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種まきのススメ

生活にもっと緑を! 庭やベランダが綺麗で気持ちよくなるコツを、ノースウエスト園芸部長こと小杉晶子さんに教えてもらいます。小杉さんについて » 

(2025年2月)

さぁ、ノースウエストの皆さん。この暗い暗い2月を乗り越えると、もう、春はそこ。あと、ひと踏ん張りです。と言ってもまだまだ外は寒いし、多くの植物は、まだ固いつぼみのまま。何か室内でできる園芸はないでしょうか。

種から育てやすいビオラを育てるのはどうでしょう。サラダが入っていたパックに小さい穴を開けて、土を入れ、種をまくだけ。1週間から10日ぐらいですぐ芽が出てきます。外は、まだ寒くて暗いけど、小さい芽が出ているのを見るとなんだか元気も出てきます。南側の窓辺に置くのが理想です。上から電気スタンドを照らしてやれば、なおいいですね。「育つと思うけど咲くかな?」と挑戦してみたビオラですが、5、6月頃になるとちゃんと小さい花芽を付けて、かわいいお花を室内で咲かせてくれました。

たくさん発芽するので、いくつかは、別の植木鉢へ植え替えてもいいです。その芽は、春に外へ出すとぐんぐん育ち、早くに花を咲かせます。

種から花が咲くまで数カ月かかりますが、その過程をゆっくり経験するのもいいものだと思います。テクノロジーの進化で、あらゆるものが簡単に手に入るようになりました。確かに便利ですが、物事が成り立ってゆく「過程」を経験せずに、物を手に入れる行為で、何かを失っているようにも感じます。なるべく自然のルールに従って生活をしたいと思う今日この頃です。


ビオラの発芽
▲スーパーで買ったサラダの入っていたプラスチックのパックを再利用。ビオラは発芽率がいいので、たくさん芽が出てきてうれしくなります。
ビオラの苗の植え替え
▲ある程度葉が出てきたら、ひとつひとつ離し、別の植木鉢に植え替え、4月頃に外に出すと早く花が咲き始めます。


ビオラが開花
▲種をまいてから数カ月…、なんと! ちゃんと室内で花が咲きましたよ。
ビオラを部屋に似合うポットへ植え替え
▲お部屋に似合うポットに植え替えてみると、さらに素敵に見えて、お花を楽しめます。



2月頃から室内で種をまいて育てられるもの
ビオラ(そのまま室内で花も咲かせます)、トマト(4月頃、外へ出して育てます)、レタス(3月頃、外へ出して育てます)、シュガースナップピー(3月頃、外へ出して育てます)。

 

●文・小杉晶子

サウスシアトル・コミュニティー・カレッジで園芸学の学位を取得。現在は、剪定家として庭園や個人の庭の手入れを行う。趣味はバードウォッチング。

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