先日、ポートランドのオーガニック系スーパーマーケット「New Seasons」で買い物をしていた時のことです。ワイン売り場でノースウエスト産のワインを物色していると、ラベルにひらがなが書いてあるワインを発見しました。それはオレゴンのウィラメット・バレーの白ワインで、品種は私の大好きなピノグリ。「La Bete」という小さな家族経営のワイナリーが製造したものでした。
ラベルに、プリントされていたのは「ぺーじ」という文字。私は好奇心に押されるようにしてこのワインを買ってみたのですが、あまりにも気になったので、ワイナリーに電話して「ぺーじ」の由来を聞いてみることに……。すると、とてもフレンドリーなオーナーとお話しすることができました。なんでも、ワインのロゴはワイナリーの名前として使っているフランス語以外の、ユニークでインパクトのあるものにしたかったそうです。そこで、彼らの愛娘の名前Paige(ページ)を日本語で表記することに決めたのだとか(ちなみにワイナリーの名前「La Bete」は、フランス語で“野獣”などを意味するとのこと)。
このページさんは、オレゴンで日本語をずっと勉強され、今では堪能に日本語を話すそうです。そして、その両親である、このワイナリーのオーナー夫妻も、かなりの親日家なのだとか。彼らの大切な娘と大好きな日本。そのふたつのコラボレーションから生まれた、ひらがなのロゴ。私はなんだかとてもうれしくなりました。そして、ワイン・コルクにもちゃんとひらがなで「ぺーじ」とプリントされているのです。手書き風の字体が素朴でかわいい!と思いませんか?
気になるお味は、さっぱりさわやかなテイスト。マスカットの強く甘い香りがするのですが、味自体はすっきりとした果実を思わせます。クセもなく、とても飲みやすい1本なので、いろんな料理の味を損ねることなく一緒に楽しめそうですね。淡白と言うよりは、シンプルという表現がぴったりな味わい。ピノグリのぶどうの味を心ゆくまで楽しむことができます。
ここアメリカで、日本語が使われたロゴのワインってなかなかお目に掛かることは少ないので、ちょっとした話題作りとして手みやげにするのにも最高のワインですね!
コメントを書く