Dark Water

「リング」が「Ring」、「呪怨」が「The Grudge」となって、日本のホラー映画がアメリカに進出している昨今。またひとつ、日本のホラー映画がハリウッド映画としてリメイクされました。今回の映画は「Dark Water」。オリジナルは、2001年に日本で公開された、黒木瞳が主演の「仄暗い水の底から」。

精神的に不安定な母親に育てられ、少女時代にトラウマのあるダリア（ジェニファー・コネリー）は、夫のカイル（ダグレイ・スコット）と離婚調停中。ダリアは娘のセシリア（アリエル・ゲイド）の親権を得るべく、仕事を探し、安いアパートを見つけて一緒に暮らすことになる。しかし、そのアパートのベッド・ルームの天井には、謎の水漏れのシミが……。また、娘のセシリアはアパートの屋上でハローキティのバッグを見つけてから様子が一変し、空想上の友達と会話をするようになる。

次々に起こる怪奇な現象など、設定は日本からアメリカに変わっても、ストーリーはオリジナルにかなり忠実に作られている。だが、日本のホラー映画らしい“体の芯から込み上げる恐怖”を期待すると、少しがっかりするかもしれない。ただ、この映画はホラー映画が苦手な人も見ることができそう。見た後に恐怖だけが残るのではなく、何か別の温かいものも残る作品である。