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ふと恋しくなる お好み焼き~!
(2013年3月)
気軽に楽しめる本場大阪風のお好み焼き | 隠岐の島
世界中の多彩な味が集まるフードカート・エリアに、懐かしい日本の味が楽しめる店が誕生した。オーナーの川井春海さんは、大阪出身。アメリカ東海岸のさまざまなレストランで、キッチンから新店舗立ち上げまで、飲食業に関わるあらゆる経験を積んだ。旅行で訪れたポートランドで、たまたま空き店舗となっていたこの場所を知り、昨年11月に、隠岐の島をオープン。店名は、父親の出身地に由来しているという。
看板メニューは、子供の頃から身近な存在だったという「お好み焼き」。小麦粉と水とキャベツだけを使った生地の上に、卵を割り入れ、具を載せる。シンプルながら味わい深いスタイルだ。オリジナルソースとマヨネーズ、青のり、カツオ節、一味唐辛子、紅ショウガなど、トッピングも充実している。お好み焼きの中に入れる具は、「豆腐」(6ドル)、「鶏肉」(6ドル)、「豚肉」(6ドル)、「牛肉」(6ドル)、「エビ」(7ドル)、「シーフード」(7ドル)から選べる。迷ってしまう時は、「オールミックス」(7ドル)を注文するのもいい。卵抜きで、具に豆腐を使った、「ビーガン用」(5ドル)も注文可。
お好み焼きのほかにも、関西地方ではおなじみだという、「箸巻き」(3ドル)もあり、卵付き(1ドルプラス)で食べるのがオススメ。小麦粉、水、キャベツを混ぜた生地を薄く焼いたものを、割り箸にくるっと巻いたストリート・フードだ。目玉焼きの黄身がとろけて、しっとりとした生地とからまる食感がたまらない。
冬季限定の「うどん」(7ドル)は、カツオと昆布のダシで、あっさりした関西風の味付け。かまぼこ、エビ天ぷら、油揚げ、ワカメ、ネギと、さまざまな具が載っている。
季節に応じて随時メニューも変わる。夏頃には、たこ焼きを加えることも考えているとのことで、楽しみだ。
「支えてくれるお客様、友人、家族、すべての人々への感謝を込めて作っています」という川井さん。旧知の友人に会ったような、ほっと心が温まる気分になれるフードカートに、ぜひ一度足を運んでみては。
(文/写真:デラベキア牧枝)
▲ソースが香ばしい。具は鶏肉をチョイス。こんがり焼けた生地に、キャベツとほくほくの卵、表面がカリッとしたモモ肉が美味
■Okinoshima
SW. 3rd Ave. and SW. Starks St., Portland, OR 97204
TEL : 617-504-7081
【 営業時間 】
Mon-Fri 11:00am-3:00pm、6:00pm-10:00pm
Sat 12:00p.m.-2:00am、Sun 4:00pm-8:00pm
Open 7 Days
もう行った? あの町の飲食店
(2013年2月)
日本各地のラーメンほか好みでカスタマイズ | ハウス・オブ・ラーメン
ポートランドのThe House of Ramenは、九州生まれの関西育ちで大のラーメン好きな園田一央さんが、アメリカで日本と同じ味のラーメンを出したいという、長年の夢を実現させたラーメン屋だ。日本のラーメンを、アメリカ人にも、サンドイッチやハンバーガー感覚で気軽に食べて欲しいとの思いから、値段も各メニュー$10以下。
北海道、京都、神戸、九州などのラーメンを、簡単に番号で選んで注文できるのもいいが、この店の特徴は、自分の好みに合わせて作ってもくれること。みそ味、しょうゆ味、豚骨味(それぞれ普通味と薄味が選べる)、更にトマト味もある、7種類のスープ・ベースに、細麺、縮れ麺など3種類の麺、5種類のトッピングを組み合わせて自分だけのラーメンを注文できる。トッピングには、チャーシューなど、いわゆる通常のラーメンのトッピング以外に、ハラペーニョや、チーズなどもある。ベジタリアン用メニューも豊富でスープも3種類。
店自慢のシェフ・スペシャルも、スープの味が選べ(豚骨味$10、その他$9)、$3.50追加すれば、餃子と飲み物が付いたセットとなり、更に満腹になる。4:00 p.m.~は、餃子(5個$3)、厚揚げ豆腐($3.50)ほか、各種単品メニューを提供。夏場は冷やし中華もあって、日本人の私達には、うれしい。地元産のワインやビールも楽しめるので、思わず長居してしまいそうな店である。
▲細麺と博多風味豚骨スープ・ベースを使った本格的な九州ラーメン、
キュウシュウ($8.50)もオススメ
▲太麺で、濃厚なみそスープのホッカイドウ($7.50)。コーンとチーズがみそに合う
▲注文の仕方もわかりやすく壁に書かれている
■ The House of Ramen
223 SW Columbia St., Portland, OR 97201
TEL : 971-279-5757
●営業時間:11:00 a.m.~9:00 p.m.、土曜12:00 p.m.~9:00 p.m.
