アジアな白ワイン（!?）

NAMASTE VINEYARDS DRY RIESLING 2006 Willamette Valley, Oregon ＄15
毎年、春から秋にかけて開催されている、ポートランド・ファーマーズ・マーケットにて購入
■Willamette Valley Wineries
www.willamettewines.com

■Portland Farmers Market
www.portlandfarmersmarket.org

初夏の訪れと共にオープンする、ポートランド・ダウンタウンのファーマーズ・マーケット。ここで試飲し、おいしくって価格も手ごろなことから即買い求めた白ワインを今月はご紹介します。銘柄はドライ・リースリング。日本ではかなり甘口なリースリング・ワインがよく知られているかと思います。私も学生時代には安いリースリング・ワインを飲み過ぎ（甘く飲みやすいためついつい進んじゃうのです）悪酔いしたなんて記憶もあります。それゆえ、ファーマーズ・マーケットでこのワインを勧められた時、リースリングかぁ……と極甘のワインを想像して気乗りしないまま飲んだのですが、過去に飲んだどのリースリング・ワインとも似ても似つかぬきりっとしたさっぱりワイン。ドライと付くだけでこんなにも違う味になるのね、と目からうろこのような体験でした。

このドライ・リースリングは、もちろん「ドライ」なのですが、しっかりと熟れた果実の味わいから始まり、フィニッシュにはさわやかなマスカットの糖分をほのかに感じることができます。活力ある果実味とミネラル感。柔らかな甘味と豊富な酸味が申し分のないバランスです。

ワインを飲む時の楽しみのひとつはお料理との相性を考えてコーディネートすることです。このワインは飲んだ瞬間に、スパイスの効いたアジアご飯と一緒に飲みたい！　って、まっ先に思いました。暑い夏に食べたいエスニックな料理、お酒は進むけどあまりアルコール度が高いものや濃厚な味のものは合わせにくいですよね。でも、その点このドライ・リースリングは合格！ さっぱりしていながらもいろいろなアロマをまとい、ナッツ類、レモングラスなどのハーブをふんだんに使うタイやベトナム、韓国料理なんかをより華やかにおいしく演出してくれそうな1本です。

ところでこのワイナリーの名前は、「ナマステ・ヴィンヤード」と言います。ナマステとはヒンディー語で「こんにちは」という意味です。ボトルのラベルには、白ワイン用のブドウと赤ワイン用のブドウを使って太極図（Yin Yang）のシンボルが描かれています。このワイナリーの方は、もしかしたらアジアに興味を持っておられるのかもしれませんね。