生活にもっと緑を! 庭やベランダが綺麗で気持ちよくなるコツを、ノースウエスト園芸部長こと小杉晶子さんに教えてもらいます。小杉さんについて »
雪が降る前に庭木のチェック
(2021年2月)
ノースウエストは、この時期、月に1日や2日程度、雪になることが多いですよね。大きな針葉樹は、日ごろから気にかけて見ておいた方がよさそうです。
この辺りで一番多い針葉樹、ダグラスファー(Douglas Fir:ベイマツ)。雪が積もると大きな枝が折れて家の屋根やデッキなどを直撃する危険があります。大きな木は、お隣のお家やフェンスなどに倒れたら大変です。傾いている枝や枯れている枝を見つけたら、アーボリストに依頼して切ってもらいましょう。
針葉樹は、通常、自然の中で群生して生えているので、1本だけ孤立して立っているものは雪や嵐などに弱いのです。その場合は、「枝透かし(Thinning Out)」を頼み、中の枝を抜いてもらいましょう。強風からの抵抗を少なくできます。
こんな例もあります。わたしの義両親が裏庭の大きなホワイトパインを伐採しました。その次の年、なんと裏の隣人の庭の大きな針葉樹が嵐でドカンとお家に倒れたそうです。原因ははっきりしませんが、こちらのパインを切ったので強い風が裏の木に直接当たって倒れたのではないかと推測します。
また、崖やスロープに生えているものも、地盤がゆるくなったら倒れやすくなります。最近のノースウエストの雨は大粒で地面に浸食しやすいので、時々そのような場所の樹木や地盤も見ておいた方がいいでしょう。
▲ ①白樺は虫食いで枝が枯れやすく折れやすいので雪の日は注意してください。
▲ ④幹全体をアイビーで覆われたダグラスファーは木が弱り、嵐や雪で倒れやすいので注意。
▲②雪で枝が折れたプラムの木。
▲③プラムの木。横に伸び過ぎた枝は雪の重みで折れやすくなります。
「アーボリスト(Arborist)」は樹木のエキスパート。樹の病気の診断もしてくれます。クライミングアーボリストは、大きな樹に登って枝落としもやってくれます。Plant Amnesty(www.plantamnesty.org)で資格を持つアーボリストを探せます。
サウスシアトル・コミュニティー・カレッジで園芸学の学位を取得。現在は、剪定家として庭園や個人の庭の手入れを行う。趣味はバードウォッチング。
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