アメリカにいても季節を感じていたい日本人心を満たす秋ならではのオレゴン州のお出かけスポットを紹介します。紅葉や秋の味覚の収穫を楽しみましょう。(執筆-2009年、料金の更新-2018年10月)
トライオン・クリーク
ダウンタウンからすぐそばのミニ・トレイル
▲紅葉狩りへ出掛けよう
Photos Courtesy of Jeffrey Gray
トライオン・クリークは、20以上のトレイルが広がるハイカーのための州立自然地区。ほとんどのトレイルが1マイル以下と短く、初心者でも無理なく歩ける。ポートランドのダウンタウンからクルマでたったの15分、という便利な立地もうれしい。頻繁に催しがあり、週末にガイド付きネイチャー・ウォークなどが行われる。詳細はウェブサイトでチェックできる。
■Tryon Creek State Natural Area
11321 SW Terwilliger Blvd., Portland, OR 97219
TEL: 503-636-9886
TEL: 503-636-4398(イベント)
●入場料:無料
https://oregonstateparks.org/index.cfm?do=parkPage.dsp_parkPage&parkId=103
www.tryonfriends.org(イベント)
【クルマでの行き方】
ポートランドのダウンタウンからI-5を南下し、297番出口で降りてSW Barbur Blvd.に入り、SW Terwilliger Blvd.を右折して直進(所要時間:約15分)
ポートランド日本庭園
日本国外で最も美しい日本庭園
▲紅葉狩りへ出掛けよう
Photo by David M. Cobb
総面積は22,000平方メートルの敷地には、日本の伝統的な平庭、茶庭、そして渓流など5つの庭園があり、アメリカ国内外からの多くの観光客を魅了している。世界的に有名な日本人建築家の隈健吾が手掛けたカルチュラル・ビレッジでは日本の芸術品や伝統文化を紹介するイベントが1年を通して行なわれている。
■Portland Japanese Garden
611 SW Kingston Ave., Portland
TEL: 503-223-1231
●入場料:大人・$16.95、 65歳以上・$14.50、学生(ID要)・$13.50、6歳~17歳・ $11.50、5歳以下・無料
●開園時間:9月下旬~3月中旬 10:00am-4:00pm(月曜は12:00pm~)、3月中旬~9月下旬10:00am-7:00pm(月曜は12:00pm~)
https://japanesegarden.org
ジュエル・メドウズ野生動物保護区
エルクの棲む深い森を訪れる
▲12~2月は給餌プログラムでエルクの近くまで行くことができる(無料、要予約)
©Department of Fish and Wild life
キャンプほか、釣り、ハンティングなどのアウトドア・スポーツを楽しむことができるジュエル・メドウズ野生動物保護区。そこには、北米シカ科の中でも最も大きな体を持ち、オスだと300キロくらいはあるという、巨大な角が特徴のルーズベルト・エルクが生息する。最も数多く見られるのは12~2月だが、秋はエルクが情熱的になるシーズン。習性により、ハーレムに迎えられる1匹になるために、オスが激しい戦いを繰り返すのだ。深い森の中に響き渡る、美しくハイピッチな鳴き声が、より臨場感を伝える。運が良ければ、2匹のオスの戦いを目撃できるかもしれない。周りには自然以外に何もないが、宿泊施設、レストラン、店などが集まるアストリアまで足を延ばしてみたい。
■Jewell Meadows Wildlife Area
79878 Hwy. 202, Seaside, OR 97138
TEL: 503-755-2264
●入場料:無料
https://myodfw.com/jewell-meadows-wildlife-area-visitors-guidep
【クルマでの行き方】
ポートランドから26号線を西へ、103号線で右折し、202号線を左折(所要時間:約1時間30分)
シーニック・ドライブのフッド山とローグ・アンプカ
オレゴン屈指の絶景を堪能
▲26号線から見たフッド山
Courtesy of U.S. Forest Service / National Scenic Byways Online (www.fhwa.dot.gov/byways)
▲ローグ・アンプカのルートを走行
Courtesy of Ron Murphy of the BLM / National Scenic Byways Online (www.fhwa.dot.gov/byways)
優れた景観、自然、文化などが見られる公道や地域を指定する「シーニック・バイウェイ」は、オレゴン州が力を入れている活動のひとつ。紅葉が見られるのは、フッド山とローグ・アンプカのルートだ。マルトノマ滝の先のトラウトデールからフッド・リバーまでを通るフッド山のルートは、はるか昔にネイティブ・アメリカン達が旅をした道。フッド山を囲む、手付かずの川や森、野生の植物の風景が楽しめる。ローグ・アンプカは州南西部に位置するローズバーグから出発する、別名「滝のハイウェイ」。カルデラ湖であるクレーター・レイクではぜひ途中下車したい。
■Mt.Hood Scenic Byway
●走行ルート:Troutdale~Sandy~Welches~Government Camp~Mt.Hood~Hood Riverの105マイル
●走行時間:約3時間30分
https://www.fhwa.dot.gov/byways/byways/61400
【クルマでの行き方】
ポートランドからI-84/30号線を東へ、18番出口で降りるとトラウトデールへ(ウェブサイトにマップあり)
■Rogue Umpqua Scenic Byway
●走行ルート:Roseburg~Glide~Diamond Lake~Crater Lake~Union Creek~Prospect~Shady Cove~Gold Hillの172マイル
●走行時間:約8時間
https://www.fhwa.dot.gov/byways/byways/2147
【クルマでの行き方】
I-5を南下し、124番出口で降りてW. Harvard Ave.に入るとローズバーグへ(ウェブサイトにマップあり)
ユージン~ロランのワイナリー
ワインを飲まずには終わらないノースウエストの秋
▲キング・エステート・ワイナリーの美しい秋の風景 By Rachell Coe 2004
300を超えるワイナリーが点在するオレゴン州。ドライブがてら風光明媚なワインの名産地に足を運んでみよう。ユージンに位置するスイート・チークス・ワイナリーは見晴らしの良い丘にあり、さまざまなワイン・フェスティバルに出展する成長株。さらに南下した場所にあるキング・エステート・ワイナリーは、持続可能でエコなワイン造りを行っており、オーガニック認定のブドウ畑が広がる。レストランを併設し、ワインと共に食事も提供する。そして、ロランまで足を延ばして訪れたいのは、家族経営のシャトー・ロラン。珍しい品種のブドウを使用し、かつ少量生産のためレアな品ぞろえとなっている。数々の賞を受賞する隠れた名ワイナリーだ。
■Sweet Cheeks Winery
26961 Briggs Hill Rd., Eugene, OR 97405
TEL: 541-349-9463
●営業時間:12:00 p.m.~6:00 p.m.(金11:00am~8:30pm、土10:00am~8:30pm、日10:00am~7:30pm)
●休み:なし
www.sweetcheekswinery.com
■King Estate Winery
80854 Territorial Hwy., Eugene, OR 97405
TEL: 541-685-5189(要予約)
●営業時間:11:00 a.m.~7:30 p.m.
