第52回 「The Polar Express」 | |||
前回のおこげに続き、今回は私、パー子が担当です。 「本当はサンタクロースっていないんじゃないの?」って思い始めたあの頃の気持ちは、誰もが覚えているはず。そんな時に「サンタクロースに会いに行く汽車」があったらどうしますか? こんな問題を投げ掛けたくなる映画「ポーラー・エクスプレス」、観てきましたよ。サンタクロースの存在に疑いを持つ主人公の8歳の男の子はクリスマスイブの夜、家の外に停車した、サンタクロースの故郷「北極」に向かう汽車に乗り込む。ポケットの中になぜか入っていた乗車券を手に、列車の中で知り合った友達と共に彼の不思議な冒険が始まる……。Chris Van Allsburgの小説『北極号』のアニメ化がこの映画。 最初、テレビで予告を見た時は、CGの子供に「可愛くないわー。いかにも『アメリカのアニメ』って感じの絵!」って思ったけれど、実際は本当の人間の子供のようでびっくり。CGとは思えない顔の表情、歩き方や走り方も本物そのもの! それもそのはず、タイツで全身を包んだ上、頭のてっぺんから足のつま先まで小さいボールを付けた(もちろん顔中にも)トム・ハンクスの動きを、ボールの移動を元にコンピューターに取り込む技法「モーション・キャプチャー」で映像化したんですって。道理でそんじょそこらのCGとは訳が違うはずよ。トム・ハンクス本人も「恥ずかしかったけど、8歳の子供になりきって演技できて楽しかったよ」とCGアニメのでき上がりに満足げ。本当、最先端の技術に驚きだわ! ところで、トム・ハンクスは映画の中で5人の役を演じているらしいのだけど、どうしてもあとひとり、どの役だったのかがわからなかったわ! ん~誰だったんだろう。 それにしても、おかしかったのが北極に住んでいる“エルフ”。ストーリー展開から、さぞかわいらしい、羽でも生えたエルフ達が登場……と期待していたら、こともあろうに“オヤジの花園”。夢心地なところにガツンと頭に一撃食らった感じだわ。今思い出しても面白い。だってエルフよ!? 禿げたおじさん達はないでしょう。しかも、かなりリアル……。 そんな“おじさんエルフ”達が何千人(しかも芸達者)、ピーピーギャーギャー跳ね回っているんだもの、ちょっとひとりで吹き出しちゃった。 映画全体に関しては「クラシックなサンタクロースのイメージを崩している」っていう意見もあるらしいけれど、それは個人の見方の違いだと思うし、私は逆にこのようなサンタクロースのお話(例えば「どうやって子供達のプレゼントの希望を知るか」とか)の方が少し現実味、というか、しっくりくる。観ている人、一人ひとりに楽しめる部分が絶対あると思うな。 観に行った時間がちょっと遅めということがあったかもしれないけれど、観客は予想以上に大人が多かった。子供向けの映画だけれど、大人でも見終わったらなんだかほんわか優しい気持ちになれる、そんな感じの映画。パー子はちょっとお勧めです♪ | |||
おこげ:シアトル在住4年目。8月に大学を卒業したものの、まだ学生気分が抜けていない。コメディーや家族向け映画ばかり見てしまうお年頃(?)。 パー子:社会人1年目。数々の名言を残す偉大な人。「骨盤送ってもらったの」は名言中の名言。ちなみにどこかのパー子さんと違ってピンクの服は着ていません。 |
The Polar Express
- 12/07/2020
- とれたて!映画レビュー
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