だんだん、夏の季節に近づいてきましたね。外で働く私の顔は、もう真っ黒です。日焼け止めクリーム(SPF42)の上に濃いめのファンデーションを厚塗りしても関係なさそうです。トホホ。 私は仕事で時折、温室でも働く機会があるのですが、小さな植物相手にも、自然の神秘、力強さなどを発見します。先日、ボスと一緒に温室で小さな苗を手入れしていた時のこと。同じように、同じ環境で種を蒔いても、芽が出る時期が多少違ったり、伸びる早さが違ったり、本当に人間の子供を見ているようです。早く育つのがいいかというと、決してそうでもなく、ゆっくり育った苗のほうが案外しっかり根っこを張って、たくましいことがあります。 その日、ある花の苗を手入れしていて、どうも元気のない苗がひとつありました。葉っぱは茶色く変色し、どうも見た目が良くありません。ボスに、これを捨ててしまうのか聞いたところ、多少葉っぱなど見た目が悪くとも、根っこがしっかりしていれば、次からはどんどん新しい芽が出ることを期待できるとのことでした。 小さな植物も、乾きなどいろんな環境の変化がある中で生きています。そんな時、葉っぱが茶色くなったり、黄色くなったりで、大変だけれども、しっかりした根っこがあれば、ある程度の環境の変化でも生き抜く力があることを教えられました。 きっと、人間もそうなんだろうなと思いました。けれど、人間にとって根っことは何を指すのでしょうね。人間が生きていくための大切なものって、一体何なのでしょう。大人になって、いろんな難題や大きな問題にぶつかった時、それを乗り越えていく力が、そうなのでしょうか。では、その力はどうやって身に付けるのでしょう? きっと、私達が子供のころに、母親から、父親から、教えてもらったシンプルなことが土台になっているのでしょうね。人と仲良くすること、悪いことをしてしまったら謝ること、何事も諦めないでやってみることなど、どれも当たり前のことなのですね。でも、大人になってもこんなとてもシンプルなことができなかったり、忘れてしまったりするのも事実……。 湿った温室の中で、小さな苗を片手に、そんなことをボオーッと考えながら過ごした1日でした。 |
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