日本の実家の近所に、うなぎの養殖をしているところがある。アメリカに越して来たばかりの頃、孫に会いたくて、文字通り飛んで来る両親に頼んでは、そこの直売うなぎの蒲焼(真空パック)を大量に持って来てもらっていた。両親も、こんなものを運んで来ていいのか、まるで麻薬の密輸人のように心の中ではオドオドと、見た目にはごく普通を装って、新聞やらタオルやらにぐるぐる巻きにしたウナギをボストンバッグの奥にひそかに隠して届けてくれたものだ。こうして親に持参してもらったり、自分たちが里帰りした際に買ってきたりして、ちょうど1年に1回10本くらいの割合でうなぎを手に入れていた。こんな貴重なうなぎをおいそれとは口にできず(減るのがイヤだったのよ!)、冷凍しておいて半分ずつ手巻き寿司にしてみたり、たまごで巻いたり、酢の物にしたり、ちびりちびり大事に大事に食べていた。
隔年に両親か私たちが行き来するローテーションが崩れた時、さすがに在庫のうなぎも底をついてしまったが、こちらでもたいした金額でなく手に入ることが、この頃やっとわかった次第。思えば、こちらに着いたばかりの頃は、仕事もないのに家を買ってピーピーしてたから、1本7ドルも8ドルも出してウナギを買う余裕がなかったのも確か。ドキドキしながら、運んだのも最初の2、3年のことだったと思う。聞けば、魚介類は通関の際にもお咎めなしなんだとか。「そうかー、魚に国境はないもんなー」と妙に納得しつつ、それからは正々堂々と、友人の分も合わせて、さらに大量にうなぎの蒲焼を持参して飛行機に乗って来た。でも、うなぎって淡水魚だよねー?!
う巻きのレシピ
■ 材料 |
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■ 作り方 |
*角型フライパンがあればその方がきれいな形になるが、丸型でも味に問題なし。 |
うざくのレシピ
■ 材料 |
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■ 作り方 |
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逸子モーガン:
アメリカ人の夫とふたりの男の子を持つ。アメリカで人気のキッチン用品「パンパード・シェフ」や還元水のコンサルタント、ボランティアに、単なるお節介に、とにかくじっとしていない自他共に認める元気印主婦。おいしいものが大好き、でも手抜きも大好き! 何にでも首を突っ込む好奇心旺盛なおばちゃん(?)です!
アメリカ人の夫とふたりの男の子を持つ。アメリカで人気のキッチン用品「パンパード・シェフ」や還元水のコンサルタント、ボランティアに、単なるお節介に、とにかくじっとしていない自他共に認める元気印主婦。おいしいものが大好き、でも手抜きも大好き! 何にでも首を突っ込む好奇心旺盛なおばちゃん(?)です!
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