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2013年シーズンのシアトル・シーホークス

※このページは、2013年シーズンのシアトル・シーホークスについて、2013年のシーズン中に作成・掲載された記事を基に再編集したものです。

シーホークス観戦記

『ゆうマガ』2013年1月号掲載分
ついに終盤戦、プレーオフ戦線白熱! 天王山近づく!

プレーオフに進出できるかの分かれ目がいよいよ迫る。佳境に入ったNFL、シーホークスの明暗はいかに!?第11戦~第14戦を振り返る。
(取材・文/シロヒラシガエ)※本文中のデータは12月17日現在のものです。

戦略が吉と出る

全16戦中10戦を、6勝4敗で乗り切ったシアトル・シーホークス。バイウィークを挟んでのゲームは、マイアミでスタート! 地区トップを行くサンフランシスコ・フォーティナイナーズとは実質3ゲーム差だが、ワイルドカードの順位では単独2位と、プレーオフ圏内にとどまっている。目立ったけが人もなく、司令塔のラッセル・ウィルソンは新人ながら、ゲームを重ねるごとに良くなってきた。今年は“ビースト・モード”なマーション・リンチを軸に、ラン中心の攻撃を仕掛け、そこに効果的にパスを絡めていくという戦略が、効果を表している。


11戦~第14戦

・第11戦 対マイアミ・ドルフィンズ戦(L)21-24
第4クォーターまで、シーソーゲームながらリードを奪ったシーホークスだったが、まさに今シーズンのデトロイトでの屈辱的な敗戦の再現。まさかの守備陣崩壊で、最後にフィールドゴールを決められる。接戦を制しきれず、痛いゲームを落としてしまった。

・第12戦 対シカゴ・ベアーズ戦(W)23-17
ワイルドカードで、かろうじてトップグループにとどまる両チームの負けられない1戦。ここまでシーホークスはアウェーでわずか1勝、そしてベアーズはホームゲーム・アドバンテージもあり、前予想ではベアーズ有利で始まった。第1クォーターには、ファンブルロスから先制されるなど、悪い流れだったが、ハーフ・タイム直前に、リンチのタッチダウンで10-7とリード。後半に入ると再び逆転を許し、崖っぷちと思われた残り4分から反撃する。残り24秒に、ゴールデン・テイトのタッチダウンで再び逆転。しかしベアーズも、ここからまさかの起死回生のフィールドゴールで、オーバータイムに突入した。最初の攻撃権を得たシーホークスは、ここからまさにウィルソン劇場。パスと自身のランプレーで前進する。最後はシドニー・ライスへのゲームウイニングタッチダウンが決まり、プレーオフに近付く大きな勝利を挙げた。

・第13戦 対アリゾナ・カージナルス戦(W)58-0
プレーオフ戦線も佳境。約1カ月振りとなるホームでの対戦相手は、現在絶不調のカージナルス。格下相手とはいえ、ここは確実に勝ちたいところだ。結果から言ってしまうと、このゲームでシーホークスは歴史的大勝を挙げた。まずランだけで、リンチ、ロバート・タービンが100ヤード越えを記録し、計284ヤードで圧倒。また攻撃陣のみならず、守備陣も8ターンオーバーを奪う快挙で、カージナルスは全く相手にならなかった。スコアは58-0、チーム史上最高得点を叩き出すと共に、NFL記録でも史上3位となるシャットアウト記録で快勝した。

・第14戦 対バッファロー・ビルズ戦(W)50-17
前週の快勝で8勝5敗と、プレーオフに1歩近付いたシーホークス。波には乗っているが、やはり苦手なアウェーだ。今回ビルズ戦は、双方アウェーとも言えるカナダのトロントで行われた。ゲームは最初の攻撃から、終始シーホークスのペースで進んだ。ウィルソンが、チームレコードとなる3つのタッチダウンランを決め、前半だけで31-17とリード。後半にはリンチのランに、守備陣もふたつのインターセプトから、さらに得点を重ね、リーグ史上3チーム目という2ゲーム連続の50得点の快挙で圧勝。これで、シーホークスは9勝5敗、ワイルドカードでは単独トップに立った。

今シーズンは、あと2ゲーム。12月23日の“サンデーナイト”には、同地区の強豪、フォーティナイナーズとホームで激突する。フォーティナイナーズはすでにプレーオフ出場を決めているが、このゲームの結果によっては、まだシーホークスにも地区優勝のチャンスもあるため、負けられない! Go Seahawks!

シロヒラシガエの知っとる知っとるフットボール 

【オッズメーカー】
オッズメーカーという職業があるのをご存知だろうか。賭けにおいて双方のチームを5分5分に近付けるハンディキャップをつける人のことだ。例えば、地元紙の『Seattle Times』であれば、スポーツ・ページの最後、「Fan」 の部分の「America’s Line」にあるのがそうだ。FavoriteとUnderdog、そして得点差の予想と、合計得点予想(U/O)が書いてある。賭けをするしないは別にしても、フットボールを見る時にチェックして、戦力分析をするのも面白いだろう。そしてゲーム後には、きっとこのオッズメーカーのすごさに驚くこと間違いない!

シロヒラシガエ
福岡県北九州市出身。旅好き、世界35カ国を放浪、シアトル在住22年。鉄道好き、山好き、ゴルフ好き、おっぱい星人、もちろんフットボール好き。こういった多趣味の傍ら(?)レストラン、ケータリング会社を経営。NHK「地球アゴラ」のアゴラー出演、ジャズ・イベントや日系クイーンのスポンサー、自然派カメラマン、など幅広く活動、生息中。

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シーホークス観戦記

『ゆうマガ』2013年2月号掲載分
祝プレーオフ進出。早くも来シーズンに期待!

