※このページは、2010年シーズンのシアトル・シーホークスについて、2010年のシーズン中に作成・掲載された記事を基に再編集したものです。
『ゆうマガ』2010年11月号掲載分 ここ2年、低迷を続けていたシーホークスだが、今シーズンは新監督を迎え奮闘中! シーズンの1/3が経過した今、まずまずの成績をおさめている。初戦~第5戦までの歩みを改めておさらいしよう! 今季、初盤の見どころと疑問 今年もまた熱狂のシーズンがやって来た。今季のシーホークスは、大学フットボールの名門USCより、ピート・キャロル新監督を招請。さらに昨シーズンが低迷したおかげで(?)、LTラッセル・オクング、FSアール・トーマスらを獲得した。また、トレードでも積極補強。ベテランのフーシュ・マンザード、ディオン・ブランチらを放出し、昨季はプレーしていなかった、WRマイク・ウィリアムスを抜擢するなど、キャロル新監督の色を前面に出したチームを作り上げている。 現段階での個人的な見どころ&疑問としては、①新監督下の作戦は? そしてオフェンス・ラインの強化はどうなるのか。②4-3と3-4隊形を併用するディフェンスと、新加入のトーマスは通用するのか。③そもそも司令塔のマット・ハッセルベックは大丈夫か(年なので……)。④西地区の他チームは自滅してくれるか……(他力本願)。 初戦~第5戦を振り返る 第1戦 対サンフランシスコ・フォーティナイナーズ(W)31-6 いきなり同地区同士の天王山。下馬評では圧倒的にシーホークスが不利だったが、その評判を裏付けるように、ハッセルベックはいきなりファーストプレーでインターセプトを献上。オフェンスは第1、第2クオーターではファーストダウンすら奪えなかったが、前半終了間際にハッセルベックがタッチダウン、続くシリーズでもインターセプトで攻撃権を奪う。さらに後半に入り10点を追加し、終わってみれば余裕の圧勝となった。 第2戦 対デンバー・ブロンコス(L)14-31 第3戦 対サンディエゴ・チャージャーズ(W)27-20 第4戦 対セントルイス・ラムズ(L)3-20 第5戦 対シカゴ・ベアーズ戦(W)23―20 盛り上がりはますます加熱しそう まだシーズンが始まり1/3が経過したところだが、アウェーが3戦あったことを考えると、まずまずの成績と言えるのではないだろうか。 現在、西地区は混戦模様。昨年1勝とさんざんな成績に終わったラムズの調子が上がっている。カージナルスもここまで3勝だ。意外なのは、独走と見られていたフォーティナイナーズが、まさかの開幕5連敗で出遅れたことだろうか。つまり現在のところはどんぐりレースの様相を呈する。どこが抜けてもおかしくない状態だ。Go Seahawks!
