■生活にもっと緑を! 庭やベランダが綺麗で気持ちよくなるコツを、ノースウエスト園芸部長こと小杉晶子さんに教えてもらいます。小杉さんについて »
(2024年3月)
昨年の3月の話。雑草対策として庭にマルチングをする(土を覆う)ことにしました。一輪車でヨイショヨイショと満遍なく植え込みにウッドチップを置いていくのが少し大変ですが、いい運動にもなります。美しい庭に生まれ変わりました。
そうして数週間経ったある日のこと。庭で水仙を眺めているとあら?マルチの中から何やらボコボコ出てきてます。「あぁぁぁ…もしや!」と写真に収め、キノコに詳しい知人のDr.キノコさんに写真を送りました。「これ、モレルですよね?」。モレルとは、アミガサタケのことで、食べられるキノコです。ノースウエストの森によく出ますし、スーパーでも高い値段で売られています。以前、マルチングをした年にモレルが4、5個ほど出た経験があります。Dr.キノコの返信には「モレルモドキもあるので、しっかり確認を。割って中が空洞ならモレル」とのこと。なるほど、似たようなキノコもあるのですね。早速、一つ取って中を割ってみました。「パカッ」、中は空洞です。モレルです。あっはっはー、よく庭を見ると40〜50個はあります。モレル帝国です。と言ってもマツタケのように香りが良いわけでもなく、マイタケほど味が出ることもなく、なぜスーパーで高く売られているのが分からないですが、数個だけ取ってバターで炒めて食べました。マルチングすると、こういう風にキノコの菌が入っていることがあり、いろんな物が出てくる驚きもあるのです。
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▲マルチバークやウッドチップは園芸店で小袋で買うのも良いですが、ある程度の量が必要ならば、園芸用土店でヤード単位でまとめて買うとお得です。
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▲新しく敷いたマルチの中からモレルが出てきました。
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▲こちらもマルチの中から出てきたモレル。
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▲割って、空洞が先端まで続いていたらモレルです。
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▲モレルモドキことフォルスモレル(False Morel)。
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▲早春、ウタスズメ(Song Sparrow)が春の歌を上手に奏でます。
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アメリカで土やマルチバークやウッドチップを計る単位はyd³(Cubic yard)。1yd³で約18ft x 18ft x 1 inch depthをカバーできます。土を販売する会社では希望の場所に撒くサービスもあり、「Bark Blowing」という言葉で探せば見つけられます。
サウスシアトル・コミュニティー・カレッジで園芸学の学位を取得。現在は、剪定家として庭園や個人の庭の手入れを行う。趣味はバードウォッチング。