シーホークスの2012年シーズンは、1月14日のプレーオフ・ディビジョン・シリーズで敗戦し終了した。しかし、シーズン前の予想を覆す健闘ぶりだったことに異論はないだろう。第15、16戦、そしてプレーオフの2戦をレポート。。
(取材・文/シロヒラシガエ)※本文中のデータは1月15日現在のものです。

第15、16戦
・第15戦 対サンフランシスコ・フォーティナイナーズ
(W)42-13
ホーム・ゲームながら、アンダードッグとなったシーホークスだったが、最初の折り返しの攻撃シリーズで、いきなりマーション・リンチが24ヤードのタッチダウンを決め、リード。そして次の攻撃シリーズでも、ラッセル・ウィルソンが、リンチへのパスをヒットし、一気にタッチダウンを奪う。その直後フォーティナイナーズにレッドゾーンへ追い込まれたが、フィールドゴールをブロック。こぼれ球をリチャード・シャーマンがリカバーし、そのままタッチダウン! フォーティナイナーズもフィールドゴールで得点を決めたりしたが、シーホークスも攻撃の手を緩めず快勝!
同時にプレーオフへの出場権を獲得した。また、このゲームは筆者が体験したどのホーム・ゲームよりも、ファン・ノイズが大きく、盛り上がりもいちばんであったのではないか。勝負がほぼ決まった後半では、ガックリと肩を落としたフォーティナイナーズのファンが、スタンドを後にする姿が多く見られた。

・第16戦 セントルイス・ラムズ戦
(W)20-13
第2クオーターにフィールドゴールで先制するも、前半を3-7で折り返すスローな展開。しかし後半、マイケル・ロビンソンへのタッチダウンで逆転。ウィルソン自身も残り2分を切って、走りこみタッチダウンで突き放し、最後はシャーマンのインターセプトで20-13と逃げ切った。これでレギュラー・シーズンは終了した。シーホークスはリーグで唯一のホーム全勝を達成。地区優勝こそ逃したものの、後半の5連勝を含め、 11勝5敗と堂々たる成績だ。また、新人ながらクオーターバックに起用されたウィルソンは、その落ち着いたプレー・スタイルで、ゲームを追うごとに成長。また、このゲームでウィルソンは、新人シーズン最多タッチダウン・パス26のタイ記録を達成した。

プレーオフの戦果
・ワシントン・レッドスキンズ戦
(W)24-14 ※ワイルドカード
第1クオーターだけで14-0とリードを許したシーホークスだったが、第2クオーターからはフィールドゴール、続く攻撃でもタッチダウンを奪うなど、前半戦を1点差で終えた。今年のシーホークスの特徴のひとつとして、ハーフ・タイムでしっかり建て直しをする、という点が挙げられるだろう。後半に入ってからは、敵陣1ヤードで守備陣がファンブルロスをするミスなどがあったものの、リンチが27ヤード・タッチダウン・ラン、そしてターンオーバーからフィールドゴールで加点すると、24-14で見事な勝利を収めた。リンチはラン132ヤード、守備陣も14点を入れられた後は、わずか203ヤードの喪失に抑え込んだ。

・アトランタ・ファルコンズ戦
(L)28-30 ※ディビジョン・シリーズ
再びアウェーで迎えたゲームは、予想を覆しファルコンズのワンサイド・ゲームの展開になった。シーホークスの攻めも悪くはないのだが、肝心な所でのファンブルや、フォースダウンギャンブルの失敗、時間切れなどで得点できず、ハーフ・タイムを20-0という、ほぼブローアップ・スコアで終えた。しかし、ここからが今シーズンのシーホークスの真骨頂。ターンオーバー等も絡め、一気に3タッチダウンを奪い6点差に。そして、残り1分を切ってリンチがタッチダウンし逆転! しかし、ホームのファルコンズも土壇場の粘りを見せ、3プレイでフィールドゴールを決め、僅差でシーホークスは敗退した。

明るく幕を閉じた今シーズン
負け越しシーズンから、一気に11勝5敗でプレーオフに出場したシーホークス。シーズン後半には、「最も戦いたくない相手」とまで言わしめるようになり、最後のゲームでも、ファルコンズは楽勝ムードから一気に肝を冷やすこととなった。

新司令塔となったウィルソンは、シーズンを終えてますます成長し、すでに来シーズンに向けてチームは動き出している。期待が持てる分だけ、シアトルでの報道も明るいフィニッシュだった。

Thank you and Go Seahawks!

シロヒラシガエの知っとる知っとるフットボール 

【オッズメーカー】
オッズメーカーという職業があるのをご存知だろうか。賭けにおいて双方のチームを5分5分に近付けるハンディキャップをつける人のことだ。例えば、地元紙の『Seattle Times』であれば、スポーツ・ページの最後、「Fan」 の部分の「America’s Line」にあるのがそうだ。FavoriteとUnderdog、そして得点差の予想と、合計得点予想(U/O)が書いてある。賭けをするしないは別にしても、フットボールを見る時にチェックして、戦力分析をするのも面白いだろう。そしてゲーム後には、きっとこのオッズメーカーのすごさに驚くこと間違いない!

シロヒラシガエ
福岡県北九州市出身。旅好き、世界35カ国を放浪、シアトル在住22年。鉄道好き、山好き、ゴルフ好き、おっぱい星人、もちろんフットボール好き。こういった多趣味の傍ら(?)レストラン、ケータリング会社を経営。NHK「地球アゴラ」のアゴラー出演、ジャズ・イベントや日系クイーンのスポンサー、自然派カメラマン、など幅広く活動、生息中。

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