●休み:日曜 www.thehouseoframen.com
屋台風の店内で旬の居酒屋メニューを楽しむ | 屋台村まるbyしげぞう
ポートランドの人気店としてすっかり定着した居酒屋、しげぞう。日本で大手飲食店チェーンを展開する利点を生かし、旬の和食をポートランドに発信し続けている。ミシシッピ・マーケットプレイスに移転したフード・カート(屋台)のミニゾー(4233 N., Mississippi Ave., Portland, OR 97217)も話題の中、待望の新店舗、屋台村Maruが、今年1月下旬にオープンした。コンセプトは、“屋台”。店内は3カ所が、ラーメン、すし、炉端焼きの屋台風の造りとなっており、まるで下町の小路に迷い込んだよう。個性的なショップやレストランが軒を連ねるサウスイースト地区でも、注目を集めそうだ。
どれも日本を思い出させるメニューでワクワクするが、オススメは炉端焼き。焼き鳥、えのきベーコン巻き、シシトウといった、定番の串焼きが存分に味わえる。忘れずオーダーしたいのが、つくね。もっちりとした、鶏肉の自家製ミンチに、アクセントで入った軟骨のコリコリした食感がたまらない。おかわり必至の1品だ。脂の乗ったサバ、ハラスなど、焼き魚のグリルも豊富で、思わずお酒が進みそう。
ほかにも軟らかい米国産牛をたっぷり使ったステーキ丼、熊本ラーメンなど、丼物や麺類までカバーする多彩な品ぞろえだ。懐かしい屋台の雰囲気を楽しみながら、気の置けない友人や家族と、ほっと和める時間を過ごすのにピッタリの店だ。
▲えのきベーコン巻き($4)、
焼き鳥($2.50)、つくね($3)、
サバ($8.50)、シシトウ($2)ほか、種類豊富な串焼き
▲サバ($8.50)、ハラス($5)など、焼き魚のグリル。日本からも仕入れる旬の魚が味わえる
▲わさびのピリッとした辛さが肉のうまみを引き出し、甘味のあるたれとも相性抜群のステーキ丼($14)。箸が止まらなくなる
▲馬油が香ばしい豚骨スープに
麺が絡み合う、熊本ラーメン($9.50)
■Yataimura Maru, Produced by Shigezo
3810 SE Division St., Portland, OR 97202
TEL : 503-841-5527
●営業時間:11:30 a.m.~2:30 p.m.、5:00 p.m.~10:00 p.m.(金曜~11:00 p.m)、土曜5:00 p.m.~11:00 p.m.(日曜~10:00 p.m.)
