあったら十分な額と言えますか?
生命保険は、若くて健康なうちに加入した方が、安い掛け金で高い補償を得られますので、安定した所得を得るようになり、生命保険の必要性ができたらすぐに加入するのが理想的です。生命保険金必要額は個人によって異なりますが、一般的には次のような手順で算出します。まず、死亡した人の所得を補填する必要金額を、その人の年収に必要年数をかけて所得補充金額を算出します。必要年数は、その人のリタイア予定日までの年数、または、扶養家族の年齢によって算出します。次に、住宅ローンや車のローンなどを含む借金の総額、子どもの学費など、今後、発生する予定の大きな出費の金額、葬儀や埋葬の費用を算出し、その合計に、前述した所得補充金額を加えます。そして、その合計金額から、金融資産と、加入している生命保険が他にあれば、その死亡保障額を差し引きます。金融資産とは、銀行預金や、株式や債券などの投資口座、リタイアメント口座などです。オンラインのLife Insurance Calculatorを利用してもいいと思います。(回答:田口さん)
現在67歳ですが、70歳までしか生命保険に入っていません。今からの延長はできますか?
70歳まで、ということは、掛け捨て型の生命保険(Term Life)に加入されているのだと思います。だとすれば、70歳以降の延長をするには、それまでよりかなり高い掛け金を支払わなければなりません。もし、特に重篤な病気がなく、生命保険の審査に合格できるのであれば、67歳のうちに新しい生命保険に加入するのがいいと思います。経済的余裕があるのでしたら、終身型で積立金が貯まり、介護費用などにも使える生命保険に加入されると、老後の経済面での助けになります。しかし、70歳以降もまだ生命保険が必要なのかどうかをまず検討されることをお勧めします。扶養家族がいれば必要だと思いますが、配偶者がおらず、借金がなく、お子さんがすでに独立しているなら、もしかしたら、もう生命保険は必要ないかもしれません。もし、死亡時の葬儀費用などだけが心配なのでしたら、審査なしで加入できる、「Final Expense Insurance」という、文字通り人生最期の費用をカバーするための生命保険があります。(回答:田口さん)
障害のある息子を生命保険に加入させたいのですが、可能でしょうか?
障害があっても生命保険に加入することは可能ですが、 年齢や障害のレベルにより、保険料金に影響が及ぶ可能性があります。まずは、生命保険の専門家に、障害やその治療に関する情報を提供しつつ相談し、最良のオプションを探すことをお勧めします。(回答:ラウリーさん)
生命保険を途中で解約する際の、キャピタルゲイン課税のルールが知りたいです。
一般的に、受け取る解約返戻金は非課税ですが、キャピタルゲイン、配当金、利息などは課税されます。もし、お金が必要であれば、保険を解約せず、蓄積された現金価値を担保として保険からローンを組むことも、選択肢の一つかと思います。なお、詳しいキャピタルゲイン課税のルールにつきましては、会計士にご相談されることをお勧めします。 (回答:ラウリーさん)
支払い期間が満了した積立型生命保険は、元本割れしない時点で見直した方が良いでしょうか?
通常、Whole Life(Paid-Up Policy)の保険は支払期間が満了した時点で、生涯にわたって死亡保険金が確約されます(保険会社が存続する限り)。しかしながらUniversal Lifeの場合には、積立金および保険金が投資されているIndexなどのパフォーマンス次第では将来、元本割れ、さらにひどい場合には保険失効のリスクがあります。従って、Surrender Periodが終わり、契約解除による違約金の発生がなくなった時点で一度保険自体を見直し、変更すべき点がないかどうかを確認されることをお勧めいたします。(回答:高橋さん)
グリーンカード保持者でも、アメリカで生命保険に入れますか?
はい、加入できます。多くの保険会社が、グリーンカード保持者はもちろん、正規ビザ保持者に保険を提供しています。(回答:ラウリーさん)
現在アメリカで働いていますが、日本で子宮内膜症と診断されました。アメリカの生命保険には加入できますか? 病気の症状や進行によっては入れたり、入れなかったりするのでしょうか?
