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歯のホワイトニングの効果は、どれくらい持続しますか? |
< 回答者|歯科医 中出 修先生>
歯をホワイトニングし、そのまま放置していると、時間と共に徐々に元の歯の色調に戻ってしまいます。一般にはホワイトニングを行った後、半年から1年で元の歯の色調に戻ると言われています。それは、食べ物やタバコなど、外からの色素が少しずつ沈着して効果が薄れていくためです。それなら意味がないとお考えになるかもしれませんが、効果を持続させる方法がない訳ではありません。
効果をより持続させるには、着色の強い食べ物や果実、飲み物を避ける。着色の強い飲み物を飲む場合はストローを使用する。万が一、そのような食べ物を摂った場合はすぐに水でゆすぐ、歯を磨く……などの配慮が必要です。
また、日頃の口腔ケア、すなわちブラッシングやフロスの使用、歯科医院での定期検査、歯のクリーニングなども白い歯の維持には重要なポイントです。加えて、ある種のマウスウォッシュは歯を着色させてしまうので、ホワイトニングの最中は、特に使用を控えるべきです。市販の多くのマウスウォッシュは、歯を着色させると考えたほうが良いでしょう。このような注意をしたうえで、トレーなどを用いて行うホワイトニングを自宅で定期的に行えば、効果を持続させることは可能です。ですから、歯科医の元でレーザー光や紫外線を用いたホワイトニングを行った後に白さを維持するには、引き続き自宅でホワイトニングを行うことを勧めます。ただし、歯を白くさせるマウスウォッシュや歯磨き剤も製品化されていますが、効果は極めて限定的ですので、やはり先に述べたようにトレーなどを用いたホワイトニングがより確実です。
歯のホワイトニングは、システム、材料の向上もあって、より快適にできるようになってきました。しかし美を維持するには、ホワイトニングに限らずそれなりの努力も必要です。いずれにせよ、ホワイトニングに関してもっと深く知りたい方は、かかりつけの歯科医に1度相談してみることをお勧めします。
(2009年6月)
歯科医 中出 修先生
福井県出身。元北海道医療大学口腔病理学講師。カリフォルニア州、ロマリンダ大学歯学部卒。現在は、タクウィラにあるウエストフィールド・ショッピングタウン・サウスセンター近くにてパンパシフィック歯科医院を開業。近代的な設備の中で、質の高い治療を行っている。
Pan-Pacific Dentistry
TEL: 253-243-7748
ウェブサイト:www.panpacificdentistry.com
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