第19回 「Miracle」 | |||
冷戦中の1980年、アメリカとソ連の氷上での戦い。アイスホッケーのコーチ(カート・ラッセル)が、アメリカ合衆国オリンピック・チームを勝利に導くまでの道のりを描いている。 個人的に、ホッケー、ボクシングなど、この手の男だ!的スポーツに弱く、何度も生の試合を観に行っているが、実際、パックをパスしている時、ゴールを決める時のスピードはものすごく、どんなに集中しても、はっきりと見えないことがある。この映画では、その臨場感、スピード感、そして男の熱い絆……などがよく出ていたと思う。さらに、事実に基づいた話だからか、2倍も3倍も盛り上がってしまう。 映画の中では、「誰のためでもない、アメリカのため、自分はアメリカという国を代表しているんだ」と、選手がその重みと誇りに気付いていく。試合中、USA!USA!!と熱狂している観客がスタンディング・オベーションで、大歓声を上げる。 未だ戦いが続いているイラクという問題を抱え、なんだか国民の愛国心・士気を高めようとしてる……? ディズニー配給だからそんなことはないと思いたいが、USA!!!と拳を突き上げて連呼する観客に圧倒されながら、そんなことを考えてしまった。 | |||
石渕裕子 群馬県生まれ。2002年までインターネットの会社(川崎)で勤務。結婚を機に渡米し、シアトルへ。小学校勤務を経た後、現在はコンピュータ会社にて勤務中。 |
Miracle
- 12/07/2020
- とれたて!映画レビュー
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