たとえ、かつて診断されても、適切な治療や処置がなされていれば生命保険への加入が妨げられることはありません。過去の診断のみの理由で、加入が拒否されることは少ないと思われます。なお、加入に際しましては他の要件も考慮して判断されます。要件には喫煙者か否か、身長、体重、生年月日、他の過去および現在の症状などがあります。(回答:ラウリーさん)
若い頃、あまり深く考えず、とりあえず終身のつもりで入った生命保険。ところが保険会社からの手紙で、これは終身ではなく、期限付きの保険で、間もなく保険期間が終了すると判明しました。もし継続するなら、保険料は高額になるとのこと…。1度入ったからと安心せず、定期的に内容を確認しておけばよかったと悔やんでいます。
介護保険
アメリカの介護保険の種類、一般的なカバー内容、長期介護保険に変わる保険商品など、疑問についての解説は以下の通りです。
アメリカの介護保険は高額だと聞いていますが、何か良い商品はありますか?
アメリカでは医療費用と異なり介護費用はMedicareの適用外となります。従って、老後をアメリカで過ごされる場合には、介護保険を必ず検討されることをお薦め致します。介護保険には
- 掛け捨て型
- Universal Lifeに介護保険条項を付加するタイプ
- 一括支払い型
の3種類があります。
②および③は介護費用が発生しない場合には、通常死亡保険金または解約金として元本及びその損益分が戻ってきます。介護が必要になった時点で支払う保険料に比してより大きい金額を引き出せるのがメリットです。(回答:高橋さん)
アメリカの長期介護保険の一般的なカバー内容を教えてください。
長期介護保険は、ナーシングホームの入院費用やその他の介護施設の入居費用、または在宅介護の費用を、契約した上限金額までの範囲で補償します。カバー内容は希望に沿ってカスタマイズできるのが普通で、例えば、「施設または在宅での介護費用5000ドル/月、補償期間3年間、免責期間90日、年3%のインフレ対応増額、上限18万ドル」というように選択します。契約した上限額まで使い切ったら保険は終了です。掛け金は、申請者の年齢・性別・健康状態、補償金額、補償期間、免責期間、特約を選ぶかどうか、などによって算出されます。主な特約としては、インフレ対応(年1~5%の増額)、死亡時の掛け金返金などがあります。夫婦で加入すると夫婦割引があるのが普通で、保険会社によりますが、夫婦間での補償のシェア、一人が死亡したら生存配偶者の掛け金免除、などの特約を付けることができます。
介護は高齢になってから長期にわたって受けるものだと考えられがちですが、転んでケガをして歩けなくなった、大きな手術の後の回復期など、年齢に関係なく、短期間要介護になる場合もあります。また、統計によると、ナーシングホームの入院期間の全米平均は500日弱(2年未満)です。介護保険の補償額や補償期間を決める際には、もろもろの条件を考慮し、ご予算とのバランスを考え、専門家のアドバイスを受けて決められることをお勧めします。(回答:田口さん)
介護保険は何歳からでも加入できますか? また、何歳からでも受け取れるのでしょうか?
保険会社によって異なりますが、18歳以上であれば一部の介護保険に加入できると思います。70歳を越えると介護保険は加入が難しくなります。通常は40代から60代にかけて検討されることをお薦めしています。介護保険の受け取りは年齢にかかわらず必要な要件を満たした時点で受け取り可能となります。(回答:高橋さん)
介護保険のオプションが付いた生命保険があるそうですが、詳しく教えてください。
生命保険に介護保険条項(Long-Term Care Rider)を付加することによって、介護要件を満たした時点で一定額を介護費用のために事前に受け取れます。また、保険会社によってはCritical and Chronic Illness Riders(重症および慢性疾患特約)を付加することで同様のニーズに対応できる保険を提供していますが、後者は受け取り条件で介護保険とは異なりますので、ニーズに合わせて選ぶなど注意が必要です。(回答:高橋さん)
長期介護保険に代わる保険商品やオプションはありますか?
