■生活にもっと緑を! 庭やベランダが綺麗で気持ちよくなるコツを、ノースウエスト園芸部長こと小杉晶子さんに教えてもらいます。小杉さんについて »
(2023年7月)
さぁ、爽やかな季節になりました。先日、家の庭でブラックベリーを刈っていたら、「チクッ」「痛い!トゲが刺さったか?」と太ももを見ると蜂が引っ付いているではないですか!「やられた」とすぐに蜂刺され用の薬を塗りました。ノースウエストの夏は蚊や毛虫などが少なく過ごしやすいですが、蜂は結構いますね。BBQでソーセージを狙うイエロージャケットやペーパーワスプ。花から花へとゆらりと飛んでいるずんぐりむっくりのウエスタンバンブルビーや、果樹の受粉をしてくれるメイソンビー。
攻撃的な蜂は少ないですが、巣を破壊されると判断したら、刺しにやってきます。私は仕事柄、何度も刺されたことがありますが、一番多いのが、やっぱりペーパーワスプですね。家の軒下や石垣などにもすぐ巣を作ってしまいますが、巣が使用されるのは1年だけです。
蜂の巣と聞くと怖いので、スプレーなどで殺したくなる気持ちも分かりますが、離れた所であればそのままにしておいても大丈夫です。蜂は人を刺すイメージが強いですが、イエロージャケットやペーパーワスプは、花や野菜、果樹に付く虫を餌として取ってくれる益虫でもあります。人間は、ミツバチばかりをちょっとひいき目に扱いますが、他の蜂も食物連鎖の中で生きているだけなので、巣を破壊しなければやたら刺すことはないと思います。もちろん、アレルギーのある方は気を付けてくださいね。
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▲このあたりでよく見かけるウエスタンバンブルビー。
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▲ペーパーワスプの作り初めの巣。人がよく通る場所で見つけたら駆除を。園芸部長宅では、軒下に巣を見つけたら、小さいうちにホースの水で撃ち落としています。
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▲ペーパーワスプと巣。
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▲蜂に刺された後に付ける薬。よく効くのでおすすめ。
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▲携帯用の蜂刺され薬は、ぜひキャンプやハイキングに持参を。
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イエロージャケットやペーパーワスプは、切り株、土の中、積まれた薪、軒下、外壁、天井裏、針葉樹の枝などに巣を作ります。蜂は匂いに敏感なので、草取りでは、香水やデオドラントなど付けないようにしましょう。
サウスシアトル・コミュニティー・カレッジで園芸学の学位を取得。現在は、剪定家として庭園や個人の庭の手入れを行う。趣味はバードウォッチング。