※このページは、2007年シーズンのシアトル・シーホークスについて、2007年のシーズン中に作成・掲載された記事を基に再編集したものです。
2007年9月4日(火)更新 冬眠を経て今年もいよいよ始動!! ついに9月、開幕のシーズンがやってきたのだ。思えばスーパーボウル以来、 しかし8月、プレ・シーズンが始まると、熾烈な戦いと共に目覚める。この時期自分をチームのGMと勘違いしたファンとしては、仕事そっちのけでこの53人の開幕ロースターを選ぶため格闘するのだ。 そして9月、あと1週間を切るこの時期、ファンはそれだけでは済まない。対戦相手の研究、プレーヤーの健康の心配、ほかのチームの主力プレーヤーがけがするための祈祷、テールゲート・パーティーのメニュー作り、開幕戦のユニフォームの選定など、多忙を極める。よりによって、こんな時に私に仕事を頼む連中はいるわ、給料を催促する連中はいるわと、まったく非常識もいいとこだ! 私の今年のシートはここ4年ほど同じ。クエスト・フィールドの南西コーナー、シーホークスが登場するあのあたりだ。例年、前も後ろも横もおんなじ顔ぶれというシケた席で、シーホークス・ファンだけあり、ちょっと見にも頭がおかしいのがわかる。もし町で会ったら、半径5メートル以内は近付きたくない人達で、私以外は揃いも揃って品がないのが特徴だ。 肝心のチームはどうなのか! その辺を追ってみよう。 同地区のサンフランシスコはついに怖い存在になった。アリゾナも昨シーズンは調子を崩し負けこんだものの、油断はできない(っていうかしてないと思うけど)。セントルイスはまあ大丈夫だろう。 さ、次回は開幕に向け、いよいよ恒例の大予想だ。 | |
2007年9月6日(木)更新 今年も懲りずに“大予想” ついに来てしまった、オープニング・キックオフ・ウィークだ。本日6日、コルツ対セインツ戦で幕を開ける。ここ数日間というもの、興奮状態は極限に達し、ほとんどアブナイヒト状態だ。おっぱいの大きなおねーさんや、熟女の方は近づかないよう注意してほしい! そして今年もまた懲りずにやってきた“大予想”。毎年アテにならないことで有名だが、自分自身も信用できない私だ。期待するほうが悪いことは言うまでもない、特に悪いのは、某博多会のHY氏だ。ひそかに私の隣のシートを狙っているようだが、開幕まであと数日、必ずや好みのおっぱい系熟女を見つけ出しリプレースするのだ。 さて今年の大予想、例年外れに外れまくるため、データを追加。プレーヤーの昨シーズンのレコード、トレード状況、ドラフト、対戦相手の戦績に加え、『ゆうマガ』の星占い、ゆーこセンセイの夜の診察結果、サイコセンセイのおっぱいの谷間、うんこ占いなどのデータを加味し、精度をあげた。また今年の大特典として、すべてのディビジョンの勝者を当てると千ドルをプレゼントするという、画期的かつ去年と一緒というプログラムだ。参加方法はちょーカンタン。参加費千ドル(キャッシュのみ)を添え、私のトコへ持ってくるだけだ。
とまあ、こんな具合だ。ワイルドカードにはサンフランシスコとNYジャイアンツ、デンバーとテネシーを押したい。 NFCはもちろんシーホークス、AFCはニューイングランドというトコでどうだろう。サンデーには今シーズン初のテールゲートで盛り上がり、気合を入れてゲームに臨むのだ! | ||||||||
