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観光で人気のレベンワース(レブンワース)とは:おとぎ話のような可愛らしい町並みのドイツ村
ワシントン州内外から観光客が訪れるレベンワース(レブンワース)は、まるで絵画の様な景色とドイツのバイエルン地方風の可愛い建物が並ぶ、カスケードのバイエルンへの玄関口です。季節ごとの数々のイベントや100店舗を超えるユニークなお店やレストラン、快適な宿泊施設、アートやライブも楽しめます。300日を超える快晴日に恵まれ、季節を通して屋外アクティビティーを楽しめるのもレブンワースの魅力の一つ。地元ワイナリーで楽しむワインテイスティングはもちろん、ダウンタウンの周りに広がる700マイルのハイキングトレイルや湖などレクリエーション施設も充実しています。
レベンワース(レブンワース)の場所、行き方、観光情報
I-5を北上し、2号線を東へ。シアトルから車で約2時間半。
バスや列車でも行くことができる。詳しい行き方:https://leavenworth.org/getting-here/
◉ レベンワースのビジターセンター
Leavenworth Chamber of Commerce Visitor Center
場所:940 Highway 2, Leavenworth, WA 98826
TEL: 509-548-5807
レベンワース(レブンワース)の主な年間イベント
・Village of Lights: Winter Karneval:
(1月)・ホリデーライト、ファイヤーダンス、氷の彫刻など冬のお祭り。マーティン・ルーサー・キングJr. の日の週末には打ち上げ花火も。
・Maifest:
(5月第2週目の週末)・ドイツのダンスや音楽で春の訪れを祝う
・Icicle Creek Chamber Music Festival:
(7月中)・クラシックやジャズなどのコンサート
・Summer Theater:
(6月〜8月)野外・屋内で行われる演劇イベント
・Wenatchee River Salmon Festival:
(9月)・地元の鮭養殖所で行われるイベント
・Oktoberfest:
(10月)・ドイツの食べ物、ビール、音楽を楽しむ
・Artisan Holiday Market:
(12月)・ホリデーにちなんだポップアップ・マーケット
・Village of Lights: Christmastown:
(11月感謝祭頃〜12月24日)
詳細は下記のウェブページにて>>
https://leavenworth.org/calendar/list/
(YOUmaga連載「ノースウエストでアウトドア」より)シアトル地域の日本人在住者がレベンワース(レブンワース)やカスケード・ループでのアクティビティを紹介。
レベンワース:メルヘンチックなドイツ村
カスケード山系の一角にあるドイツ村、レベンワース(Leavenworth)は年間を通じて300日に及ぶ快晴日に恵まれ、四季を通じて数々の催しが行われる。年中行事の中で最も人気があるのが、12月の第1~3週末(金・土・日)に行われる「クリスマス・ライティング・フェスティバル」。クリスマス・シーズンの幕開けともいえるこのイベントでは、ドイツのバーバリアン地方を模した街並みにいっせいに灯が灯る。小さな街はこの日、点灯の瞬間を見に来る人達で溢れんばかりになる。
レベンワースのクリスマス
楽しいイベント列車でレベンワースへ
この時期、車でレベンワースへ行こうと思うと、雪道や暗闇での運転が大変。「クリスマス・ライティング・フェスティバル」のために運行され、さまざまな趣向が凝らされている特別列車がお勧めだ。シアトル市内のキング駅を朝に出発し、午後早くにレベンワースに到着。帰りはレベンワースを夕方出発し、夜にシアトルに戻ってくる(*①)。
シアトルからエベレットまでは海岸沿いを走るので、早朝のピュージット・サウンドの平和的な風景が眺められる。車で走るのとはまったく異なる風景に驚かされるだろう。車中ではグラッチン社によるコンチネンタル・ブレックファストやコーヒーもサービスされる。
エベレットから海岸を離れて東へ向かい、モンロー(Monroe)、ゴールド・バー(Gold Bar)、そしてスカイコーミッシュ(Skykomish)の街を通過する頃には森林が深くなり、カスケード山系に入ったことを感じさせてくれる。この頃にはサンタクロースやクリスマス・キャロル・トリオを始めとするミュージック・グループが登場し、クリスマス・ムードを高めてくれる。また、マジシャンも加わり、列車の中はまるでクリスマス・パーティーのよう。全米で2番目に長いカスケード・トンネルを通過すると外の景色は雪景色に一変し、やがてレベンワースの街に到着する。
