※このページは、2008年シーズンのシアトル・マリナーズについて、2008年3月から10月にかけてのシーズン中に作成・掲載された記事を基に再編集したものです。
目次 マリナーズに、待望の先発投手が加入 |
2月8日、キャンプ直前になって、マリナーズはエリック・ベダードを獲得。念願だった先発投手の柱を獲得した。これで、先発陣は整った。打線に関しては、ホセ・ギーエン、アダム・ジョーンズが抜けたことで不安はあるが、計算のできる打線。今年のマリナーズは、期待できそう。 (取材・文/丹羽政善)※本文中のデータは2月13日現在のものです。 | ||
先発選手を補強 決まる、決まると言われながらなかなか決まらなかったが、2月8日、ようやくエリック・べダードのトレードが確定して、マリナーズは念願の先発投手を補強できた。 ボルチモア・オリオールズのエースだったベダードは、ただの先発投手ではない。地元紙などでその実績はすでに紹介されているが、昨年は182イニングを投げて221三振を奪った力の持ち主で、先発の1番手を任せられるポテンシャルを秘めている。昨年は、ケガのため8月の終わりに離脱したが、そのまま投げ続けていれば、サイ・ヤング賞の候補になっていただろうとも言われ、メジャー全体の評価も高い。このオフは、ヨハン・サンタナのトレードが話題となり、最終的にはニューヨーク・メッツに決まったが、サンタナに続く実力投手として「移籍するのでは」と言われたのがベダード。マリナーズとしてはかなりの代償を払ったものの、トレード市場では、2番目に注目された投手を得たことになる。 これでマリナーズの先発は、ベダードに加え、フェリックス・ヘルナンデス、ミゲル・バティスタ、カルロス・シルバ(ミネソタ・ツインズからフリーエージェントで移籍)、ジャロッド・ウォッシュバーンの5人となり、リーグでも屈指の先発陣を保有することとなった。 このトレードで、オリオールズに移籍したジョージ・シェリルが抜けたため、中継ぎの穴が気になるが、ブランドン・モローも成長しており、昨年をほぼ棒に振ったマーク・ロウらが復帰してくれば、十分に穴埋めはできる。よって、極端な戦力ロスは、ないと思われる。 抜けた穴も大きいが…… ベダードとのトレードで、かなりの代償を払ったと触れたが、いちばんの代償こそ、今年からライトで先発出場することが予想されたアダム・ジョーンズの放出である。将来のケン・グリフィーJr.とも噂された逸材で、昨年活躍したホセ・ギーエンとの契約延長を諦めてまで、マリナーズは彼のために守備位置を空けたのである。 また、マリナーズはブラッド・ウィルカーソンとも契約。昨年はテキサス・レンジャーズでプレーし、119試合の出場で20本塁打を放ったものの、打率2割3分4厘と、粗の目立つ選手という印象。ケガも多く、1年を通じてライトを守ることも無理だろう。ジェレミー・リード、マイク・モース、ブラディミア・バレンティンらとの併用も考えなければならない。また、ギーエンのように中軸を任せることもできないので、その辺りを、エイドリアン・ベルトレらがカバーできるか、ということになる。 悲願のプレーオフ進出を目指し 本来なら、リッチー・セクソンの復活に期待したいところだが、計算はできない。また、ラウル・イバネス、ホセ・ビドロらが、衰えを見せる可能性もあり、投手力のアップこそ果たしたが、打線に関しては得点力が下がるかもしれない。その懸念の払拭を期待されたのがジョーンズでもあっただけに、その意味でも、ジョーンズの移籍はダメージが大きい。 ただ、セクソンには期待しないまでも、ベルトレ、イバネス、ビドロが昨年同様の活躍をしてくれるなら、さほど悪い打線ではない。後半になって不振に陥ったホセ・ロペスが、オールスターに出場した一昨年前半のような打撃を思い出すなら、昨年と比べても見劣りしないだろう。 こうして見てくると、投打共にプレーオフを狙える戦力が整ったと言っていい。ただし、ア・リーグ西地区のトップを争うことになるであろうロサンゼルス・エンゼルスの戦力も相変わらず充実しており、そのエンゼルスに昨年のように苦手意識を持つなら、今年もポストシーズンはない。去年と同レベル――88勝は計算できるチームだけに、あとは、直接対決でどんな数字を残すかが、7年ぶりのプレーオフ進出を左右するかもしれない。 |
開幕直後、マリナーズに誤算 |
開幕3試合を2勝1敗と勝ち越したマリナーズだが、直後、バルチモア・オリオールズにはいきなり4連敗。 その裏には、守護神とエースの離脱。その誤算に苦しめられ、マリナーズは序盤で借金生活を強いられる。 J・J・プッツとエリック・ビダードの完全復調が、5月攻勢のカギ。 (取材・文/丹羽政善)※本文中のデータは4月15日現在のものです。 | ||
開幕戦、白星を飾るものの… 誤算続きの投手陣 打線に心配はなし |
低迷マリナーズに負の連鎖。浮上のきっかけ、つかめず…… |
プレーオフ進出を期待された今季だが、5月に入って、投手陣、打線と全体的な不振が続く。 地区最下位に沈み、ポスト・シーズンへの望みは厳しくなるばかり。 ただ幸い、まだシーズンの序盤。今後、なんとか巻き返して欲しいのだが……。 (取材・文/丹羽政善)※本文中のデータは5月12日現在のものです。 | ||
ライバルに置いていかれる…… イチロー、城島は好調 負の連鎖をストップさせるために |
マリナーズの状況、好転せず |
プレーオフ出場が期待された開幕前だが、今となっては、 地区首位のロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイムに大差をつけられての最下位。 チームは今、プレーオフにこだわり続けるのか、来季に向けた改革をスタートするのか、その岐路に立たされている。 (取材・文/丹羽政善)※本文中のデータは6月15日現在のものです。 | ||
打撃コーチ、解雇 マリナーズはどこへ向かう イチローの3,000本安打到達は? |
マリナーズは、どう変わるのか? |
シーズンも残り2カ月。実質的にプレーオフ進出は厳しい状況だ。 チームは、6月にゼネラル・マネジャーのビル・バベシとジョン・マクラーレン監督を相次いで解雇して、 改革の道を歩み始めた。チームは今、どこに向かおうとしているのか? (取材・文/丹羽政善)※本文中のデータは7月9日現在のものです。 | ||
トレード・デッドラインを迎えて トレードもさまざま 本当の「改革」、始まるか |
マリナーズ、再建に向けた動きを加速させる |
残念ながら、マリナーズはすでに来季に向けた戦いを始めている。来季を見据えた戦力テストという 側面から見ればプラス要素は多いものの、投手にしても野手にしても、まだまだ足りないという印象を受ける。 本来はトレードしたいベテラン選手らの契約も厄介で、今回の再建はどうやら長引きそうである。 (取材・文/丹羽政善)※本文中のデータは8月14日現在のものです。 | ||
注目の若手選手 ポジション争いはどうなる 投手陣にも不安が残るまま |
最下位でシーズン終了。再建に向け、まずはGM選びから |
7年振りのプレイオフ進出を目指したものの、今季のマリナーズは、故障と主力選手の不振によって低迷。<残念ながら、シーズン序盤から最下位に居座ってしまった。チームは今、再建に向けて、まずは新しいGM、監督探しを始めている。 (取材・文/丹羽政善)※本文中のデータは9月15日現在のものです。 | ||
負の連鎖は初期から 投手も打者も噛み合わず 来季はGM次第!?
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