2007年9月6日(木)更新 オープニングディだ! 今年いちばんのお目覚め。あぁ、待ちに待ったこの日がやって来たのだ。指折り数え、仕事も手に付かず(付けず?)このヨロコビは、例えるなら盆と正月、いや当選確実、いやついにアキの母乳、いやサイコセンセイのおっぱいが手に! いや、そんなことはいい。とにかく開幕だ! そこで、知りたくもないだろうが私の1日を追ってみた。6時半起床、キックオフまであと7時間しかない。寝過ごした! という焦りと共に起きる。7時、ペイント開始! まぁ、オンナの人も化粧するでしょ、お出掛け前に。某博多会、HY氏と合流、朝から最悪だ。8時、クエスト・フィールド西側駐車場到着! すでに50以上のテール・ゲート・テントが張られ、盛り上がっている。場所を確保、我々もテール・ゲートの準備。しばしコーヒーでくつろいだ後、8時半、バーベキュー開始(早っ!)。この時点で西パーキングはほぼいっぱい、一体この連中はナニ考えてるんだかまったく、とか思いながら焼きはじめる。 オープニング・デーのメニューはカルビ・ビーフ、ベイビー・バック・リブと焼きおにぎりだ。ここテール・ゲートでのバーベキューには特長がある。それは野菜は一切ない! ということだ。たいがい見渡してもビーフ、チキンを焼いているトコばかりだが、なにしろゲーム前だ。戦いの前に野菜なんか食ってられっかってカンジなのだ。 そのうちラスベガスから毎回くるM氏、家族連れのK氏も現れた。まったくこんなトコに来るなんて、ロクでもないヒトたちだってことはそれだけでもわかるだろう。出世しないタイプだ。 10時過ぎ、キックオフ3時間前になると、もうそこいら中、シーホーク・ジャージーを着た変なヒトたちであふれ、テレビを見たり、たまに通る違うチーム・ジャージーのファンにブーイングを浴びせ楽しむのだ。たらふく食って11時半、テントをたたみ、ついにスタジアムへ向かう。この時点ですでに泥酔状態の者も居る。一体ナニしに来たんだ! 席は昨年と同じSEC230、シーホークス登場のあの上だ。前も、横も、後ろも例年と代わり映えしないカオぶれにがっかりしつつ、キックオフを迎えた。 ゲームはスロー・スタートで始まった。しかしタンパベイの攻撃もいまひとつ決定打にかけ、2FG6点どまり、第2QTには、ついにRBアレクサンダーが走り、WRイングラムの渋いキャッチ、ベテランTEポラードのキャッチであっさり逆転。10対6で前半を終了。 後半に入っても、この日のシーホークス、ディフェンス陣が強い。LBタトゥープ、LBピーターソン、DEカーニーらのヒットが激しく、タンパベイ、RBウイリアムス、QBガルシアまでノック・アウト、完全にペースをつかんだのだ。 第4QT、FGで追加、そしてトドメの一発は、なんとセカンドRBモーリスがTDレシーブを決め突き放した。タンパベイは、主力2人を欠いた状況ではいかんともしがたく、そのまま20-6でシーホークスが初戦勝利を飾ったのだ。 苦節10時間、勝利の瞬間はもうふらふら、プレーヤーよりもふらふらという所に、仕事をほっぽらかし打ち込んだ、私の魂を感じていただけると思う。どうだ! | |
2007年9月26日(水)更新 勝った! もう立ち上がれないほどクタクタだ。声はかれボロボロ、フェイス・ペイントははげ、まるで遭難寸前の厚化粧のホームレスのようだ。 特にラスト2分は絶叫状態だった。第4QT2分42秒に逆転のタッチダウンを奪われ、続く攻撃では3アンド10の大ピンチ、4アンド1でRBアレクサンダーが14ヤードのナイス・ゲインでファースト・ダウン、その直後のプレーでWRバールソン起死回生のタッチ・ダウン・キャッチで逆転! そしてそれだけじゃない。次のキックオフ・リターン・プレーで、スペシャル・チームはファンブルフォース、ターンオーバーを奪い、勝利を勝ち取ったのだ! 先週のアリゾナでの痛恨のミステイクでゲームを落とし、1勝1敗で迎えたホーム。強敵、カーソン・パーマーと、チャッド・ジョンソンを要するシンチナティ・ベンガルズとの対戦、落とすわけにはいかんのだ。ベンガルズといえばトラだ。しかし、しょせん猫だ。カツオブシでもやっとけばいい。たいしたことはないと高をくくった。 土曜の夜からユニフォームを着込み、翌朝は6時起き。ああ、キックオフまで後7時間しかない、と焦りながらスタジアムへ向かった。