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『ゆうマガ』2010年12月号掲載分 11月14日の勝利で単独首位となったシーホークス。ここまでの道のりは力業で成し遂げたようにも、ただ運が良かっただけにも見えるが……。今後、このままトップに君臨し続けるために必要な要素を探る。 ここまで首位! シーズンが半分過ぎた10週目、わがシーホークスは5勝4敗で、なんとNFC西地区のトップだ。ここまでの戦いぶりを見ていると、勝つ時は攻守共にがっちりかみ合った強いチーム、しかし負ける時は、接戦ではなく決まってボロ負けと、まるで別チームのよう。つまり端から見て、強いのか弱いのかワカランというとこだ。同地区では、セントルイス・ラムズが1ゲーム差、それをアリゾナ・カージナルス、サンフランシスコ・フォーティナイナーズが追う展開になっている。 第6戦~第9戦を振り返る 第6戦 対アリゾナ・カージナルス(W)22-10 第7戦 対オークランド・レイダーズ(L)3-33 第8戦 対ニューヨーク・ジャイアンツ(L)7-41 第9戦 対アリゾナ・カージナルス(W)36-18 勝利をものにする決め手は これまでのゲームを見てみると、20点以上のスコアを取った時には、必ず勝っている。しかし負けたゲームでは、序盤に点を取られると相手のペースになってしまい、そこからの挽回は難しいように見える。そう考えると、後半の7ゲームを勝つためには、以下のキーポイントがありそうだ。 ①ハッセルベックが好調を維持。そのためにはオフェンスラインを充実させることが必要。特に左タックルのラッセル・オクングには、早く復帰して欲しい。 ②ジャスティン・フォーセットとマーション・リンチのRBコンビは決して他チームに引けを取っていないが、さらにランニングゲームをポンプアップするべき。 ③先手必勝! まずは先取点を取って流れをつかみたい。 ④ラインでのプレッシャーとデイフェンシブバックでのロングパスを阻止し、高得点ゲームを回避……といったところか。 今後はスーパーボウル覇者のニューオーリンズ・セインツ、好調のカンザスシティ・チーフスと強豪が続く。なんとか首位をキープして、プレーオフの切符を手にして欲しい。
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『ゆうマガ』2011年1月号掲載分 12月19日のゲームを落としたシーホークスは、残り2ゲームを残し6勝8敗と成績は決して良いとは言えない。しかしながら、プレーオフ進出はまだ望めそう!? トップを走ってはいるものの…… 前号に続き、全く調子がわからないわがシーホークス。12月に入り成績は、一見今季終了かと思われる6勝8敗。ところがどっこい、依然首位タイを走っているのだから、一体どうなってるの??? 第10戦~第14戦を振り返る 11月、アリゾナ・カージナルス戦での勝利により、5勝4敗と星をひとつ先行させたものの、プレーオフ進出を賭け熾烈な戦いが続いている。 地区優勝を手にすることができるか? 6勝8敗で迎えた終盤戦、残りは2ゲームだ。4チームともすべて負け越しという西地区では、プレーオフの切符を手にするには地区優勝しかない。カージナルスはすでに脱落、シーホークスは、セントルイス・ラムズと首位タイを争っている。ここまで奇跡的に首位を走ってきたシーホークスだが、負けたらもう、後がない。最終戦はラムズとの一騎打ち、そこまでなんとか粘りたいものだ。
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『ゆうマガ』2011年2月号掲載分 プレーオフに出場するも、ディビジョナル・マッチで敗退し、あと1歩及ばなかったシーホークス。しかしホームでのラスト2ゲームは、まさにファン待望の、強くエキサイティングなゲームだった! ライバル次々に脱落 12月中旬の時点で6勝8敗と、同率もしくは負け越しシーズンを確定したシーホークスだったが、低迷する同地区の4チームは、いずれも負け越し。3チームに優勝の可能性があるという混戦となった。 第15戦 対タンパベイ・バッカニアーズ(L)15-38 第16戦 対セントルイス・ラムズ(W)16-6 プレーオフ ワイルドカード プレーオフ ディビジョナル 来季のシーホークスの行方は さて、早速来季のシーホークスの課題だが、最も大きな話題は、何と言ってもハッセルベックの去就だろう。契約は今季で終了。来季そして、次世代のチーム事情を考えると、2番手のホワイト・ハーストの昇格が最も現実的な案だろう。 シーズン全般を通して見れば、32チーム中オフェンスは28番、ディフェンスは27番と、ほぼどん底状態。プレーオフに出場したことによりドラフトでは上位を望めないが、やはりディフェンス、特にコーナーバックの強化は最重要課題となるだろう。また、3年目を迎えるOLBアーロン・カリーには、投資金額に見合うステップアップをして欲しいところだ。 ファンとしては納得できるシーズンではなかったが、最後のホーム2ゲームは、史上に残るビッグゲームだった。これを見られただけでも、シーホークスのファンで良かったと言える。来季も楽しみだ。 Go Seahawks!
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