ひとつの生命体である地球。自然の摂理を感じながら、季節感や地元食材に重点を置いたロハスな料理レシピを、元レストラン・オーナーが伝授。地球人が培ってきたさまざまな料理方法を使って調理する!
大根と白菜のサラダ、干物のほぐし身乗せ
日中の空気も肌寒くなったこの季節は、なんと言ってもサンマやアジなどの魚がおいしい時期です。野菜では秋大根や白菜などの甘さが増してみずみずしくなる のもこれからですね。そんな旬の素材を合わせてサラダ仕立てにしました。アジの干物(アジア系スーパーマーケットで購入可能)を丸ごと焼いてからほぐして 使いますが、はらわたが無いので苦みもありません。また、あっさり食べられるように、梅干し入りの簡単ポン酢をベースにしてドレッシングを作りました。と ことんローカルにこだわりたい人(実は私もそうなんですが)は、ワシントン州、オレゴン州沿岸で採れるイワシやスメルト、またはトラウトを使ってもおいし くできますし、干物はホッケなどを使っても結構です。スメルトの場合は骨も食べられるので、お子さんのカルシウム摂取のためにも良いかもしれません。
●材料(4人分) アジの干物1枚 ドレッシング(しょうゆ大さじ2、水大さじ1、酢小さじ1、レモン汁大さじ1、ライム汁大さじ1、種を外した梅干し大さじ1.5、メープル・シロップ大さじ0.5、蜂蜜大さじ1、カツオ、大さじ1、ゴマ油大さじ1、ピーナツ油大さじ1) |
●作り方
1 | 梅干しは包丁でよく叩いてペースト状にし、メープル・シロップと蜂蜜を合わせてからよく混ぜておく(A)。別のボウルでほかのドレッシングの材料を全部合わせて混ぜ、なじんだらAと合わせる。 |
2 | 大根は長さを半分に切って3ミリくらいの棒状に切り、白菜は白い肉厚の部分を横に千切り、軟らかい葉の部分を横に1センチ幅に切っておく。 |
3 | アジの干物を焼き、適度に冷めたら骨を外してひと口大にほぐし、1.のドレッシングを大さじ1杯分加えてあえる。 |
4 | ボウルに大根と白菜を入れ、ドレッシングを回しかけて全体を混ぜてから、ほぐした干物の身と貝割れをトッピングし、さらに刻みのりを乗せて完成。※オプションとして、刻んだ万能ネギやちりめんじゃこを散らすのもオススメ。 |
料理と環境のことを考える時、やはり人間や動物の健康のことを同時に考えないわけにはいきません。私達の心や体は、普段食べている物や周囲の環境ででき上がっているわけですから、その食べ物がどのように作られていて、どこから来たものなのかは重要な問題です。
そこで注目すべきは、遺伝子組み換え食品のことです。これまでにも多くの論議がなされていますが、肯定派(ほとんどの場合はバイオ産業に携わる当事者か彼 らに雇われた研究者のようですが)は、健康障害や環境破壊(主に生態系破壊)との関わりが無いことを主張してきました。しかし、いよいよそれが通じないこ とを裏付けると思われる、重大な研究が発表されたのです。簡単に言うと、これまでは生物が物を食べるのはその栄養素を摂取するためだけだと考えられてきま した。しかし新たな発見では、摂取した食物の情報(つまり遺伝子)をも取り込んでいることが判明したそうです。食品の選択には気を付けましょう。
80年代に住んだカリフォルニアで、ベジタリアンだった自分が行きたいレストランが周りになかったことをきっかけに、オーガニック/マクロビオティック・カフェを開店。以来オーガニック・コーヒー・ハウスや多国籍料理レストラン等を開店するも、97年に廃業。子供のころから環境オタクだったこともあり、以後環境専門の貿易業をシアトルで営む。
(2012年10月)
コメントを書く