●休み:なし
www.shigezo-pdx.com
サラミ、チョリソ、ソーセージ・・・塩漬け・薫製の王様
(2013年1月)
密かにミートが熱い! | オリンピック・プロビジョンズ
Olympic Provisionsは、ポートランドで2009年に開店したヨーロピアン風レストラン。市内のファーマーズ・マーケットで同店のサラミを試してみた人も多いのでは。現在は全米各地でこれらの絶品ミートを手に入れることが可能なほど人気だ。
敷地内にある工房で独自に肉の塩漬けや薫製を手掛け、テイクアウト用のミート・デリも設けられている。市内にはサウスイーストとノースウエストの2店舗を展開中。今回取材でお邪魔したのはシェフのエリン・ウィリアムさんが、素朴だが美しいイタリア風の料理を創作するノースウエスト店。サルミスト(肉職人)のエリアス・カイロさんは地元で獲れる良質の食材を駆使し、ほかでは食べられないようなオリジナルの肉製品を提供している。
店に入るとすぐ、カウンターの奥にある大きなフランス製の回転肉焼き機が目に飛び込んでくる。シェフのオススメは、ミートのプレート盛り。パン以外は全部自家製だそうで、2種類のサラミ、クリーミーなレバー、酢が利いたピクルスにピリッと辛いマスタードものっている。塩味が絶妙なミートの数々に舌鼓を打ちながら、ついワインやビールが進む。ヨーロッパ産ワインが豊富にあるが、やはりオレゴン産、ワシントン産のワインにも目がいく。どの肉にどのワインが合うか飲み比べるのも楽しそうだ。器のボウルの下へ食べ進めていくほど感動が増す、計算高い1品の、アサリの白ワイン蒸しとチョリソ。底のスープは食材すべてのうまみが絶妙に凝縮されているので、パンを浸して食すとまさに美味。
勝負の肉メニューだけではなく、サラダ、パスタ、デザートも洗練された味付け、盛り付けで、こだわりは徹底されている。質の高い食事を味わいながら、ゆったりと時間を過ごせるレストランだ。
(文/写真:三科 文)
■Olympic Provisions
1632 NW Thurman St., Portland, OR 97209
TEL : 503-894-8136
www.olympicprovisions.com
●営業時間:火~土曜10:00 a.m.~10:00 p.m.(月曜~3:00 p.m.、日曜~9:00 p.m.)
■その他のオススメ店舗
Kornblatt’s Delicatessen
628 NW 23rd Ave., Portland, OR 97210
TEL : 503-242-0055 www.kornblattsdelipdx.com
●営業時間:7:00 a.m.~8:00 p.m. (土曜 7:30 a.m.~9:30 p.m.、日曜 7:30 a.m.~)
●休み:なし
ニューヨーク・スタイルのデリが楽しめる店。サンドイッチ用の肉などに力を入れており、コーシャ(
Kosher)のサラミのほか、ロースト・ビーフ、コーンビーフをたっぷり挟んだエンパイア・ステート・サンドはボリューム満点。
Kenny & Zuke’s Delicatessen
1038 SW Stark St., Portland, OR 97205
TEL : 503-222-3354 www.kennyandzukes.com
●営業時間:7:00 a.m.~8:00p.m.(金曜 ~10:00 p.m.、土曜 8:00 a.m.~10:00 p.m.、日曜 8:00 a.m.~)
●休み:なし
香辛料で調味した肉の燻製、パストラミと、その相性にこだわったライ麦パンを使用したサンドイッチは絶品。また、パストラミ、サラミ、ローストビーフ・ターキーがふんだんに入ったメシュガレッタも大人気。ドラフト・ビールと合う。
Martinottis’ Cafe & Deli
404 SW 10th Ave., Portland, OR 97205
TEL : 503-224-9028 www.martinottis.ypguides.net
●営業時間:8:30 a.m.~6:00 p.m.(土曜 10:00 a.m.~5:00 p.m.)
●休み:日曜
ワインや生ハムなどの食材を取りそろえるイタリアン・カフェ&デリ。チーズやイタリアン・ソーセージのケータリングのほか、店内で、サラミやペパロニなどのサンドイッチが(ホット、コールドともに)楽しめる。
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