いつものテールゲート・ポイントには、早朝だというのにすでに50以上のテントが張られ、おかしな連中で混み合ってきている。我々(残念ながら、今日も連れはアノ男だ、まったく!)もいそいそとテントを張り、準備に取り掛かった。今回のメニューはローストビーフだ。もったいないので連れのHY氏にはカツオブシだ。 いつものように9時前にはほぼ満杯状態。毎回ラスベガスからやってくるM氏も登場、続いて毎日ウサギ跳びで通勤するという根性バレーボーラーのハルちゃんがビンタを食らわせながらだんなと一緒にやってきた。11時近くになるともう、そこいらじゅうシーホーカーであふれ、さらにゲームは見ないけど、飯だけ食いに来たというJ姉さん、Kファミリーもそろった。たらふく食ったあと、スタジアムへ向かう。いつものように超満員のなか、キックオフ! 初っぱなのプレーで、スペシャル・チームのルーキー、KRウィルソンがなんと72ヤードのキックオフ・リターンを見せ、開始わずか1分半でイングラムがタッチダウン。波に乗るかと思われた。しかしRBアレクサンダーがことごとくランを阻まれ、また、ベンガルズのQBパーマーとWRジョンソン、WRホーシュマンなんとか(名前長っ!)のコンビネーションは抜群で、シーソーゲームになった、第2QTにはWRブランチが42ヤードのタッチダウンを決め14-10でリードしハーフ・タイム。 第3QTに入っても一進一退の緊迫状態が続いたが、ベンガルズはセーフティで1点差に。第4QTは、両チーム共フィールド・ゴールで追加点をあげた。そして最後の3分過ぎに冒頭の攻防となり、24対21で劇的な勝利を収めたのだ。もう興奮し過ぎて、今日はシーギャルのおっぱいすら目に入らなかった。なんて純粋なファンなんだ。 これで、シーホークス2勝1敗。次週は49ナーズとぶつかる。そこで、私もサンフランシスコに遠征することにした。仕事をしている場合ではない! どうせ今日の疲れで3、4日は仕事にならないのだ。えっ、文句あるってぇ~の!? ところで同行者を募集中だ。またHY氏と一緒に行くハメになってしまう。 | |
2007年10月8日(月)更新 ブルー・スカイ・カルフォル二ア 太陽だ、カルフォルニアだ、フットボールだ、ビキニのオネーさんだっ! ということで、いつものように仕事はほっぽりだして今週はサンフランシスコに遠征した。 せっかくのブルー・スカイ・カルフォル二アというのに、何か冴えない空気を作り出しているのはやはり今回も同行するハメとなったHY氏だ。早朝フライトということで、起きれない失態を防ぐため、寝ずに空港へ向かったが、うんこが長引き乗り遅れる失態を演じた。 2時間遅れの機内では、すでにシーホークス・ジャージーですっかりプレーヤーになりきった連中でいっぱいだ。いったいどうやってセキュリティーを通り抜けたのか不思議な連中が多い。 49ナーズの本拠地、モンスター・パークは、野球のジャイアンツの元ホームで、それをフットボール用にレイアウトしたため、少しいびつな形をしている。パーキングではすでに49ナーズ・ファンのテールゲート真っ盛りだ。我々もパーキングし、スタジアムへ向かったがちょっとヘンだ。我々に対するブーイングがないのだ。これがシアトルでもし49ナーズ・ファンがこんな風にぷらぷら通ったら……そら、すさまじい罵声を浴びるやろね。 なんでこうも静かなのか理由を考えてみた。 49ナーズは2勝1敗と、シーホークスと共にNFC西をリード。お互いぜひとも勝って単独トップに付きたいところだ。昨年、シーホークスは2敗。49ナーズのRBゴアに、していいようにやられたのだ。 ランをどうストップするかが、今日の勝敗の鍵のひとつだ。ラインはシーホークスがたった2点だけ有利だが、 総合力ではどう見てもシーホークスが有利だ。 そしていよいよ青い空の下キック・オフ! 3プレー目、シーホークスの99番、DTロッキー・べーナードが激しく49ナーズQBのスミスをサック、サイドラインへ送った。