House Wine 2005 The Magnigicent Wine Co. Washington, Columbia Valley $10 ポートランドのオーガニック・ストア「Whole Foods」にて購入(シアトル、ベルビューにも店舗あり)。 ■The Magnigicent Wine Co. www.madwine.com ■Whole Foods www.wholefoodsmarket.com 私がワインを飲むのと同じくらい好きなことに、読書があります。「読書の秋」とはよく言ったもので、確かに秋になると私の中の読書熱がぐんと高まります。夏の夜はいつも遊びモード全開だったのですが、しっとり肌寒い秋は、ワインを飲みながら静かに家で本を読むのが、大好きな夜の過ごし方です。 今月のワインはまさに私の読書のお供の定番ワインになってくれそうなハウス・ワインです。このワイン、ラベルを見れば一目瞭然なのですが、その名前がなんと本当に「ハウス・ワイン」なのです。表ラベルは、白地に黒で「HOUSE WINE」と、家の絵が描かれているだけというシンプルさ。ハウス・ワインと言い切り、後は何の説明も添えないその潔さ。男前なワインだなってワクワクさせてくれます。 まず、グラスに注ぐとあふれ返りそうなほど、パワフルな香り。リッチなボディーを連想させる豊かなタンニンとアロマの香りがします。少し手ごわいかもと思わせる香りなのですが、飲んでみると濃厚でしっかりした骨格を持ちながらも、フィニッシュはなんともシルキーでスムーズなのです。このワインはカベルネ・ソーヴィニヨン54%、メルロー30%、シラー11%という、なんとも面白いブレンド・ワインで、シラーの特徴であるスパイシーな香りとジューシーな酸が非常によく効いています。パンチがあると思いきや、繊細な後口。ひと口飲むごとに違う表情を見せてくれるのは、ブレンド・ワインならではのだいご味ではないでしょうか。すぐ飲んでももちろんおいしいのですが、ケース買いして、家でゆっくりと熟成されていく様を楽しみたいワインです。これぞ本来のハウス・ワイン!このワインほど「ハウス・ワイン」という名前がぴったりなワインはないと思います。 最後に、今日読んだ本の一節をご紹介します。なぜ虹にはぶどう酒色がないのかというお話です。その昔、神々が虹の色を決めた時、この世界の人間のため、人生をおいしくする飲みもののために、ぶどう酒色は虹には使わず取っておこうと決められたのだそうです(長田弘著『記憶の作り方』より)。 ChoCho: オレゴン州ポートランド在住。ビールも甘いカクテルも好きだが、仕事から帰宅後にまったりと家で飲みたいと思うのはいつもワイン、という主婦兼OL。毎日飲むものだから安くておいしいワインが理想的と、ブランドや銘柄にこだわらず、気取らず気持ち良く飲めるワインを日々探し求めている。またワインと一緒に食べたいおつまみレシピも研究中。 |
潔いハウス・ワイン
- 04/21/2017
- ワインのある暮らし
2007年10月掲載
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