10年前にアメリカに越して来た時には、ケーキはおろかクッキーすら焼いたこともなかった私。
元々、酒の肴には目がない辛党だから、甘いものには執着しない。おまけにアメリカのケーキの甘いことといったら!! 砂糖が溶け切らないジョリジョリの舌触り、信じられない彩色。舌がしびれるかと思うほど、ダダ甘いファッジにメープル・バー。頭がくらくらしたもんです。
ところが、うちのトラディショナル大好き旦那。息子にもアメリカの伝統・慣習を教えてやりたくてクッキー作りを始めてしまった! なんでも、旦那が子供の時はクリスマスの前に必ずこのクッキーを焼いていたんだって。イブの夜になると暖炉の前のテーブルには、サンタのためにミルクとクッキー、トナカイのためにはニンジン(ご丁寧なことです!)をテーブルの上に置いて寝たんだとか。サンタさんへの手紙も添えて……。
実家のお母さんにクッキーのレシピをもらい、台所でガチャガチャと大音響とともに粉にまみれる旦那を横目で見ながら、無関心を装っていたんだけれど、当時3歳の息子も旦那も嬉々として楽しそう! カラフルなアイシングをツリーの形や星の形のクッキーに塗り、キャンディを振りかけている。あんまり面白そうなんで、つい「どれどれー」とつまんだら、意外に甘くない! それに型抜きとか色づけとかなかなかにクリエイティブじゃないの!? 興味を示して手伝い始めたら、意に反して面白くなってしまった。
こうなると元来凝り性の私。面倒だと思っていた計量も苦じゃなくなり、一時期は毎日何かしらケーキやクッキー、パイを焼いてたわねー。問題は、チョコチップ・クッキーが焼き上がると、必ず背後霊のように後ろから伸びる旦那の手! 旦那のぽんぽこりんに膨らんだお腹を見て、この頃お菓子のベイキングは控え気味ですが、クリスマスのクッキーだけは欠かさず焼いている次第。初心者でも楽しめるクッキーです。ぜひお試しを!
クリスマス・クッキーのレシピ
■ 材料 |
【クッキー生地】 ・小麦粉3カップ ・ベイキング・ソーダ 小さじ1/2 ・ベイキン・グパウダー 小さじ1/2 ・バター1カップ (室温でやわらかくしておく) ・卵2個 ・砂糖1カップ (3/4カップに減らしてもOK) 【アイシング】 ・パウダー・シュガー 1箱 ・溶かしバター 1本 (1箱の1/4-大さじ8) ・エバミルク 適量 (アイシングがとろりとするまで) ・フードカラリング(着色料) ・市販の飾り用キャンディ |
■ 作り方 |
※アイシングは冷めると固まってクッキーにくっつかなくなるのでご注意を! フード・カラリングは製菓コーナーで購入できます。 |
実家では、野菜を調理する時に餅も一緒に入れるため、最後の方はネトネトになる。私はこれがいやだったの。ご近所では鮎のあぶったものを半年ほど天井に吊るしておいて、これでだしをとる本格派もいました。ニンジンを梅型に切るのも正月ならでは。今年もよろしく。
アメリカ人の夫とふたりの男の子を持つ。アメリカで人気のキッチン用品「パンパード・シェフ」や還元水のコンサルタント、ボランティアに、単なるお節介に、とにかくじっとしていない自他共に認める元気印主婦。おいしいものが大好き、でも手抜きも大好き! 何にでも首を突っ込む好奇心旺盛なおばちゃん(?)です!
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