いろいろなサプリメント保険があります。サプリメント保険は、健康保険やメディケアでカバーしない、もしくはカバーしきれない経費をカバーする保険で、入院保険、短期在宅ケア保険、がん保険、重病保険などがあります。重病保険には、アルツハイマー病をカバーするものもあります。このような保険は通常、補償対象の疾患にかかった時に、現金が加入者本人に支給される仕組みで、その使い道は自由ですから、医療費の他に、ヘルパー費用、交通費、自宅改装費、食費、宿泊費、ベビーシッター費用、生活費、その他に使うことができます。また、サプリメント保険は、介護保険ほど審査は厳しくありませんし、加入できる年齢制限もかなり高いです。 (回答:田口さん)
同じ保険会社の加入でもエージェントによって対応がかなり違います。担当してもらっていたエージェントが突如リタイア。全く知らないエージェントに引き継がれ、対応も悪く、嫌な思いをしました。同じ保険会社を扱う別のエージェントを探し、トランスファーをしてもらった結果、とても丁寧な仕事ぶりで大満足。やっぱり自分の信頼できるエージェントにお願いした方がいいです。いざという時に頼れない保険では意味がありません。
自動車保険
アメリカの自動車保険の種類、カバー、子どもの自動車保険など、さまざまな疑問に対する回答は以下の通りです。
ティーンの子どもがいるので車の保険が恐ろしく高いです。子どもは何歳まで親と一緒の自動車保険に入れますか? また何歳から安くなるのでしょうか。
私にも同じくティーンエイジ・ドライバーがいますので、お気持ちが本当に分かります。一緒にお住まいの免許証保持者を「カバー対象者」とするには登録が必須です。お子さんが仮免許証を持って運転する前には、保険エージェントや保険会社に連絡を取り自動車保険のドライバーリストにお子さんの名前を入れてから運転を開始するようにしてください。正式な免許が取れるまでは保険料は上がらないところがほとんどですが、正式な免許を取得されましたら再度保険会社にお知らせを。お子さんが何歳であっても一緒に住んでいれば一緒に加入できます。ご家族で無事故・無違反を保てば、通常の値上げがない限り、お子さんの年齢が上がるごとに、保険料は徐々に下がっていくと思います。(回答:ホルコムさん)
自分のニーズに合った自動車保険を選ぶには、どのような項目に気を付ければ良いでしょうか? 具体的な例を教えてください。
以下に、保険の各項目ごとに説明します。
- Liability(対人・対物):できるだけ高いリミットを選んでください。物価高で車の価値も治療費も高騰しています。対人は30万ドルや50万ドル、対物は5万ドル、10万ドルなど、高いリミットを選びましょう。
- Medical Payments(搭乗者医療保険):ほぼ他人が同乗せず、自分で医療保険を持っていれば省いても良いと思いますが、人を乗せる機会が多い人は5千ドルほどのリミットでの加入をお勧めします。
- Uninsured Motorist(無保険車保険):無保険の人も多いので、必ず加入しましょう。
- Physical Damage/Comprehensive & Collision(車両保険):衝突、盗難、火災などに遭った場合にカバーする保険です。免責額を高くすることによって保険料金が節約できます。
- Rental Reimbursement(レンタカー費用):車の修理期間中のレンタカー費用をカバーします。他に交通手段があれば省いても良いと思います。
保険料節約のポイントは、対人・対物のリミットを下げないことです。事故を起こし、保険のリミットが不十分だった場合は、自己負担が増えます。他にも車両保険の免責を引き上げる、価値が低くなった古い車の車両保険を省く、といった節約方法もあります。また、家屋保険と自動車保険をセットで加入すると割引が適用となる会社が多いので、別々に加入している人は、エージェントにお問い合わせください。(回答:安岡さん)
事故を起こして相手が亡くなった場合を想定すると、どれくらいカバーする保険に加入すればいいですか。また、事故の被害者も保険料は上がりますか?
