今年のノーベル化学賞にワシントン大学教授を含む科学者3人が選ばれる
10/9/2024・Seattle Times
スウェーデン王立科学アカデミーは9日(水)、タンパク質の立体構造を予測、また新しいタンパク質を設計できる技術を開発した科学者3人にノーベル化学賞を授与することを発表した。これらの研究は、人工知能を含む先端技術を駆使したもので、新薬の開発を一変させる可能性を秘めているという。包括的データベースにある既存のタンパク質に関する情報を特別なコンピュータ・プログラムで分析し、自然界に存在しない新たなタンパク質の設計に成功した功績が認められたのは、ワシントン大学医学部生化学教授で、UW Medicine Institute for Protein Designの所長を務めるデービッド・ベイカー氏。また、2億個のタンパク質のほぼすべての構造を予測できる人工知能モデルを作り上げたのは、IT大手アルファベット傘下の人工知能開発会社で、ロンドンを拠点とするグーグル・ディープマインドのCEOデミス・ハサビス氏と、同社のジョン・ジャンパー氏。ノーベル化学賞の授賞式は、12月10日に行われる。Seattle Timesの関連記事はこちら
シアトル市議会、警官の採用ボーナス引き上げ、監視カメラ設置条例案を可決
10/9/2024・KING5
シアトル市議会は8日(火)夜、シアトルの治安対策として検討していた2つの条例案を承認した。1つはシアトル警察署の警官採用時に支払われるボーナスを、3万ドルから最高5万ドルに引き上げる法案で、賛成6票、反対1票で可決。この条例案の目的は、警官不足に陥っているシアトルで優秀な警官を採用しやすくするためで、サラ・ネルソン議員が法案を提出している。現在の採用ボーナスは、他の警察署から移ってくる警官が3万ドル、新人警官が7500ドル。もう1つの条例案は、暴力犯罪が最も多い市内のエリアに監視ビデオ・カメラの設置を許可するもので、賛成7票、反対1票で可決。この条例により、警察はインターナショナル・ディストリクト、Aurora Ave. 沿い、ダウンタウン・シアトル中心部にビデオ・カメラを設置することができる。この監視カメラにはAI技術も搭載されており、警察官は車のナンバープレートによる追跡や、カメラからカメラへの映像でリアルタイムでの情報把握ができ、また証拠収集にも役立つという。顔認識機能はないものの、プライバシーの問題や特定のコミュニティが不当に標的にされる可能性などを懸念する多くの住民が、この条例案への反対の声を上げていた。KING5の関連記事はこちら
FDAが処方箋なしで購入できるインフルエンザとCOVID-19同時検査キットを承認
10/8/2024・KIRO7
アメリカ食品医薬品局(FDA)は7日(月)、インフルエンザとCOVID-19の感染を同時に確認できる家庭用検査キットを承認した。これはHealgen社が開発したRapid Check COVID-19/Flu A&B Antigen Tesで、国内で初めて処方箋なしで店頭で購入が可能な同時検査キットとなる。同検査キットの使用は2歳以上が対象で、綿棒で鼻からサンプルを採取し、約15分で結果が出る。KIRO7の関連記事はこちら
ワシントン州でオーロラを観測
10/8/2024・KING5
ワシントン州の一部地域において、7日(月)夜遅くにオーロラがみられた。シアトルのニュースメディアKING5には視聴者から、イェルム、ポールスボ、ウェナッチー、レイク・スティーブンス、モッシーロック付近で撮影されたオーロラの写真が寄せられた。宇宙天気予報センターは、地磁気嵐警報を7日午後9時30分前に発表し、8日(火)午前2時まで太陽から放出されたプラズマ粒子が地球の磁気圏に衝突すると予想。地磁気嵐の強さは5段階に分類されるが、今回は3番目に強いG3で、無線通信に影響を与える可能性があるレベル。現在、太陽活動は活発な時期にあるが、今周期は専門家が予想していたよりもはるかに活発で、太陽活動周期のピーク後も、今回のようなオーロラの原因となるコロナ質量放出の可能性を含む影響が2025年から2026年まで続くとみられている。KING5の関連記事はこちら
ワシントン州のアダムズ山で9月に6回の地震、火山活動が活発化
10/7/2024・KIRO7
カスケード山脈(ワシントン州南西部)の活火山、アダムズ山では通常2〜3年に1度地震が起きているが、今年9月には過去数十年で最も多い6回の地震が観測された。アメリカ地質調査所(USGS)によると、カスケード火山観測所(Cascades Volcano Observatory)とパシフィック・ノースウエスト地震ネットワーク(Pacific Northwest Seismic Network)は、マグニチュード0.9から2.0の6回の地震を報告。火山活動が活発化しているものの、今のところ噴火の脅威はない。同火山には地震観測所が1つしかなく、USGSは監視能力を高めるために臨時観測所の設置を検討している。2018年のUSGS全米火山脅威評価では、アダムズ山は火山活動に関連する住民へのリスクは高脅威(high threat)。同じくワシントン州にあるレーニア山、セント・ヘレンズ山、ベイカー山、グレーシャーピーク山はすべて超高脅威レベル( very-high threat level)に挙げられている。KIRO7の関連記事はこちら
親パレスチナ派がイスラエルとハマスの停戦を求めてシアトルでデモ
10/7/2024・KING5
イスラエルとパレスチナのイスラム組織ハマスの紛争が始まった昨年10月7日から約1年となる5日(土)、シアトルでは数百人の親パレスチナ派が犠牲になった人々を追悼し、イスラエルとハマスの停戦を求めてデモ行進した。パレスチナ青年グループが主催する世界的なデモ「International Day of Action」の一環として行われたこのデモ活動では、参加者がシアトルのウォーターフロントからスペース・ニードルの間を、紛争での犠牲者の写真と名前を記した赤い看板などを掲げて行進。その中には、9月上旬にヨルダン川西岸での抗議活動中に殺害された、ワシントン大学卒業生のアイゼナール・エイギさんを称えるものもみられた。KING5の関連記事はこちら