2015年7月6日～10日（7月第2週目）

ワシントン州では本格的な潮干狩りシーズンを迎えているが、貝毒による食中毒被害が拡大する恐れがあると州が警告を発している。報告によると、シアトル周辺の砂浜で捕れるクラム、カキ、ムール貝などを食べるのは危険。この夏は記録的な暑さが続いているため、水中ではバクテリアなどが繁殖し汚染が進んでいる。昨年1年間に州毒物センターへ報告された貝による食中毒被害者数は合計9人であったが、今年はすでに6人にのぼっている。貝に含まれるほとんどの毒素は、調理による加熱や冷凍処理後も残り、食中毒を起こすと吐き気、胃痛から短期記憶喪失などの症状が出て、重症になると命を落とすこともある。保健局が提供する潮干狩りなどの情報はこちら。King5の関連記事はこちら

ワシントン州保健局は8日（水）、ベントン郡にて州内では今年初となるウエストナイル熱患者が出たことを明らかにした。患者は50歳代の女性で、自宅近くで感染したとみられる。ウエストナイルウィルス感染が発生するのは主に州中部南側の地域で、今年これまでに媒介蚊が確認されているのはフランクリン、ヤキマ、グラントの3郡。ワシントン州以外のアメリカ国内では、7日（火）時点において6州で10人の感染が報告されている。ウエストナイル熱はウィルスに感染した5人に１人の割合で発熱などの症状が見られ、感染者の1パーセント以下が重症に陥る傾向にある。Seattle Timesの関連記事はこちら

シアトル市議会議長のTim Burgess氏は銃1丁につき25ドル、銃弾1個につき5セントの新税導入を提案している。また、この法案には銃の紛失や盗難の報告を怠った場合、最高500ドルの罰金を所有者に科すことも含まれる。新税が導入されると、年間30万ドルから50万ドルの税収が見込まれ、Burgess氏はこれを銃による暴力防止プログラムやその調査の資金に充てると話している。同氏によると、昨年、銃関連事件の被害者でハーバービュー・メディカル・センターに搬送された253人が治療費未払いで、費用相殺のため1200万ドル以上が税金から支払われた。銃を所有する権利の擁護者は、ワシントン州の法律では市の銃規制を許可していないため、法案の成立は難しいと話している。King5の関連記事はこちら

6日（月）午後、スノホミッシュ郡グラナイト・フォールズ近郊にある氷洞、Big Four Ice Cavesが一部崩壊し、1人が死亡、5人が負傷する事故が発生した。付近のトレイルを閉鎖して行われた救出作業は、現場の安全を確認しながら慎重に行われたが、氷洞が崩壊しやすい状態のため、遺体回収作業は夜に一旦停止された。今年5月、季節はずれの高温のため、Big Four Ice Cavesで崩壊の危険性が高まっていると米国農務省林野部は警告を発している。また、ワシントン・トレイル協会は、同氷洞付近では氷が溶けて水が大量に流れ出し、一部が崩壊しているとウェブサイトに記載し、危険な状態であることを報告していた。Big Four Ice Cavesはマウントベーカー・スノコルミー国立森林に位置し、氷洞付近を通るトレイルは人気のハイキング・コース。King5の関連記事はこちら

シアトル市では6日（月）より、市内の公園全域を対象にした喫煙禁止条例が施行される。市によると、違反者への罰金は科せられず、最初は喫煙場所の案内や、禁煙を支援する情報などが提供され、違反を繰り返す者には、口頭での警告、その後書面での警告といった措置が取られる。ニューヨーク、ロサンゼルスなどアメリカ国内1,000以上の都市では、同様の条例が既に導入済み。これまでシアトルの公園では、他の利用者から25フィート以内、もしくはプレイエリア、ビーチでの喫煙が禁止されていた。King5の関連記事はこちら

カナダのブリティッシュ・コロンビア州で多発している山火事の煙の影響で、5日（日）、ワシントン州西部の一部では空がオレンジ色に霞む現象が見られた。ブリティッシュ・コロンビア州で現在報告されている山火事は60件以上。5日にはペンバートン近郊での山火事で発生した大量の煙がバンクーバー島やワシントン州上空に流れ込んで、オリンピック半島西側では煙が下降し、同地域での空の霞がひどくなったとみられる。このため山火事が発生しているオリンピック半島では、被害拡大を心配する住民より緊急通報が多数寄せられた。山火事関連の通報に関して関係者は、911は火事発生の通報にのみ利用し、他は360-565-3760まで連絡するよう呼びかけている。King5の関連記事はこちら