人が一人お亡くなりになる事故が起きると最低100万ドルはかかると言われていますので、ご家族や資産を守るためにも自動車と住まいの保険に追加してアンブレラ保険の契約がおすすめです。
また、被害者として事故に巻き込まれた際の保険料の値上がりは、保険会社もしくはお住まいのエリアによって異なりますので意見はできません。ただ、一般的にワシントン州では被害者であっても事故に巻き込まれたことで保険料の上がる保険会社が多いです。(回答:ホルコムさん)
電気自動車に興味がありますが、修理費用が高く保険料も高いと保険代理店から聞きました。本当でしょうか?
電気自動車の方が保険料が高い場合も多いですが、電気自動車に割引料金を提供している会社もあります。これから電気自動車がもっと増えると保険料も落ち着くと思います。電気自動車にも多数の種類があり、保険料にも大きな差があるので、まずは気になる電気自動車の見積もりを取ってみましょう。(回答:安岡さん)
アンブレラ保険は加入した方が良いのでしょうか。そもそもアンブレラ保険とは何ですか?
アンブレラ保険は皆さまにお薦めしています。アンブレラ保険は、自動車保険や住まいの保険の賠償責任補償では十分ではない事故が起きた際、追加で賠償請求の費用を相手側に支払う保険です。アンブレラ保険は100万ドル単位で契約でき、例えば自動車保険の賠償責任補償額が50万ドルであれば、「50万ドル+アンブレラ保険の補償額」までが補償の限度額となります。アメリカは訴訟社会で、医療費も弁護士費用も高額ですので、お客様の過失事故が起きた際、相手にはいくらまで補償が存在するのかを今一度ご確認ください。保険会社はご契約いただいている限度額までしか支払いはしませんので、最低限の自動車保険に加入している場合、例えばワシントン州では対人1人につき2万5000ドル、1事故につき5万ドル、対物は1万ドルまでしか支払ってくれません。そうした最低限の補償の保険を持って過失事故を起こしてしまうと足りなくなる可能性は高いです。限度額までは保険会社は支払いをしてくれますが、追加で発生している賠償請求額はご自分にかかってきます。事故が起きてから足りるかどうかの心配をするより、しっかり安心できる補償で契約されることは非常に大切なことです。(回答:ホルコムさん)
事故に遭ったときに弁護士を雇いました。その際、今後に備えて対人補償の掛け金を高く設定するように言われました。どのくらいにすればいいですか?
日本では無制限の賠償責任補償がありますが、アメリカでは賠償責任補償はご自身で限度額を設定する必要があります。アメリカは医療費、弁護士費用、後遺症や死亡事故に伴う和解金など、かなりの金額がかさむことがありますので、ご自身の資産、補償限度額、そして保険料を照らし合わせ、必要に応じてアンブレラ保険の追加も念頭に設定するとよいかと思います。また、相手が無保険だったり、相手の保険で賄いきれなかったりした時のため、同乗者傷害保険や無保険車・過少保険車傷害保険でしっかり対応してもらえるよう今一度確認しておきましょう。(回答:ホルコムさん)
どうして州によって個別に保険に加入しないといけないのでしょうか。私の夫は現在ワシントン州に住んでますが、オレゴン州で入っている自動車保険ではカバーできないと言われました。
アメリカでは州によって保険の補償額やルールも変わります。ご主人が他州に住んでいる場合は、車のある「Garaging Address」がワシントン州であれば同州の保険に契約するのが一般的です。しかし、例えば親がワシントン州に住んでいて、子どもが他州の大学に進学する場合は、子どもが扶養家族として、ナンバープレートや免許証をワシントン州で継続していると、そのままワシントン州の保険が適用されることもあります。詳細は保険エージェントにご相談ください。(回答:ホルコムさん)
家屋保険
賃貸物件の保険や修理のさいの注意点など、アメリカの家屋保険に関する疑問への回答は以下の通りです。
アパートの管理会社から義務付けられている保険以外にも加入しておいたほうが良いのでしょうか。レンターズ保険がカバーするのは、アパート内だけですか? 駐車場はカバーされますか?
