Ben Thompson / Wikimedia Commons
スカジット・バレー
東を山に、西側を海に囲まれたスカジット・バレー。農村地帯の真ん中をくねくねと流れるスカジット川の頻繁に起こる洪水のおかげで、他に類を見ないほど肥沃な土壌に恵まれている。一帯は、農産物の生産地としては西部ワシントン最大と言われ、トップ・クラスの農業用種子生産地としても知られている。中でも盛んなチューリップの球根生産は100年前から始まっており、700エーカーもの土地に咲き乱れるチューリップの花々に人気が集まっている。
シアトルからの春の観光に人気!チューリップ・フェスティバル
スカジット・バレーのチューリップ畑までの行き方
スカジット・バレーでは、毎年4月1日から30日の1ヵ月間、チューリップ祭りが開催される。シアトルからは90分ほどで行けるので、週末の気軽なツアーとしては最適なデスティネーションだ。時間の余裕があればここから15分ほどで行けるお洒落な町、ラコーナにも立ち寄ってみたい。
シアトルからI-5を北上し、80マイルほどでマウント・バーノンの町に着く。町に入ってすぐの226番出口で降り、Kincaid St.を西に向かい、Montgomery St.を右折してすぐ右側にチューリップ・オフィスがあるので、地図をもらうと便利だ。そのまま西行してMclean Rd.に。この辺りでは両側にチューリップ畑が広がっている。
チューリップ畑に着いたら
チューリップは同じ畑に2年続けて栽培しないという。そのため、昨年見事に咲いていたところに全く咲いていないことがある。しかし、この辺一帯は見渡す限りのチューリップ畑なので、見逃すことは絶対にないだろう。道の両側に咲き乱れるチューリップを、ゆっくり車を走らせて見物できる。花に囲まれて、ただのんびりドライブしているだけでも気分がウキウキしてくる。残念なことは道路はあまり広くなく、また一般の車も走っているので、あまり邪魔にならないように気を付けよう。周辺では路上駐車禁止となっているので、勝手に駐車しないように! 特に週末は混み合うので、チューリップ・タウンもしくは、ワシントン・バルブ・カンパニーに駐車して、歩いて見物することを勧める。
代表的なチューリップのファーム
球根栽培会社、スカジット・バレー・バルブ・ファームが所有するガーデン内で、4月いっぱい一般にオープンしているチューリップ・タウン(Tulip Town)は、チューリップ祭りの中心的存在。アート、クラフト、写真の展示、ライブ・ミュージック、苗木やお土産の販売も行われている。無料駐車場があるほか、チューリップ畑へ会社のトラクターを利用して行くツアーがここから出ている。ガーデン内にはオランダ風の風車を中心に、60種以上にも及ぶチューリップが咲き乱れており、トレイルを使って回れるようになっている。施設内にはフード・コーナーやトイレ設備も完備。
また、全米最大の球根栽培会社であるワシントン・バルブ・カンパニーが所有しているルーゼンガータ(Roozengaarde)には、一般観賞用だけでも3エーカーに及ぶチューリップ・ガーデンがある。ガーデン内にはオランダから持ち込まれた本物の風車があるほか、売店内では鉢植えや切り花のチューリップやスイセン、ヒヤシンスなどがかなり割安で手に入る。チューリップ・タウン同様、施設内にはフード・コーナーやトイレ、無料駐車場が完備されている。
上記の2ヵ所が代表的なガーデンだが、ペットは持ち込み禁止なので注意したい。そのほかに、スカジット・バレー・ガーデン(Skagit Valley Gardens)、クリスチャンソンズ・ナーサリー・セレブレート・ザ・ガーデン(Christianson’s Nursery Celebrates the Garden)などがあるので、地図を頼りに行ってみよう。
(2005年3月 文・新井和雄 )
以下の情報は2020年1月時点のもので、変更される場合があります。
チューリップ・フェステイバル |
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■Skagit Valley Tulip Festival ■Tulip Town / Skagit Valley Bulb Farm ■Roozengaade / Washington Bulb Company |
シアトルからの交通手段 |
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■Greyhound ■Shutter Tours ■Amtrak |
【アウトドア】
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