Szechuan Noodle Bowl スーチョワン・ヌードル・ボウル
（2005年7月）
中国人も日本人も「うまい！」と口を揃える四川の味
インターナショナル・ディストリクト内、I-5の高架下近くにある、知らなければちょっと入りづらい程の小さな店。しかし、その安さとおいしさで、昼時は行列ができる程の繁盛ぶりだ。
14種類ある麺類も美味だが、生地からひとつずつ作られる餃子とワンタンは格別。オーダーしてから10分以上は待たされるものの、ホカホカの湯気と共に登場するできたての料理を口にすれば、頑張って待ったかいがあったというもの。水餃子のもっちりとした厚めの皮に、ワンタンのつるんとした薄い皮……。噛むと、包まれた野菜や肉などの具と汁が、熱さとうまみを持って飛び出して来る。
ぜひ頼みたいのは、中国語の料理名が“紅油”の文字から始まる3品。中国の中でも辛い料理で有名な、四川地方の名物である。肉入り、野菜入りの水餃子（各＄4.75）とワンタン（＄3.75）があり、どれもラー油たっぷりの辛いソースが掛かっていて、ヤミツキになりそうな独特の風味が楽しめる。ちなみに、店名の“スーチョワン”とは、四川のことだ。
そのほか、中国語で“鍋貼”と書く「ポット・スティッカー（＄4.95）」は、日本で少し前に流行ったいわゆる棒餃子。また、常連の中国人は必ず注文する「グリーン・オニオン・パンケーキ（＄2.25）」は、ネギが入った平べったい餃子のようなもので、お腹に余裕があれば追加したい逸品だ。
（取材・文／小関典子）
▲餃子は3種類の水餃子（＄4.50～）に加え、四川風の2種類と焼き餃子の1種類。ワンタンは、スープ（＄2.95）とヌードル（＄4.75）、そして四川風がある。麺類も充実
▲隠れた人気メニュー「グリーン・オニオン・パンケーキ」
■ Szechuan Noodle Bowl
420 8th Ave. S., Seattle, WA 98104
TEL：206-623-4198
営業時間：11:30 a.m.～9:00 p.m.、月曜定休
グランド・ペキン
I-5の143番出口で降りてすぐ、フェデラル・ウェイのシータック・ビレッジ・ショッピング・センター内にある、北京と四川地方の中華料理が味わえるレストラン。ここに来たらぜひ食べたいのが、ボリューム満点の手作り焼き餃子「ポット・スティッカー（＄5.95）」。豚肉とキャベツたっぷりの具が、しっかりとコシのある皮で包まれ、表面に付いたきれいな焼き色が食欲をそそる。しょう油と酢をベースとしたソース、そしてラー油も自家製だ。追加で白いご版（＄1.50～）も付けられるが、「BBQポーク・フライド・ライス（＄6.95）」も試したい。よく味の染みた赤いチャーシューが大きめの角切りでごろごろと入っていて、ほかにはちょっとない味。日曜以外の2:30 p.m.まで提供されているランチの定食メニューでも、このチャーハンを選ぶことができる。揚げたてを甘酢ソースでいただく「フライド・ワンタン（＄3.95）」と「チーズ・フライド・ワンタン（＄5.25）」もオススメ。
■ Grand Peking Chinese Restaurant
1706-L S. 320th St., Federal Way, WA 98003
TEL：253-839-1787
営業時間：11:00 a.m.～10:00 p.m.（金・土曜～10:30 p.m.、日曜11:30 a.m.～9:30 p.m.）
ゴールデン・シンハー
クイーン・アンとベル・タウンの境目に位置するタイ料理店。「なぜ、今回のテーマでタイ料理？」と思われるかもしれないが、前菜として出される「クラブ・デライト（＄5.59）」が素晴らしくおいしいので、あえて取り上げた。ほぐしたカニの身とクリーム・チーズを混ぜた具をワンタンで包んで揚げたもので、アツアツのところをスイート・チリ・ソースを付けて口の中へ。すると、とろとろのチーズが舌の上に流れ出し、サクサクのワンタン、カニのうまみと三位一体になって味覚を刺激する。その感覚はまるで、日本のカニ・クリーム・コロッケ！ そして、主菜にはぜひ「パッタイ（ランチ＄6.29、ディナー＄7.29）」を。アメリカ流の甘いケチャップ風味ではなく、伝統的なソースが使われている本格派だ。平日3:00 p.m.までのランチ・タイムには、このパッタイと、ライス、スープが付いた＄6.29均一の定食も用意されている。
■ Golden Singha Thai Cuisine
425 Cedar St., Seattle, WA 98121
TEL：206-728-1532
営業時間：11:00 a.m.～9:00 p.m.（金・土曜～10:00 p.m.、日曜12:00 p.m.～）
（2005年7月時点の情報です）