原作は、世界中でベストセラーを記録し、児童文学界のアカデミー賞とも言えるカーネギー賞を受賞した、イギリスが舞台の冒険ファンタジー小説。この小説が3部作となっていることから、すでに続編の映画化も決まっているそうです。このふれこみって、なんとなく「ハリー・ポッター」をほうふつさせるし、おまけに製作は「ロード・オブ・ザ・リング」と同じ会社ときているから、それだけで華々しい娯楽作品だということがわかってもらえると思います。 主人公は12歳の少女ライラ(ダコタ・ブルー・リチャーズ)。幼いころに両親を亡くした彼女は大学の学寮で育てられ、楽しくやんちゃに過ごしていましたが、ある日を境に町の子供達が次々と行方不明になってしまいます。ライラは、真実や未来を指し示すゴールデン・コンパスを手に、自分のダイモン(言葉を話す精霊。動物の形をしたその人の分身で、常に行動を共にし助け合う)と、友達を救い出すための冒険に出掛けるのですが、そこには素敵な出会いもあれば、大きな困難も待ち受けていました。 ……と、あらすじだけを書くといかにも子供向けなイメージだし、実際私も素直に感情移入できなかったのですが、残念なことにこの作品は13歳未満のお子ちゃまは見ることができないんです。戦闘シーンなども多いことからそういう規制が設けられたようなのですが、戦闘シーンを少なくしてでも子供達に見せてあげられる作品にしたほうが良かったのではないかしら……。 しかし、せっかくだからほかの楽しみ方も見付けたい。それはなんといっても、優雅で気位の高い上流社会の女性、コールター夫人を演じるニコール・キッドマンの美しさ。彼女は、ライラを自分の子供のようにかわいがりつつも実はかなり腹黒い、という役柄を演じているのですが、正直、そんなことはどうでもよろしい! 30~40年代の映画スターのイメージで作られた衣装に身をまとった彼女がスクリーンに登場するだけで、うっとりせずにいられません。また、ライラを演じたダコタ・ブルー・リチャーズはこれがデビュー作なのだそうですが、その堂々たる振る舞いはスターの素質十分。この子もきっとたいそうな美人になるのだろうなあ。ニコールのゴージャス度チェックとダコタの成長振りを追う、といった意味では続編も楽しみです! |
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