▲クリスマス・キャロルの合唱
▲建物もクリスマス・デコレーション
レベンワースでドイツ料理を堪能
クリスマス・ムード一色のレベンワースに到着したら、ショッピングの前に名物のドイツ料理で元気をつけるのもいいだろう。ドイツ料理店では「King Ludwig’s Restaurant」や「Andreas Keller Restaurant」がお勧めである。数あるメニューの中でも「Schweishax」という豚のナックル(膝肉)のバーべキューはぜひ試してほしい。見た目は大したことないが、何とも言えない独自の香ばしさが口の中に広がる。そのほか、ジャーマン・ソーセージ料理も見逃せない。付け合わせの赤キャベツも柔らかくてほんのり甘酸っぱく、ソーセージに見事にマッチしている。ちなみに、ドイツ料理店にかかわらず、ランチ時はレストランがとても混雑するので、できれば予約をする方が得策である。
いよいよクリスマス・ツリーの点灯
お腹がいっぱいになった後は、ショッピングを楽しもう。かわいらしいお洒落な店がたくさんあり、一軒ずつ回っていると時間が足りなくなるので、目標を定めて散策するといいだろう。ショッピングに疲れた頃には辺りが薄暗くなり、どこからこんなに集まって来たのだろうと驚くほどの人の群れが広場に集まってくる。
1日中クリスマス・ミュージックを聴かせてくれたステージも盛り上がりが最高潮に達し、いよいよ待ちに待ったクリスマス・ツリーの点灯である。群集が声を揃えて「テン、ナイン……スリー、ツー、ワン、ゼロ!」とカウント・ダウンをする。木々に続いて各建物のイルミネーションが次々と点灯され、ライティング・フェスティバルのクライマックスとなる(*②)。
周辺の山々が黒く浮き上がり、バーバリアン風のロマンチックな街並みが輝き、色とりどりのイルミネーションで昼間のように明るくなる……。ほかの街では決して体験できない一瞬である。
特別列車で帰路につく人達は、興奮が醒めないまま列車に乗り込み、車内でボックス・ディナーを食べる。楽しかった思い出で胸を一杯にし、多くの人がうつらうつらと眠りに落ちていくのである。
*① 2017年は12月2日、9日、16日に「Snow Train」(詳細はアルカイ・ツアーズのウェブサイト)が運行される。
*② ライティング・セレモニーは土・日の午後4時半より
(2004年11月 文・新井和雄 / ウェブサイトへのリンクなどは2017年9月に更新 )
▲雪化粧が施された街にイルミネーションが輝く。
レベンワースに車で向かうには |
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シアトルからは車で約2時間半、I-90でスノーコルミー・パスを超え、Cle Elumから州道97号線を北上して行く。エベレットまたはモンローから州道2号線を利用して、スティ-ブン・パスを通って行くこともできる。この州道2号線の方は、全行程を通じて道路がくねくね曲がった2車線なので楽ではないが、周辺の景色が美しいのでのんびりとドライブを楽しむには適している。 ただし、冬季のドライブは積雪や表面が凍結していることが多いので十分注意が必要。運転初心者にはあまりお勧めできない。 |
クリスマスライトとレストラン情報 |
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■Christmas Lighting Festival ■King Ludwig’s Restaurant ■Andreas Keller Restaurant |
カスケード・ループ
ここワシントン州は自然の豊かさではアメリカでも屈指の土地である。その豊かさを小さくまとめて楽しめるのがこのカスケード・ループと呼ばれる観光ルート。1日で回るのは無理なので、最低1泊はしたい。空に突き出たような大きな針葉樹の森から、雨もほとんど降らない準砂漠地帯、万年雪を抱いた山々、日本では絶対にない光景だ。
レベンワース ~ ドライ・フォールを巡る
田舎町をドライブ
まず目指すのはレベンワースの町。シアトルからはI-90と州道97号線経由か、州道2号線で行く方法があるが、景色が良い点で2号線がオススメである。ハイウェイではないので、シーズン中の混んだ道路にイライラしないよう、早めにシアトルを出よう。モンローの町を過ぎると急に田舎の雰囲気が増してくるのがよくわかる。途中にある、町というより道路脇の集落といった風情のゴールド・バーやスカイコミッシュは、深い歴史があり、いかにもアメリカの山村という雰囲気が漂っている。このスカイコミッシュのすぐ先のアルパイン滝までは、水がとても澄んでいる渓流、スカイコミッシュ川がくねくねと道路に沿って流れており、周辺の山や谷とマッチして印象的である。