肩を痛めたらしい。毎回思うがこんな激しいタックルを我々が受けたら……しかし、なんか受けてみたい気もするし。 ということで、なんと結果的にゲームはここまでだった。バック・アップの元シーホークスのQBデルファーは、まったく精彩なく、ファースト・ダウンすら取れない有り様。対するシーホークスは、WRブランチ、控えQBワラス、WRイングラム、WRバールソンと多彩な攻撃でこまを進める。 ディフェンスはLBピーターソンが絶好調でなんと3サック、2フォース・ファンブルの大活躍! RBアレクサンダーが若干(一応ね)足を引っ張った感があったが、前半終わって13-0とリードした。 後半に入っても49ナーズはデルファーでは修復もうまくいかず、せっかくのチャンスにもインターセプトを献上するなど、ガタガタ状態だ。結局FG1本を奪ったのみ。 第4QTに入ってふと気が付くと、なんとシーホークスコール! あまりのふがいなさに49ナーズ・ファンが立ち去ったのだった。これでは一生懸命応援するチア・ガール(ゴールドラッシュ)も浮かばれない。優しい我々は、仕方なく双眼鏡(500倍)とカメラのズーム(300ミリ)で見まくってあげたのだ、なにしろ今回の席は前から8番目。揺れるおっぱいが目の前に広がり、おっぱいポロリも期待できるドリーム・シートだったのだ! 隣のシートも、前のシートのオッさんたちも恐れをなし、すごく優しい。つまみを分けてくれるくらいだ。 結局シーホークスは、もうひとつのタッチダウンとFGを追加。23-3で終了した。 どれくらい完勝か見てみよう。 これでは勝負にならない。ゲーム後のラジオでも、地元局ながら、痛烈な49ナーズ叩きが続いた。過去の栄光はどこって感じだが、スタジアムのファンを見ても、現役プレーヤーのジャージーを着ているファンは少数で、多くが未だモンタナ、ヤング、ライスだ。 敵地ながら、残ったのはシーホークス・ファンばかり。まるでシアトルにいる時のように、ハイファイブをしながらスタジアムを後にしたのだ。 これでシーホークス3勝1敗。サンフランシスコ、アリゾナが追う展開だ。セントルイスはどうしたことか、まだ勝てない。 次はまたアウェー。宿敵ピッツバーグ・スティーラーズだ。一昨年のスーパーボウル・マッチということだが、今度はズルされないようにしっかり見とこっと!! | |
2007年11月5日(月)更新 シーホークス、今季もプレーオフの進出権を獲得だ!! シアトル在住の熱烈なシーホークス・ファンが、今季もフットボールを熱く語り倒す!! さぁ、今年のシーホークスはどうだ 強靭な肉体と並外れた運動能力を持ったオトコ達が、ボールを前に進めるために力を合わせ、指揮官の下、与えられた役割をこなし戦うフットボール。我らがシアトル・シーホークスは、全米で32チームあるフットボール・チームのうちのひとつで、ナショナル・カンファレンスの西地区に属する。名将と言われるマイク・ホルムグレンの下、メキメキと力を付け、ここ数年はプレーオフに進出、2005年にはスーパー・ボウルへの出場も果たした強豪だ。 9月~10月までの6戦 そして始まったレギュラー・シーズン・ゲーム、第1戦は対タンパ・ベイ・バッカニアーズ。ゲームはバッカニアーズに先制を許すも、期待のディフェンス陣が活躍。5サックを上げ、バッカニアーズにタッチダウンを許さない堅守で1勝。 そしてホームで迎えたシンシナティ・ベンガルス戦。これも、取れば取り返すという、まさに綱渡りのゲームになったが、激しいファンの声援に押されたのか、残り1分から逆転のタッチダウン。そして、ゲームを決めるファンブル・カバーで接戦を征し、西地区のトップに出た。 サンフランシスコ・フォーティーナイナーズ戦では、前のゲームで波に乗ったディフェンス陣がまたも活躍。