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Madagascar

第80回 「Madagascar」
監督:エリック・ダーネル、トム・マクグラス
声の出演:ベン・スティラー、クリス・ロック、デビッド・シュワイマー、ジェイダ・ピンケット・スミス
公開日:5月27日(金)
レート:PG
公式ウェブサイト:www.madagascar-themovie.com

Madagascar

普段は日本が恋しくたって、梅雨の季節になると「『シアトルにいて良かった~』と手のひらを返すのはきっとみんなおんなじよね」と自分に弁解する今日この頃。皆さん、いかがお過ごしですか? 浅倉薫です。

今回ご紹介する映画は「Madagascar」。主役はニューヨークのセントラル・パーク動物園の住民達。シマウマのマーティー(声:クリス・ロック)は最近浮かぬ顔。彼は自然の中での生活に憧れを抱いているのですが、親友であるライオンのアレックス(声:ベン・スティラー)を始めとする仲間達は軽く聞き流してばかり。ある夜、マーティーがいなくなっているのに気付いたアレックスは、カバのグロリア、キリンのメルマンと共に、マーティーを探してニューヨークを奔走。動物園の中では人気者でも、街中をうろついていれば危険な猛獣としか見られない彼ら。やっとマーティーを見つけたものの共に捕獲され、船で送り出されてしまいます。着いた先はレミュー(キツネザル)達の天国、マダガスカル島。4頭の都会っ子は人間文明から隔絶された島に適応できるのしょうか? そして、彼らの友情には何が起こるのでしょう?

「シャーク・テイル」のヒットも記憶に新しいドリームワークスの動物アニメ。アニメーションの質はさすがです。動物達の毛並みや肌のテクスチャー、きらびやかなニューヨークの街並み、色鮮やかなマダガスカルの自然が生き生きと表現されており、動物達の動きはコミカルかつダイナミック。その動きを生かすために取り入れたのであろう音楽とダンスもイケてます。そして声優は、「シャーク・テイル」で話題を呼んだ声優の特徴を絵に取り入れる手法は取っていませんが、今回も芸達者の大物揃いです。

ストーリーには、ミッドライフ・クライシス、環境変化への適応、困難な状況での他者との関係性といったやや大人向けの要素が多く、観客がひとりのキャラクターに感情移入して手に汗握るという類の話ではないですが、明るい笑いの連続の中にしんみりする瞬間や、ひとクセある脇役陣も用意され、小難しいことを考えなくても楽しめる仕上がり。何と言ってもアニメが素晴らしい! ぜひ映画館で見てください。

 

浅倉薫
東京生まれ。太平洋沿いの大都市を転々とした後、2002年にシアトルに流れ着く。文系思考の研究員、理系思考のマーケター、勉強ギライなUW生、などの過去を背負う不良主婦。自称“面食い”だが、その基準が普通じゃないと言う人も。現在のごひいきはジョニー・デップ。