シアトルの生活情報&おすすめ観光情報

アメリカ製の眼鏡と日本製の眼鏡の違いについて教えてください。

さまざまな分野の専門家が読者の皆さんの質問にお答えします。

アメリカ製の眼鏡と日本製の眼て鏡の違いについ教えてください。

< 回答者|パリミキ シアトル宇和島屋店&クロスロード店 オペレーション・マネジャー >

日本製とアメリカ製の眼鏡で大きく異なる点は、レンズの質が格段に違うことが挙げられます。アメリカを除く多くの先進国では、品質最優先の市場のニーズに応えるべく、プラスチック素材を基本的に使用し、コストが高くても薄く、軽く、高い透明感があり、ゆがみの少ない、傷つきにくいレンズの開発が進んでいます。

一方、アメリカではより安価に手に入ること、レンズが割れにくいことが最優先されている市場のニーズから、ポリカーボネイトという素材を使うのが主流です。これは、通常のプラスチック素材に比べて優れた耐久性があり、遊び盛りの子供や激しいスポーツをされる方、仕事上、目を守る必要がある方などに向いています。ただ、コストは安いものの、薄さやゆがみの軽減を求めることはできません。また、プラスチックに比べて透明感がなく、傷に弱い特徴が挙げられ、日本ではあまり使用されていません。しかし、アメリカでは、ほぼすべての眼鏡店でこのレンズが使用されています。

大手日系眼鏡店などは例外で、薄くてもFDA(米食品医薬品局)の対衝撃テスト基準の8倍以上を満たすレンズを使用しています。割れにくい衝撃吸収コートが施されているのと同時に、超撥水コートが多くの割合で標準装備されており、レンズのお手入れが簡単になっています。

フレームについては、フランス製、イタリア製が有名ですが、日本製のチタン・フレームは世界でも群を抜く質の高さです。素材も金属アレルギーを起こしにくいノンニッケルであることがほとんどで、長期間使用してもフレームのペイントがはがれにくく、欧米製のチタン・フレームに比べてコストも約半分以下。何より、アジア人の骨格に合うデザインで、鼻幅の小さいアメリカ人女性にも人気があります。欧米製に代表されるデザイナーズ・ブランドを優先する場合は、実際の使いやすさや質の高さを考慮し、眼鏡士に相談するのが良いでしょう。

(2007年1月)

パリミキ シアトル宇和島屋店&クロスロード店 オペレーション・マネジャー


京都府出身。日本のパリ三城勤務の後、ハワイ支店で3年間働く。2000年よりシアトル支店勤務。1998年に全米眼鏡士資格を取得。元高校球児で大の野球好き。ふたりのわんぱく息子を相手に仮面ライダーごっこを強いられ、仕事より疲れる日々(?)を送っている