●休み:なし
www.kingestate.com
■Chateau Lorane
27415 Siuslaw River Rd., Lorane, OR 97451
TEL: 541-942-8028
●営業時間:5月~9月・12:00 p.m.~5:00 p.m.、10月~4月・土&日12:00 p.m.~5:00 p.m.、月・火・金2:00 p.m.~4:00 p.m
www.chateaulorane.com
【クルマでの行き方】
ポートランドからI-5を南下して195番B出口を降りる(スイート・チークス・ワイナリーまでの所要時間:約2時間15分。そこからキング・エステート・ワイナリーまで約20分、さらにシャトー・ロランまで約15分)
ソービー島
いろんな遊びがいっぱいのアウトドアの島
▲コロンビア河に浮かぶ島への架け橋
©Department of Fish and Wild life
ロンビア河沿いにあるソービー島は、アウトドアを愛するポートランダー達が足繁く通う場所。ハイキング&サイクリング用トレイルがあり、ハンティング、釣りなどのアウトドア・スポーツが盛ん。国立自然保護地区でもあり、生息する鳥は250種類以上で、秋には渡り鳥が15万羽以上やって来るため、バード・ウォッチングにも最適だ。また9月から10月いっぱいまで、5エーカーにも及ぶトウモロコシ畑を利用した巨大迷路がオープン。10月中の週末の夜は、お化け屋敷風迷路も出現する(入場料$10)。
■Sauvie Island
TEL: 503-621-6921
●駐車料:Oregon Dept. of Fish and Wildlifeのパーキング・パーミット($10)が必要
https://sauvieisland.org/
■The Maize at the Pumpkin Patch
16511 NW Gillihan Rd., Portland, OR 97231
TEL: 503-621-7110
●営業時間:10:00 a.m.~6:00 p.m.(10月の金土~10:00 p.m.)
●休み:なし
●入場料:13歳以上$8、シニア&子供(6~12歳)$6
www.portlandmaze.com
【クルマでの行き方】
ポートランドのダウンタウンからI-405を北上し、セント・ヘレンズ方面へ向かって30号線を西へ。ソービー島ジャンクションで右折し、橋を渡る(所要時間:約30分)
【秋におすすめのイベント】
オクトーバーフェスト
元々はビールとソーセージで収穫を祝うドイツの祭りであるオクトーバーフェストだが、ビール造りが盛んなポートランドでもあちこちで開かれる。その中でもオークス・パークでのイベントは正統派だ。地元メーカーのゼナーズによるヴルスト(ジャーマン・ソーセージ)、酸っぱいザワークラウト、それにドイツ風のビール。レーダーホーゼンと呼ばれる半ズボンにチロリアン・ハット姿の男性と、赤いスカートを履いた女性が、軽快なドイツの民族音楽に合わせて踊る。ドッグ・ショーや子供向けのゲームなど、エンターテインメントも盛りだくさんなので、家族みんなで出掛けたい。
■Oktoberfest at Oaks Park
7805 SE Oaks Park Way, Portland, OR 97202
TEL: 503-233-5777
●日時:9月下旬
www.oaksoktoberfest.com
【クルマでの行き方】
ポートランドのダウンタウンから南、セルウッド橋東端のそば(所要時間:約15分)
【紅葉情報はここでチェック!】
紹介した紅葉の名所といえども、時期や気候条件などによっては、必ずしも期待通りの風景が見られるとは限らない。予測は難しいが、判断の目安になるのがThe Weather Channelによる天気情報サイトで提供される紅葉前線マップ(https://weather.com/maps/fall-foliage)。全米、また地域ごとに4段階で色分けされたマップが用意され、現在の紅葉の状況がわかる。例年、いつ見頃を迎えるのかも知ることができる。
【秋を写そう!紅葉を美しく撮るポイント】
1.フラッシュの光が反射すると、葉っぱが白く写ってしまうので、フラッシュはオフ。
2.日没前の柔らかい日差しが狙い目。反対側から日光が射すようにカメラを構えると、光が透けて輝いてきれい。
3.紅葉のアップを撮る時は、デジカメを「クローズアップ(花マーク)」のモードに切り替えよう。
人物を入れたい時
1.鮮やかな紅葉を背景に人物を撮ると顔が暗くなりがち。日中でも「フラッシュ強制発光」モードに切り替えたい。
2.落ち葉の山を作ってその真ん中に子供を入れると、葉っぱと遊び始めて表情豊かな写真が撮れる!
情報提供/K’s Photography ウォーラーズ和子
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