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The Day After Tomorrow

第33回 「The Day After Tomorrow」
出演:デニス・クエイド、エミー・ロッサム、ジェイク・ギレンホール、イアン・ホルム、ほか
監督:ローランド・エメリッヒ
公式ウェブサイト:www.thedayaftertomorrow.com

The Day After Tomorrow

「インデペンデンス・デイ」のローランド・エメリッヒ監督がさまざまな研究成果を基に、地球温暖化によって近い将来起こるであろう、地球崩壊への道のりを描いたパニック超大作。この映画の制作費でも約150億円が費やされているという。

気候学者・ホール教授(デニス・クエイド)が、地球温暖化に伴い、地球に氷河期が訪れる危機説を発表。その直後、地球があちこちで不気味な叫び声を上げ始める。台風、竜巻、洪水など、超異常気象があっという間に世界を暴力的に覆い尽くす。ニューヨークでは、ホール教授のひとり息子・サム(ジェイク・ギレンホール)が友人達と共に絶望的な状況で閉じ込められてしまう。

前評判は、それほどでもなかった。 「あんまりだったわ」なんてラジオで言っていたの聞いたが、実際に観るとほんとにものすごかった! 特撮・CGの迫力、スケールの大きさ、地球温暖化というテーマ。素晴らしいのひと言。これを映画館の大きなスクリーンで観ないでどうする! 何十年先かはわからないが、起こるかもしれない現実問題だけに、観た人は誰でも考えさせられたのではないかと思う。映画の中では、氷河に覆われた北半球からアメリカ人が難民としてメキシコに大量に南下を始める。しかしメキシコでは、あまりにも難民が多いので受け入れを拒否せざるを得ない。と、皮肉にも現在の状態と全く逆のことが起こり始めるというのもおもしろい。

まるで、人間によって汚染されてしまった地球が自身の浄化ために、この数々の超異常気象を自分の意志で起こしたかのようにも思える。巨大な力を持つ自然の前では、人間はどうすることもできないのだ。

石渕裕子
群馬県生まれ。2002年までインターネットの会社(川崎)で勤務。結婚を機に渡米し、シアトルへ。小学校勤務を経た後、現在はコンピュータ会社にて勤務中。