スキー場として有名な、標高1,700メートル程のスティーブンス・パスもすぐ近くにあり、もし場内の売店が開いていれば、小休息するのに良いスポットである。この峠から30マイルほど行くと、バーバリアン風の町、レベンワースに到着。この町にいると、おとぎの国に入ったような気分になってくる。
そして、レベンワースの町から10分ほどでカシミア(Cashmere)の町に入る。ここはワシントン州の名産でもあるアプレッツ&コトレッツのキャンディー工場があり、工場見学ツアーに参加すると無料サンプルがもらえる。
フルーツの大生産地
ウェナチー川(Wenatchee Revier)沿いの丘陵地帯一面には、りんご、桃、梨、さくらんぼ、ぶどうとあらゆる果樹園が広がっている。ワシントン州は全米のリンゴ生産量の半分を生産しているが、その大半はここ、ウェナチー周辺のものだ(*③)。ウェナチの町を貫いているアメリカで第2の大河、コロンビア川に沿って97号線(2号線と併合)で北上すると、準砂漠地帯にもかかわらず、辺り一体は緑に覆われている。その緑がすべて果樹園、という訳だ。6月下旬から7月にかけては、人気抜群の真っ赤に熟れたさくらんぼ、8月は桃と梨、8月下旬から10月初めはぶどう、りんごのシーズンである。かつてはどこでも気軽にU-Pickさせてくれたが、事故と保障問題がうるさいので、今はほとんど一般には果樹園が開放されないのが残念である。
コロンビア大平原とドライ・フォール
オロンドの町で2号線を右折し、岩がごろごろしている荒涼地帯を少し走ると、後は大規模なかんがいによってできた見渡す限り広がる畑作地。7月頃からシーズンを迎える小麦畑も見ごたえがある。360度見渡す限り地平線の大平原は、1万5,000年前の氷河時代末期には巨大な氷河湖(ミズーラ湖)がカナダからモンタナにかけて広がっていたが、この湖が何らかの理由で決壊し、世界中の川の水量の10倍と言われる地球上最大級の大洪水が起こった。今に見る地形はこの時に形成されたもので、水の流れていないドライ・フォールと呼ばれる全長3マイルの滝もそのひとつである。一部にはまだ水が落ちているので、滝壺の規模が想像できる。また、インフォメーション・センターでは、当時の自然のすごさを垣間見ることができる。
ドライ・フォールを見た後、日帰りの時は滝沿いの17号線を南下し、ソープ・レイク(Soap Lake)で283号線へ、そしてI-90でシアトルに直行すれば、3時間弱で帰れる。1泊できる時は、2号線を引き返してオロンドまで戻って、ここから97号線を北上し、25マイルくらいのところにあるシェラン湖に行くと良い。ここにはリゾート・ホテルがたくさんあるほか、ネイティブ・アメリカンの経営するカジノでゲームも楽しめる。
*③ 情報は執筆当時のもの
(2004年6月 文・新井和雄 /ウェブサイトへのリンクなどは2017年9月に更新)
▲渓流、森、遠くの山々、のどかな風景が広がる
▲車で平原などの大自然を横切る爽快感を味わおう
▲雄大に流れるコロンビア川
レベンワースの豆知識 |
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1960年代まではただの山岳地帯の町だったが、年々町が後退してくるのを防ごうと、町おこしプロジェクトとして町並みをすべてバーバリアン風に建て替えたのが大成功し、今のレベンワースとなった。年間を通じて観光客が訪れるが、10月のオクトーバー・フェストや12月初旬のクリスマス・ツリー点灯式には、町の人口が10倍にも膨れ上がる。表通りには、シアトル周辺ではお目にかかれない珍しい専門店やたくさんの北欧風のショップ、土産物屋がずらりと並んでおり、ウインドウ・ショッピングも楽しい。また、「キング・ルドヴィッグ・レストラン(King Ludwig’s Restaurant)」などドイツ料理店がたくさんあることでも有名。こちらもぜひ試して欲しい。 問い合わせ:Leavenworth Chamber of Commerce/509-548-5807 |
ノース・カスケード国立公園周辺を巡る
オリンピック、レニア山と共に、ワシントン州にある国立公園のひとつであるノース・カスケード国立公園は、カスケード・ループでのハイライトだ。
シェラン湖を渡ってステヒーカンの集落を訪れる