開始直後のプレーで、フォーティーナイナーズのQBアレックス・スミスをサックして負傷退場に追いやり、その後もLBジュリアン・ピーターソンが3サックを挙げる活躍で封じ込め、3勝目を挙げた。 これで波に乗るかに見えたシーホークスだったが、落とし穴が待っていた。ピッツバーグ・スティーラーズとの対戦では、ことごとくオフェンス陣が崩壊。シーズン前に懸念していた通り、アレキサンダーは失速。ブランチは足のけがで3週間の戦線離脱、さらに衝撃的なニュースは、FBマック・ストロングの引退だった。 そんな状態で迎えた、まだ勝ち星がないニューオーリンズ・セインツとの一戦。圧倒的に有利と見られていたが、初っ端に手痛いミスで先制を許し、リズムが狂った。そして、せっかくのファンブルも凡ミスで献上。セインツにはツキも味方し、最後までブランチの穴を挽回できず、惨敗を喫した。これでシーホークスは3勝3敗の五分。幸い、同地区のフォーティーナイナーズ、カーディナルズ、セントルイス・ラムズ共に調子はいまひとつなので順位は変わらないが、この敗戦は痛かった。
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2007年12月3日(月)更新 主力選手のけがの回復を待つ! 中間点を折り返し、決して調子は悪くないのだが……。 “勝てる”相手に負ける…… なにかパッとしない。いまいち力強さがない。 たとえばニューイングランド・ペイトリオッツやインディアナポリス・コルツ、ダラス・カウボーイズとは“格違い”の感すら受けてしまうのだ。確かにここ4週、2勝2敗。幸いにも(?)絶不調のセントルイス・ラムズ、サンフランシスコ・フォーティーナイナーズには快勝、アリゾナ・カーディナルスに1ゲーム差を付け、NFC西地区のトップなのだが……。 ここまで勝ち星がなかったニューオーリンズ・セインツに、スナッパーのミスから主導権を奪われ惨敗を喫し、3勝3敗になったシーホークス。第7週のラムズ戦では、前の週の負けを引きずらず、ディフェンス陣が5ターン・オーバーを奪う大活躍。また、WRバールソンがキックオフ・リターン・タッチダウンを決めるなど波に乗り、これまた勝ち星がないラムズに33-6で圧勝、4勝3敗とした。 バイ・ウィーク(各チーム、レギュラー・シーズンで1週ずつ与えられる休み)を挟み、これまた“勝てる”相手、クリーブランド・ブラウンズ戦。前半を終わって21-9と“先行逃げ切り”型のシーホークスには良い展開になったが、鉄壁に思えたディフェンスが崩壊。後半、フィールドゴールで追加点を挙げるも、ブラウンズは3タッチダウンの猛攻。第4クオーターには逆転を許しゲーム終了と同時に同点となった。 オーバータイムでシーホークスは、先攻のアドバンテージを取ったが、1/2ヤードのフォース・トライのギャンブルに失敗、あっさりと負けてしまったのだ。 白星先行ではいるものの 再び五分の星で臨んだ第9週のマンデー・ナイトは、終始シーホークスのペースで進んだ。 シーホークスのファーストダウン数27回に対し、フォーティーナイナーズは6回。トータルのヤード数でも倍以上の差を付け圧勝。5勝4敗と再び白星先行となった。 泥沼7連敗のフォーティーナイナーズは2勝7敗。ラムズは1勝8敗とほぼ今シーズン脱落が決定的になってしまった。残るNFC西地区は、シーホークスと、4勝5敗のアリゾナ・カーディナルスとの戦いだ。 中間点を折り返したばかりなのでまだ時期尚早だが、プレーオフ出場のためにはNFC西地区での優勝は絶対条件になるだろう。 NFCのほかの地区ではカウボーイズ、グリーンベイ・パッカーズが共に8勝1敗と快進撃を続けている。 本当の“強さ”を待つ! さて、冒頭の“いまいち”の理由としては、やはり主力選手のけがだろう。WRブランチ、RBアレキサンダーの両エースの離脱、そしてタフフルバックとして活躍したFBストロングの引退により、攻撃の幅を狭めている。