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Speed Racer

第150回 Speed Racer
監督: ラリー・ウォシャウスキー、アンディ・ウォシャウスキー
出演: エミール・ハーシュ、クリスティーナ・リッチ、マシュー・フォックスほか
公開: 5月8日(木)
レート: PG
公式サイト:
http://speedracerthemovie.warnerbros.com

 
Jumper

ウォシャウスキー兄弟にとって「マトリックス・レボリューションズ」以来5年振りとなる本作は、60年代後半に一世を風靡した日本のアニメーション「マッハGoGoGo」のリメイク。当時アメリカでも放送され人気を博したそうですが、なんと今年になってライオンズゲート社がアニメ新シリーズを制作中とのこと。
カーレースに夢中な少年、スピード(エミール・ハーシュ)は、レーシングカーをデザインする父とレーサーの兄のもとに育ち、自分も同じくレーサーになることを夢見ています。あるレースで兄は命を落としてしまいますが、スピードはその後たぐい稀なる才能を持ったカーレーサーへと成長し、兄が命を落としたレースに挑むことになります……。
主役のスピードには、昨年公開の「Into the Wild」で高い評価を得たエミール・ハーシュ。恋人役にはクリスティーナ・リッチ、スピードの両親にはジョン・グッドマン、スーザン・サランドンと、豪華な役者が脇を固めています。さらに謎のレーサーXは、人気ドラマ・シリーズ「LOST」でおなじみのマシュー・フォックスが演じていますが、これはキアヌ・リーブスがオファーを断ったための配役だそうです。
ストーリーに関しては、マトリックス・シリーズのような哲学的な要素が全くないので、そういった面での期待はしないことをお勧めします。原作が60年代のアニメということもあるのか、本作は純粋に子供向けのエンターテインメント映画といった感じです。ただ、本編が2時間15分と長いうえ、ストーリーの進行もテンポが今ひとつなので、本編の中盤辺りで飽きてしまう人もいるかもしれません。さらに序盤は編集がまずいのかストーリーが支離滅裂で、理解するのになかなか苦労しました。
とはいえ、ポップでカラフルなビジュアルはさすがウォシャウスキー兄弟と言うべきで、カーレースの映像は「美麗!」のひと言。すべてがVFXで制作されたレース・シーンは息をつく間もなく、レーシングカーに内蔵された武器を使っての戦闘シーンも含めて非常に印象的でした。
特に最後のグランプリ・レースは大画面ということもあり、かなり盛り上がります。
残念ながら僕は原作アニメを見たことがないのですが、両方を見比べて違いを見つける、という楽しみ方もありだと思います。

ミトウ
札幌生まれ、札幌育ち。アメリカ生活3年目。9月からオレゴン大学でコミュニケーションを専攻中。好きな映画は「Down By Law」「Garden State」「リアリズムの宿」「好きだー」「サマータイムマシーン・ブルース」など。