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絶対毎年咲く花、コロンバイン

生活にもっと緑を! 庭やベランダが綺麗で気持ちよくなるコツを、ノースウエスト園芸部長こと小杉晶子さんに教えてもらいます。小杉さんについて » 

絶対毎年咲く花、コロンバイン

(2022年5月)

5月、ノースウエストの街は花盛りになってきました。あちらこちらで花が咲き、車を運転していても気持ちがいいですね。

私がこちらに移住し、園芸に興味を持って「庭をお花でいっぱいにしよう」と初めて植えたのが、コロンバイン(Columbine)という多年草です。可憐な形の花で、日本ではオダマキと呼ばれ、どうやら「苧おだ環まき=糸巻」に似ている事からその名前が付けられたそうです。

日本で見かけたことがなかったオダマキですが、それもそのはず。涼しい気候で育つようです。「ミヤマオダマキ」が日本の自生種で高山植物。この辺りで見かけるのはコロンバイン(西洋オダマキ)と呼ばれ、涼しいノースウエストの気候にぴったりです。5月頃から咲き始め、ピンク、紫、白、オレンジ、赤、黄色とさまざまな色があり、こぼれ種でどんどん増えていきます。種からでも育てられ、鉢植えでも大丈夫です。地植えでは水やりも肥料も要らず、どちらかというと反日陰の方が元気ですね。花が咲くと、ハチ、チョウ、ハミングバードなどが競ってやって来ます。

秋口には茎が枯れるので、サッと地面まで切り戻してやると、2月頃にまた芽が少しづつ出てきます。こぼれ種で増えますが、さほど増殖しないので安心して植えられます。花がとっても華やかでかわいいので、切り花にもできますよ。初心者の方、ぜひ植えてみてください。


 オレゴングレープ Dwarf Oregon Grage(Mahonia nervosa
▲園芸部長宅の西洋コロンバイン。
オレゴングレープ
▲ 園芸部長宅のシトカコロンバイン。植えてから数年後、他の種と交配したのか、だんだん色と形が変わってきています。
オレゴングレープMahonia aquifolium
▲こちらの西洋コロンバインも年月を経て花の色が変わり、ピンク色も出てきました。
オレゴングレープの実
▲ 日本のミヤマオダマキ。日本の高山植物の中でもよく知られた花です。
ベルベリンという生薬の主成分
▲日本に自生するヤマオダマキ。日本のオダマキの方が小さくて、一色のものが多く、上品な印象です。


コロンバインは、背丈が50センチメートルくらいまで伸びることもあるので、フラワーベッドなどに植える時は、後ろの方に植える方がいいですよ。手前に背の低いパンジーやヒューカラなどと植えるとバランスが良くなります。

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●文・小杉晶子

サウスシアトル・コミュニティー・カレッジで園芸学の学位を取得。現在は、剪定家として庭園や個人の庭の手入れを行う。趣味はバードウォッチング。

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