今シーズン、良いところがないアレキサンダーに至っては、大型契約獲得による“やる気”消滅説まで出るありさまだ。また、DTダービーの穴は、ディフェンスにスタミナ不足を引き起こし、クリーブランド戦での後半の大量失点の原因となったかもしれない。 いずれにせよ、本当の意味で“強い”シーホークスが戻ってくるには、主力選手のけがからの復帰が第一。それに加え、サンフランシスコ戦の時のようなRBモーリス、CBバービノーらのさらなる活躍が必要だ。 残り7戦、追うアリゾナとの対戦は第14週だが、すでにシーホークスは1敗しているだけに負けられないところだ。優勝ラインは10勝あたりか。5勝2敗ペースは厳しいかもしれないが、プレーオフ出場を掛け、頑張って欲しい。
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2008年1月25日(木)更新 後半戦を5分で折り返し、快進撃を開始! 3ゲームを残し9勝4敗。次なる標的はプレーオフ・シード権の順位争い 主力の復帰で強敵チームに…… 5勝4敗で迎えた後半戦のひとつの山場、11月18日(日)に開催されたシカゴ・ベアーズ戦。評価はわかれるものの、ベアーズは昨シーズンのNFCチャンピオンだ。 ゲームは当初、10-0と、ベアーズに先行を許したが、QBハッセルベックが、けがから復帰したWRハケットをターゲットに337ヤードの活躍。ディフェンスではDEカーニーが3サックと大暴れで逆転、接戦を制した。また、このゲームではRBアレキサンダーのバックアップ役のRBモーリスも、87ヤードの活躍を見せた。 続く11月25日(日)、アウェーで行われたセントルイス・ラムズ戦では、ここまで2勝8敗と泥沼状態のラムズに肝を冷やすことになった。前半で19-7とリードされたシーホークスだったが、WRブランチが復帰後初のタッチダウンや、FBウィーバーのタッチダウン・ランにより、残り5分で逆転に成功。前ゲームで活躍のDEカー二ーが、この日も大暴れで勝利をもぎとった。 シーホークスは、これで2位のアリゾナに2ゲーム差、3連勝を飾り7勝4敗とした。RBモーリスや、FBウィーバーの台頭、主力WRブランチの復帰によってシーホークスは、ホルムグレン監督の十八番、ウエストコースト・オフェンスが本領発揮。これに6年契約、総額3950万ドルの鳴り物入りで入団したDEカーニーがデイフェンス陣を引っ張り、強いチームが戻ってきた感じだ。 ディフェンス爆発! 続く13週は、ここ2年相性が良い、フィラデルフィア・イーグルスとの対戦だった。 ゲームは序盤から点を取り合うシーソー・ゲームになったが、ゲームを制したのはLBタトゥープの3インターセプトを含む、4ターンオーバーを挙げたシーホークス。イーグルスのギャンブル失敗にも助けられ、4点差で逃げ切り4連勝で8勝4敗。翌週のホームでのアリゾナ・カーディナルズ戦に、4年連続のNFC西地区タイトルを掛けることになった。 そして、12月9日(日)のカーディナルズ戦。ゲームは厳しい冷え込みの中行われた。前評判で圧倒的に有利と伝えられていたシーホークスが、4タッチダウンの猛攻で前半終わって24-0。追いすがるカーディナルズに対し、シーホークスのディフェンス陣が爆発。CBトルファントの3インターセプト、DEカーニーの7タックルなどで、42-21のダブル・スコアで完勝した。 シーホークスはタイトルをモノにすると共に、ホルムグレン監督はチーム歴代1位の84勝を飾った。 プレーオフへ シーホークスは3ゲームを残し9勝4敗。プレーオフのシード権の順位争いに移る。現在トップのダラス・カウボーイズは、11勝1敗とほぼシード1位が確実。グリーンベイ・パッカーズも11勝しているので、シーホークスが2位のシード権を獲得できるかは微妙なところだ。 対するAFCは、ニューイングランド・ペイトリオッツが13連勝と絶好調。その後をインディアナポリス・コルツが追っている。この2強にピッツバーグ・スティーラーズがどう絡んでくるかが見ものだ。 残りのシーホークスのゲームは、ホームが1戦、アウェーが2戦となっているが、対戦相手の勝率は3割と下り坂の相手ばかりだ。