レンターズ保険に含まれているPersonal Liabilityは、アパート内やアパートの敷地だけでなく、「どこでも」適用されます。また、第三者にケガをさせてしまった場合、第三者の物を壊してしまった場合などにも適用されます。自分の所有物にも保険がかかっております。アパート内での火災だけでなく、外で所有物が盗難に遭った場合にも適用されます。(回答:安岡さん)
コンドミニアムに住んでいます。他の家屋と給水管を共有しているので修理代が高くなりました。このような場合に対応できる保険にはどんなものがありますか?
老朽化による事故は通常の保険では対象となりません。共有部分に関しては必要に応じて近隣の方やHOA側と話をし、定期的に点検や整備を実施するなど、事故が起きないよう予防対策を取られることをお勧めいたします。(回答:ホルコムさん)
水漏れなどで保険を一度使うと同じ会社では保険の継続ができないと聞きましたが本当ですか?
はい、近年、保険事情は悪化しており、一つの事故で解約や更新不可になられた方もおられます。私が見た中では2回目のWater Damageで更新不可となり、他社でも受け付けられないと言われたお客様がおられました。特に家、コンド、タウンハウスをお持ちの方々にとっては加入できる保険が無いというのは大問題となっています。大きな損害時に備え小さい事では保険を使わないようにするのも一つのアイデアですが、どこも受け付けてくれない場合、最悪「Washington Fair Plan」で保険の加入は可能です。その場合、対象となる事故の原因が火事と雷のみとなるなど、通常の住まいの保険より補償対象となる事故が限られてしまう上、補償も再調達価格(Replacement Cost)ではなく実際の価値(Actual Cash Value)となります。(回答:ホルコムさん)
レンターズ保険はどの程度の保障が付帯されていますか? 水漏れによる室内のダメージもカバーしますか?
レンターズ保険は一般的に①家財補償、②一時的生活費補償、③賠償責任補償、④ゲスト医療保障がパッケージ化されている、住まいを借りている方々が持つ保険です。その他いろいろと特約もございますのでエージェントにご相談ください。
水漏れによる室内の事故についてですが、水漏れは保険会社の事故処理担当が原因などの調査をさせていただき、補償についてお話します。基本的に水道管が破裂してお客様の借りているスペースで水害を負った場合、建物の修理は家主側の責任となりますので、一番に家主に連絡を取るようにしましょう。(回答:ホルコムさん)
回答してくださった保険の専門家
高橋孝輔さん
Capstone Wealth Advisors, LLC (WA, OR)
1409 140th Pl. NE, #210, Bellevue
https://www.capstonewealthadvisors.com
kos@capstonewealthadvisors.com
TEL : 425-736-4964
田口トレーシーさん
Vista Financial Planning Group LLC (WA, OR)
304 SE Heathwood Blvd., #872301, Vancouver
https://www.tracytaguchi.com/
ttaguchi@vistafingrp.com
TEL : 360-209-2078
平野ホルコム雅子さん
MHH Insurance Agency (WA, OR)
https://www.mhhinsurance.com/jp
email@mhhinsurance.com
TEL : 206-755-5585
ラウリー英世さん
Hideyo Rowry Insurance Agency (WA)
4957 Lakemont Blvd. SE, #C4-312, Bellevue
https://goagentforce.com/5765387/
hr@rowryagency.com
TEL : 425-251-8221
安岡タッドさん
Hideyo Rowry Insurance Agency (WA#206042, OR#817256)
20355 Hawthorne Blvd., 2nd Fl., Torrance
https://www.daiwainsurance.com
info@daiwains.com
TEL : 310-540-8595
【特集「保険のプロが読者の疑問にお答え!」アメリカの保険、本当に知りたいコト】
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