藤崎一郎駐米特命全権大使が、7月4日に日系アメリカ人市民連盟(JACL)の年次総会参加のために、シアトルを訪問。最近始めたツイッターについて話を伺う機会を得た。 ●ツイッターを始めたきっかけを教えてください。 現在、3カ月が経過したところですが、大使館や大使がどんなことをやっているのかを知らせたほうが良いのではないかと思い、自分の知っていることや思っていること、日々の出来事などを発信することにしました。始める際にやりたくないと思ったことが3つ、ひとつは単に「おはようございます」というようなツイートです。ふたつ目は「ブログを更新しました」とかお知らせ的なもの。そしてもうひとつが、リンクを貼って「どうぞそちらを見てください」といった感じのもの。それらはなんかつまらないですよね。 ●大使のツイートは、簡潔でありながらパーソナル感もあり、親近感が湧きます。 ちょっと文章が昭和的じゃないかってよく人に言われるのですが、多い時で1日に4、5回、少ない時で1、2回ツイートしています。英語は表音文字である分、140字だと書けることが少なく、どうしても日本語が多くなりますが。iPadを使用し、車の中でツイートすることが多いです。 ●大使にとってツイッターでメッセージを送ることが、今後どのような役割を担うと位置付けていますか?合わせて、ノースウエストの日本人に向けてメッセージをお願いします。 先日ネバダに行った時に、「在米邦人に対して何を期待するか」と聞かれて「一人ひとりが大使になったつもりで日本の活動や貢献について、機会があれば話していただきたい」と答えました。日本人としてアメリカに住んでいると、皆さんも「日本は今、どうなのだ」と質問を受けることがあるかもしれません。そんな時、「日本はあまり経済も良くないし、世界に向けて昔は貢献していたけれど、今はそこまで……」ということをおっしゃる方もいます。そうではなく、実際は今も、歯を食いしばってやっていることがいろいろあるのだということをアピールしていただきたい。国際特許の申請も研究開発費もイラク、アフガニスタン、パキスタン、パレスチナへの支援等も日本は世界で2位(1位はいずれもアメリカ)、対外純資産では日本が1位です。そのようなことなどを知る方法の一環としても、このツイッターや大使館のウェブサイトを活用していただけたらと思います。 ■ Ichiro Fujisaki 1947年生まれ、鹿児島県出身。1969年外務省へ入省。北米局長、外務審議官、在ジュネーブ国際機関日本政府代表部大使などを経て、2008年から在アメリカ合衆国特命全権大使に就任。外交官だった父の赴任に伴い、中学時代はシアトルで過ごす。https://twitter.com/AmbJapan2US (取材/スキナー朋子) *情報は2012年8月時点のものです。 |
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