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2008年2月1日(金)更新 シーホークス、グリーンベイでついに力尽きる プレーオフ2回戦で敗退……。しかしシーズンが終わったからといって息を抜く暇はない! 課題を残したままプレーオフへ シーホークスは快調な出足でターンオーバーを奪い、14-0とリードしたもののWRディオンを序盤で失ったことに加え、パッカーズにラン235ヤードを奪われたうえ、6シリーズ連続でタッチダウンを献上するなどディフェンス陣が崩壊、たたきのめされた感じだ。そしてシーホークスのランはわずか28ヤードと不調。パス攻撃では互角の攻撃を見せたものの、あと1歩のところでタッチダウンにつながらず、終わってみれば42-20、完敗だった。 レギュラー・シーズンを9勝7敗で西地区優勝を飾ったシーホークス。しかし最後の3戦のうち、ホームでのボルティモア・レイブンズ戦では快勝したものの、アウェーで2敗を喫するなど、アップダウンする不安定な状態のまま、プレーオフに突入することになった。 プレーオフ初戦の相手は、後半になって調子をあげてきたワシントン・レッドスキンズだった。ホームでは圧倒的な強さを見せるシーホークスは、WRハケットの101ヤードキャッチや、CBトゥルファ ントらの連続インターセプト・タッチダウン等で第4クオーターに22点もの大量点をあげ、35-14とねじ伏せグリーンベイに挑んだのだった。 ウエストコースト・オフェンスは機能したが 今季、ほかの強いチームと比べ、デイフェンス陣にはなんの遜色もなかった。プロボウルには、LBピーターソン、タトゥープ、CBトゥルファントが選ばれた。 確かに昨シーズンに比べ、ビッグ・プレーを食らうことは少なくなり、またタッチダウン・パスに関しては鉄壁の守備を誇った。しかしオフェンスのできは今ひとつだったことに疑問の余地はないだろう。もちろん、RBアレクサンダーのけが、WRブランチのけが、FBストロングの引退、いろいろなマイナス要素はあった。しかし、それらを省いても、特にランニング・ゲームには不満が残った。 勝ちゲームでは、シーホークスは圧倒的な守備陣の活躍、パスを多用したいわゆるウエストコースト・オフェンスがうまく機能する。そして負けゲームでは、ワイドレシーバーのけが等でパス攻撃が減少。ランでは走れない、そしてデイフェンスは相手クオーターバックへのプレッシャーをかけられずショートパスで徐々にゲインされ点を取られる、というパターンだった。 Football is Everything! 今季はもう終わった。プレーオフで負けたとはいえ、いいシーズンだったことも確かだろう。ホームではプレーオフも含め9戦中8勝1敗、ホーム・ゲームでの圧倒的強さはファンを楽しませてくれた。このことからもわかるようにアウェー・ゲームはタフなものだ。フィールド、ファンの声援、トリップ、そしてロッカー・ルームまで、アウェー・チームにはあらゆる不利な要素が取りそろえられているのだ。しかしその中でシーズンを勝ち越し、なおかつ16戦全勝のニューイングランド・ペイトリオッツみたいなチームもある。シーホークスの課題もオフェンスを中心に山積み。シーズンが終わったからと言って息を抜く暇はない。ファンとしては、シーズンが終わってもやっぱりFootball is Everything!なのだ。
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