▲「サイエンス・ラボ倶楽部」を立ち上げ、講師を務める西尾由香さん。教育者として豊富な経験を持つ ワシントン州ベルビューに10月4日、理科実験教室「サイエンス・ラボ倶楽部」が開校。子供の知的好奇心を育み、思考能力を高めることを目的とした、体験型クラスだ。同教室を立ち上げ、講師を務めるのは、日米で約20年間の教員経験がある西尾由香さん。子供達に学ぶ楽しさを体得させることが学力向上にもつながるとの確信を持つ西尾さんだが、アメリカの小学校教育は、理科の実験の時間が十分確保されていないと感じたという。特に好奇心や探究心に満ちた就学前後の子供達に、試みる楽しさ、観察・発見・考えを生み出す楽しさを知ってもらい、科学的思考力を身に着けて欲しいとの思いから、この10年間温めてきた理科実験教室の構想を、今秋実現させた。多様な観点からの考察力を育むことは、全教科に通じる学習意欲を高める礎になる。 「サイエンス・ラボ倶楽部」は、幼稚園4~5歳児コース、小学校1~3年生コース、小学校4~6年生コースの3コースがあり、入学すると、どのコースも1回80分の授業を週1回受講することになる。月~金曜、幼稚園児は主に午前中から2:30 p.m.まで、小学生は学校が終わった後に通える。また、行き届いた実験指導をするため、1クラス6~8人という少人数制にもこだわっている。 授業は、日本の新学習指導要領に準拠しているので、幼稚園・小学校の段階で、生物・地学・物理・化学の基礎をバランス良く学習することができるとのこと。将来日本に戻ることになった時など、スムーズに適応できそうだ。また、学年の枠を超えて一緒に実験するため、社会性も身に着く場になると、西尾さんは話す。さらに、実験で学んだことを、レポートにまとめ、発表する機会もあり、文章・表現力、そして一般的に日本人が苦手と言われるプレゼンテーション能力を習得することも考慮されたカリキュラムとあって、子供の成長を願う保護者にとっても心強い。 (取材・文/大庭リナ) ■ Science Lab Club 13240 NE 20th St., #12, Bellevue, WA 98005 TEL : 425-736-3189 www.s-labc.com | | ▲参加する子供達は白衣を着用し、科学者気分!(白衣、目の保護のための実験メガネは入学金に含まれている) |
*情報は2012年10月時点のものです。 |
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