■生活にもっと緑を! 庭やベランダが綺麗で気持ちよくなるコツを、ノースウエスト園芸部長こと小杉晶子さんに教えてもらいます。小杉さんについて »
(2024年10月)
ノースウエストの街路樹もきれいに色付いてきましたね。ハロウィーンが近付き、どこの店先もパンプキン色の商品がたくさん並んで、ワクワクしてきます。
園芸店では鮮やかなオレンジ色のホオズキ(英名はChinese Lantern)が秋色を演出してくれます。日本では夏にホオズキ市が行われますが、アメリカではハロウィーン色なことから10月に売り出されます。ホオズキは多年草で、庭に地植えすれば翌年に新しい芽が出てきて花を咲かせ、秋口にはまたオレンジのさやがなります。繁殖力が強く、地植えするとすぐに増えるので、それが嫌な人は植木鉢で育ててください。大きくなった株は、冬の間に掘り起こして割って、お友達に譲ってあげることもできます。日当たりの良い場所を好むので、南や西日が当たる所へ植えるといいでしょう。
そして、アメリカでは、日本の食用ホオズキの親戚のような種類で、Tomatilloと呼ばれるものがあります。たくさんの種類があり、緑の実を使うのがメキシコ料理の緑のサルサです。種も売られており、発芽率が良く、こぼれ種で次の年も出てくるので、雑草化しやすいことに気を付けたい種でもあります。
私もGround Cherryという種類を育ててみましたが、緑のホオズキの中に黄色いプチトマトのようなものがなりました。味は、甘いトマトのようで、ジャムにするとおいしかったです。意外に育てやすいので試してみてはどうでしょうか。
▲園芸店で売っている食用ホオズキの種。
▲園芸店で買ってきたホオズキを地植えしました。次の年、ちゃんと赤くなってくれました。
▲鮮やかなホオズキ。
▲アメリカのスーパーではよく見かけるTomatillo(食用ホオズキ)。
▲中身はプチトマトのようなGround Cherry。
▲ホオズキは切ってそのまま放置すれば、ドライフラワーにもなるので、お部屋のデコレーションに活用できます。
観賞用のホオズキ(英名Chinese lantern/学名Physalisalkekengi)。食用のホオズキ( 英名Tomatillo/学名Physalis ixocarpa/philadelphica)。観賞用のホオズキの実と葉には毒性があるので気をつけましょう。
サウスシアトル・コミュニティー・カレッジで園芸学の学位を取得。現在は、剪定家として庭園や個人の庭の手入れを行う。趣味はバードウォッチング。