第26回 「The Ladykillers」 | |||
久しぶりのトム・ハンクス主演映画。英国のブラック・コメディー映画「マダムと泥棒(The Ladykillers)」(1955年)のリメイク版だ。 トム・ハンクスは、口の達者な文学教授を演じる。彼は、船上カジノの金庫を目掛けて長い地下トンネルを掘り、カジノから大金を盗もうと計画を企てる。この目的を果たすため、ひとり暮らしで熱心なキリスト教徒であるマンソン夫人(イルマ・ピー・ホール)の同居人となり、キリスト教音楽の練習と偽りながら、夫人宅の地下室で4人の仲間と共に毎晩トンネルを掘り続ける。 その4人の仲間というのも、どう集めたのかある意味、強者揃い。中国人の爆弾使い、口の悪いチンピラ、落ちこぼれフットボール・プレーヤーなど。順調に事は進んで行くのだが、次第にマンソン夫人が彼らの行動に疑いを持ち始める……。 トム・ハンクスが出ているのだから、必ずおもしろいだろうと過剰な期待をしてしまった。彼をより生かす内容、脚本の映画だったら、彼の素晴らしい演技力が際立つのに。もったいないなーと思わずにはいられない。ある映画批評でも叩かれていたが、とにかく汚いスラングを多く使用しており、さらに早口なので、追いつけないところが多々あった。 マンソン夫人とトム・ハンクス扮するドーア教授のやり取りは、かなり笑える。マンソン夫人のキャラクターが、いわゆる“ハッスル婆さん”なので、強盗チームが余計にまぬけで頼りなく見えてしまっていた。 | |||
石渕裕子 群馬県生まれ。2002年までインターネットの会社(川崎)で勤務。結婚を機に渡米し、シアトルへ。小学校勤務を経た後、現在はコンピュータ会社にて勤務中。 |
The Ladykillers
- 12/07/2020
- とれたて!映画レビュー
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