極貧生活に耐えながら、今日も軽く現実逃避。夢見がちな国際結婚カップルのちょっとおバカな日常を明るくつづる、突っ込みどころ満載のエッセイ! |
第1回「日本からオーストラリア、そしてオレゴンへ」 |
「アメリカ人と結婚したい!」 |
■ロトを買う | ■チラシを見る |
第2回「アメリカで職探し」 |
クリスマスも、お正月も、オバマの就任式も結局、無職で過ごしてしまった貧乏夫婦。 |
■新聞のクーポンに目を通す | ■夫婦喧嘩をしない |
第3回「就職決定!?」 |
レジュメを手裏剣のようにばらまくが、刺さるどころか、かすりもせずに、むなしく毎日が過ぎていく。貯金が底をつく前に日本に戻る話も出た矢先、そのEメールはやって来た。「マイ・ガッド! 面接してくれるって!!」とダンナの雄叫び。「なになに?ナンの会社??」と食い付く私に、まぁ落ち着けと、にやけるダンナ。 |
■パーティーには必ず出席 | ■ぶらぶら出歩かない |
第4回「健康保険求む」 |
無職夫婦の私達は、もちろん健康保険を持っていない。大けがしたら? 一刻を争う大病に見舞われたら? 救急車で運ばれる中、隊員の胸ぐらつかんで「いくら掛かる?」と思わず聞いてしまうに違いない。 |
■図書館を利用する | ■タバコ、お酒はやらない |
第5回「面接へ」 |
詰まってしまった流しのように、どろどろとゆっくり動いていた日々が激動の瞬間を迎えた。ダンナに仕事が見つかったのだ! |
■ハッピー・アワーを利用する | ■腹を空かせて家を出ない |
第6回「社会復帰」 |
アパートのベッドルームの窓から見える四角い空の色が、お決まりのどんよりグレーではなく、突き抜けるような青になり始めたころ、私の生活も変わりつつあった。三寒四温のごとく、数日おきにやって来る晴れの日には、あ~もったいないと心が焦り、咲き乱れる桜やハナミズキなど、色とりどりの花をカメラに収めようと積極的に外に出る。雨続きの日々に鬱々としていた数カ月前には、こんな自分を全く想像できなかった。お日さまが、こんなに人間の脳に影響するとは、今まで考えたこともなかったが、改めてその大切さを感じる毎日である。 |
■髪を伸ばす | ■ダンナも髪を切りに行かせない |
第7回「釣りで自給自足!?」 |
「魚釣りを趣味にしたい」と思い始めたのは、シドニーに住んでいたころだった。海がすぐそこにあるにもかかわらず、魚の食文化に乏しく、魚料理と言えばフィッシュ&チップスが主流で、スーパーで買えるものは、もう原型がどんなものかわからない冷凍の切り身ばかり。そんな中、ダンナが“釣りキチ”だという日本人の同僚のお弁当にはいつも、赤魚の竜田揚げとかしめサバとか、よだれもんのおかずがずらりと並んでいる。「釣りを趣味にするしかない!」と意気込むが、何から始めて良いかわからず、そのうえ大の船嫌いとなれば手の出しようもない。 |
■痩せる | ■おしゃれなダンナは不要 |
第8回「お金の質」 |
ダンナ宛てに、子供のバスケの試合でポートランドに来るという幼なじみから久しぶりの電話があった。話が盛り上がり、「良かったら見に来てよ」の誘いに軽~く「おう、行くよ!」と承諾したものの、当日会場に行ったら、なんと入場料がひとり$8(!)。当然ながらふたりで$16である。「めんどくさっ」と思いながら来た、顔も見たことないお子ちゃまのバスケを見るのに$16は高過ぎる。くぅぅぅっ、このお金でハッピー・アワーのビールが4杯飲める。店の前を通るたびに指をくわえて我慢する、大好きなフォーが2杯は食べられる。さんざん迷った挙げ句に棚に戻したあのサンダルだって、$16もしなかった! 同じ$16でもこんなに質が違うものかと、断腸の思いで手放した紙幣の束……。 |
■洗濯回数は少なくする | ■「きれい好き」にならない |
第9回「タダ券で楽しむ祭典」 |
「のりピー、捕まったね」が日本人同士の挨拶になっていたころ、ポートランドでは毎年恒例の食の祭典が行われていた。“祭り”や“フェスティバル”の文字に弱いケベラ夫婦は行く気満々だったが、入場料がひとり$8! 今年はパス、とあきらめた開催日前日に、バイト先のお客さんからタダ券、しかも3日間パスをもらった。 |
■映画鑑賞券はコストコで | ■第1木曜はタダ酒に突進するな |
第10回「友達作りの落とし穴」 |
シドニーからポートランドに移住して、早いもので1年が経った。来米当時との変化を振り返ってみると、 |
■とにかく働く | ■友達は作らない!? |
第11回「お金持ちの共通点!?」 |
「家族大集合」のホリデーで盛り上がるこの時期、親戚付き合いは世界共通のようで、いつもニコニコしているアメリカ人同士でもいろいろと確執があるらしい。新聞では「安くターキーを手に入れる術」「$5以下で作るパイ」といった不景気対策に並んで、「どうやって嫌な親戚と付き合うか」との見出しも紙面に踊る。 |
■ホーム・パーティーを開く | ■パーティーでケチケチしない |
最終回 新年の抱負 |
アメリカで迎える2回目の新年。昨年の今頃は、年始にオバマ大統領の就任が重なり、世間では明るい未来にウキウキ感があふれ出ていたが、それと反比例して無職のケベラ家では、アメリカでの将来に絶望的な気持ちになっていた。 |
■週末はETCを使ってどこまでも | ■100円ショップに近づくな |
■ケベラ |
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