カスケード・ループの行程中、シアトルからちょうど中間にある全長100キロメートル弱の細長い氷河によってできた谷間にあるリゾート地、シェラン湖(Lake Chelan)。湖の南東に位置するシェランの町にはたくさんの宿泊設備がある。時間に余裕がある時は、湖の南側にある97号A線(Woodin Ave.)沿いの発着所から出ている遊覧船「レディ・オブ・ザ・レイク」で、湖の北端にあるステヒーカン(Stehekin)という小さな集落に行ってみるのも楽しい。高速船なので、所要時間は片道2時間ちょっとだ(*④)。湖上から両岸が身近に見え、季節ごとに様々な表情を映し出す景色を眺めれば楽しみは倍増する。岩山の中腹には時々、マウンテン・ゴートの親子や単独行動するオスがおり、目のくらむような急勾配の斜面をヒョイヒョイと身軽に岩から岩へ移動しているのに出くわすラッキーなハプニングもある。
住人が70人ほどのステヒーカン(*⑤)は、船か水上飛行機でしか行けない人里離れた美しい場所である。船が着くとそこからツアー・バスが出ているので(高くはない)、落差が100メートル以上もあるレインボー滝を訪れてみよう(*⑥)。1時間ほどで帰りの船が出るので(*⑦)、ここに泊まらない人は乗り遅れないように! ステヒーカンでの宿泊設備は非常に少ないので、特にハイ・シーズン中は相当前からの予約が必要となる。
メソー・バレーとウィンスロップの町
再びコロンビア川に沿って97号線を北上する。この川原で見掛けるのが、「Danger Flying Rocks」と書かれた非常に珍しい道路標識。こんなのもは今までに見たことがない! 理由は、コロンビア川の周辺が常に強風が吹き荒れており、川原や道路脇の小石が吹き飛ばされて飛んで来るからである。
しばらくして153号線を左折し、コロンビア川に別れを告げてメソー川(Methow River)流域に入ると、牧歌的風景が広がって来る。この川はリバー・ラフティングでも有名で、週末はオレンジ色をした大小のボートが川波に揺れながら下って来るのが見られる。
153号線に入って1時間ほどでウィンスロップ(Wihthrop)の町に着く。1時間もいたら十分の小さな町だが、ここは西部劇の中にタイム・スリップしたような場所なので、ブラブラ散策するのもおもしろいかもしれない。約2年前に大火に遭い(*⑧)、相当数の古い建物を失ったものの、まだ雰囲気は残っている。
ウィンスロップの町から州道20号線を西に向け、広々とした牧場を通り抜けると次第に木々が深くなり、やがて前方に雪を被ったカスケードの山々が木と木の間に見え始める。標高約1,700メートルのワシントン峠に近くなると、氷河を持つ山肌が間近に見える。20号線は初夏まで雪のため通行禁止。7月頃までは残雪が道路沿線のいたる所にあり、野生の動物も見かける。ノース・カスケード国立公園に入ると、右側にカナダ国境まで伸びているロス湖(Ross Lake)が見え、見晴らし台の説明図を頼りに3,000メートル級の山々を満喫できる。近くでディアブロ湖(Diablo Lake)観光船も出ており(*⑨)、時間があれば利用してみると良い。トレイルは散歩に最適だ。
20号線はこの地点より下り坂。白頭鷲の保護区域となっており、華麗な姿をたくさん見ることができる。タウン・オブ・コンクリートを過ぎるとのどなかな田園風景となり、アメリカでも有数の肥沃な土地、スカジット・バレーに入る。チューリップの球根の生産が世界一で、4月には辺り一面に色とりどりのチューリップが咲く。この辺まで来る頃はちょうど日が沈む時間。シアトルまでは国道5号線を南下し、1時間半で帰れる。
*④⑤ 情報は執筆当時のもの
*⑥ツアーのスケジュールや料金 »
*⑦ 2017年は到着から出発までピーク・シーズンは90分、オフ・シーズンは60分。遊覧船のスケジュール »。
*⑧ 執筆当時から約2年前
*⑨観光船のスケジュールや料金 »
(2004年7月 文・新井和雄/ウェブサイトへのリンクなどは2017年6月に更新 )
▲遊覧船でステヒーカンへ
▲ドライブ中、くれぐれも飛んでくる石には気を付けよう
▲ラフティングに挑戦! 途中急な流れもあるので、決してこの川をバカにしないこと
ウィンスロップの名物ホテルでリッチな気分を満喫 |
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ウィンスロップの北の外れからメソー川を渡り、1本道を山に向かって登って行くとたどり着くのが、有名なリゾート・ホテル「サン・マウンテン・ロッジ」。高級感のある丸太でできたこのホテルは、部屋の内装の趣味が良く、どこからでも360度の展望が楽しめる。ここを拠点に乗馬、ピクニック、ラフティング、釣り、ゴルフ、テニスなどのスポーツを満喫してもいい。 ■Sun Mountain Lodge
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