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骨盤のゆがみを防止するために普段の生活で心掛けるべきことは?

さまざまな分野の専門家が読者の皆さんの質問にお答えします。

骨盤のゆがみを防止するために普段の生活で心掛けるべきことは?

< 回答者|カイロプラクター 小畑幸輝さん>

一般的な骨盤のゆがみは日常の生活習慣、また姿勢がいちばんの原因。骨盤がズレると、まずひざや足に負担が掛かり、歩き方のバランスが悪くなります。それが引き金となり、ひざや足の障害、O脚やX脚、腰痛や椎間板ヘルニアの原因ともなります。また、骨盤周辺の神経や筋肉にもストレスが掛かり、血液やリンパの流れにも影響を及ぼすため、足のしびれ、むくみ、冷え性、便秘や生理不順など、さまざまな症状も引き起こしかねません。

人は重力と常に向き合って生活しているため、仕事時や運動時、また就寝時でも常に圧力が掛かっています。そのストレスを毎日どれだけ自分達で軽減できるかが予防のかぎです。

コンピューターの前に長い時間座る時は、必ず深く腰掛けること。座った時に腰が後ろに沿っている状態であれば○。ただ、長時間座るとモモの裏が圧迫され、血行が悪くなり、筋肉の収縮を引き起こします。硬くなった筋肉は骨盤を引っ張り、ズレの原因となるので、15分に1度は立って軽く柔軟体操を。血行促進にも役立ちます。

骨盤にゆがみのある患者を検診し、アキレス腱や足首の柔軟性を調べてみると、足首に必ずと言って良いほど硬さが見られます。足首やアキレス腱を常にストレッチするほか、朝晩最低20分はゆっくり時間を掛けて体全体をほぐし、疲れを取り除いてください。

就寝時の姿勢は、うつぶせは禁止。しかし上向きで体重の約25%、横向きでも約75%のストレスが腰に掛かっています。横向きの場合は、上側の腰がどうしても前倒れになり骨盤や腰椎がねじれるので、ひざとひざの間に枕やクッションを挟むと骨盤が安定するでしょう。上向きの場合はひざの下に入れてください。

体の姿勢は、常に頭の重心を腰に落とすような気持ちを心掛けましょう。頭が体より前に出ると、腰または骨盤が緊張し、ズレを引き起こします。また、足を組むことと、ズボンの後ろポケットに財布を入れることは骨盤をずらし、左右の足の長さに違いを引き起こす原因になるのでやめましょう。

身体のズレを予防するということは、私生活で生じた見えないストレスを解消するということ。ストレスのない体は、体の中から笑顔がこみ上げてきます。

(2010年4月)

カイロプラクター 小畑幸輝さん


98年、パーカー・カイロプラクティック大学卒業後、米国公認カイロプラクターの資格を取得。03年、ウェルネスワンを開業。シアトル・サウンダーズ・セレクト女子チームのカイロプラクターを務めるほか、地元の小学校で姿勢についての授業を行うなど、幅広い治療活動を行う。07年に全米ウェルネスワン・グループにて、ベスト・カイロプラクターに選ばれる。

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