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冬に咲く花

生活にもっと緑を! 庭やベランダが綺麗で気持ちよくなるコツを、ノースウエスト園芸部長こと小杉晶子さんに教えてもらいます。小杉さんについて » 

「マンサク(Wich Hazel)」って花を知っていますか? 日本では「まんず、咲く(まず咲く)」から名前がきてます。この寒い冬に細い黄色い糸のような花を咲かせます。

私は、この時期「花が見たい病」になります。ノースウエストの空を見上げても薄暗い灰色で、シトシト降る雨も一層心を陰気にしてしまいます。だから、私の庭には冬に咲く花をいっぱい植えるようにしています。春から夏は近所を歩けばどこでもお花が見られるので、自分ではなるべく秋から冬にかけて花が見られるようなものや匂いがあるものを選ぶのです。

マンサクは、冬に葉っぱが落ちる落葉広葉樹。華やかな花ではないですが、特に暗いノースウエストでは、炎のように目立ちます。とても匂いの強いものもあり、玄関先やドライブウェイの横に植えると、横を通るたびにふわっといい匂いがしてきます。お友達や近所の人が家に来るといつも「あれ?この匂いはどこから?」と聞かれます。

これも育てやすく、園芸初心者にはおすすめです。フラワーポットでも育てられますし、あまり大きくは育ちません。秋になると、赤、オレンジ、黄色に色づき紅葉も楽しめます。それほど大きくならないので、剪定もしやすい灌木です。

面白いことに、他の花が少ない時期に咲くので、虫が集まり、その虫を狙って鳥もやってくる様子が見られます。


Apple Blossom
▲ ①秋は、きれいに紅葉します。
白サザンカ
▲ ②黄色く紅葉するものもあります。
八重咲きの白サザンカ
▲③マンサクの花。1月上旬ごろから咲き始めます。品種によって匂いがいいものがあります。
勘次郎
▲④花に寄ってくる虫を狙って鳥もやってきます。写真はTownsend’s Warbler(タウンゼンド・アメリカムシクイ)。

「マンサク(Wich Hazel)」は、半日陰から日向でよく育ちます。日陰でも育ちますが、花つきは悪くなります。粘土質の土でも、水はけの良い土でも育ちます。

●文・小杉晶子

サウスシアトル・コミュニティー・カレッジで園芸学の学位を取得。現在は、剪定家として庭園や個人の庭の手入れを行う。趣味はバードウォッチング。

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