第20回 「The fog of War: Eleven Lessons from | |||
ロバート・マクナマラを主人公に撮影されたドキュメンタリー映画。今年度アカデミー賞のドキュメンタリー部門でノミネートされている。 1946年にフォード社に入社し、1960年に最高経営責任者となった彼は、ケネディ大統領より直々に頼まれて、翌年に米国防長官に就任する。ベトナム戦争、キューバ危機、その表舞台と裏舞台を彼は生きてきた。何度もの戦争を指揮した彼に、人々は、戦争犯罪人、あるいはタカ派と非難してきたが……。 彼はその映画の中で自分の人生を振り返り、時には涙しながら、私達が同じあやまちを繰り返さないために11条の教訓を語る。第2次世界大戦の中で、神風と呼ばれ突っ込んで死んでいった日本人の国民性や、ベトナム戦争で独立を勝ち取るまでは戦い続けるといった彼らの固い決意が、彼には全く理解できなかったという。 少々難しい&硬派な内容だが、本人の口から語られる歴史とそれに基づく反省には重みがある。歴史・政治好きな人以外にも、特に今は、必見の映画だと思った。 シアトルでは現在、Guild 45th Theatreのみで上映されている。 | |||
石渕裕子 群馬県生まれ。2002年までインターネットの会社(川崎)で勤務。結婚を機に渡米し、シアトルへ。小学校勤務を経た後、現在はコンピュータ会社にて勤務中。 |
The fog of War
- 12/07/2020
- とれたて!映画レビュー
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