『ゆうマガ』2013年2月号掲載分 祝プレーオフ進出。早くも来シーズンに期待! シーホークスの2012年シーズンは、1月14日のプレーオフ・ディビジョン・シリーズで敗戦し終了した。しかし、シーズン前の予想を覆す健闘ぶりだったことに異論はないだろう。第15、16戦、そしてプレーオフの2戦をレポート。。 (取材・文/シロヒラシガエ)※本文中のデータは1月15日現在のものです。 第15、16戦 ・第15戦 対サンフランシスコ・フォーティナイナーズ (W)42-13 ホーム・ゲームながら、アンダードッグとなったシーホークスだったが、最初の折り返しの攻撃シリーズで、いきなりマーション・リンチが24ヤードのタッチダウンを決め、リード。そして次の攻撃シリーズでも、ラッセル・ウィルソンが、リンチへのパスをヒットし、一気にタッチダウンを奪う。その直後フォーティナイナーズにレッドゾーンへ追い込まれたが、フィールドゴールをブロック。こぼれ球をリチャード・シャーマンがリカバーし、そのままタッチダウン! フォーティナイナーズもフィールドゴールで得点を決めたりしたが、シーホークスも攻撃の手を緩めず快勝! 同時にプレーオフへの出場権を獲得した。また、このゲームは筆者が体験したどのホーム・ゲームよりも、ファン・ノイズが大きく、盛り上がりもいちばんであったのではないか。勝負がほぼ決まった後半では、ガックリと肩を落としたフォーティナイナーズのファンが、スタンドを後にする姿が多く見られた。 ・第16戦 セントルイス・ラムズ戦 (W)20-13 第2クオーターにフィールドゴールで先制するも、前半を3-7で折り返すスローな展開。しかし後半、マイケル・ロビンソンへのタッチダウンで逆転。ウィルソン自身も残り2分を切って、走りこみタッチダウンで突き放し、最後はシャーマンのインターセプトで20-13と逃げ切った。これでレギュラー・シーズンは終了した。シーホークスはリーグで唯一のホーム全勝を達成。地区優勝こそ逃したものの、後半の5連勝を含め、 11勝5敗と堂々たる成績だ。また、新人ながらクオーターバックに起用されたウィルソンは、その落ち着いたプレー・スタイルで、ゲームを追うごとに成長。また、このゲームでウィルソンは、新人シーズン最多タッチダウン・パス26のタイ記録を達成した。 プレーオフの戦果 ・ワシントン・レッドスキンズ戦 (W)24-14 ※ワイルドカード 第1クオーターだけで14-0とリードを許したシーホークスだったが、第2クオーターからはフィールドゴール、続く攻撃でもタッチダウンを奪うなど、前半戦を1点差で終えた。今年のシーホークスの特徴のひとつとして、ハーフ・タイムでしっかり建て直しをする、という点が挙げられるだろう。後半に入ってからは、敵陣1ヤードで守備陣がファンブルロスをするミスなどがあったものの、リンチが27ヤード・タッチダウン・ラン、そしてターンオーバーからフィールドゴールで加点すると、24-14で見事な勝利を収めた。リンチはラン132ヤード、守備陣も14点を入れられた後は、わずか203ヤードの喪失に抑え込んだ。 ・アトランタ・ファルコンズ戦 (L)28-30 ※ディビジョン・シリーズ 再びアウェーで迎えたゲームは、予想を覆しファルコンズのワンサイド・ゲームの展開になった。シーホークスの攻めも悪くはないのだが、肝心な所でのファンブルや、フォースダウンギャンブルの失敗、時間切れなどで得点できず、ハーフ・タイムを20-0という、ほぼブローアップ・スコアで終えた。しかし、ここからが今シーズンのシーホークスの真骨頂。ターンオーバー等も絡め、一気に3タッチダウンを奪い6点差に。そして、残り1分を切ってリンチがタッチダウンし逆転! しかし、ホームのファルコンズも土壇場の粘りを見せ、3プレイでフィールドゴールを決め、僅差でシーホークスは敗退した。 明るく幕を閉じた今シーズン 負け越しシーズンから、一気に11勝5敗でプレーオフに出場したシーホークス。シーズン後半には、「最も戦いたくない相手」とまで言わしめるようになり、最後のゲームでも、ファルコンズは楽勝ムードから一気に肝を冷やすこととなった。 新司令塔となったウィルソンは、シーズンを終えてますます成長し、すでに来シーズンに向けてチームは動き出している。期待が持てる分だけ、シアトルでの報道も明るいフィニッシュだった。 Thank you and Go Seahawks! シロヒラシガエの知っとる知っとるフットボール 【オッズメーカー】 オッズメーカーという職業があるのをご存知だろうか。賭けにおいて双方のチームを5分5分に近付けるハンディキャップをつける人のことだ。例えば、地元紙の『Seattle Times』であれば、スポーツ・ページの最後、「Fan」 の部分の「America’s Line」にあるのがそうだ。FavoriteとUnderdog、そして得点差の予想と、合計得点予想(U/O)が書いてある。賭けをするしないは別にしても、フットボールを見る時にチェックして、戦力分析をするのも面白いだろう。そしてゲーム後には、きっとこのオッズメーカーのすごさに驚くこと間違いない! |
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