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子供の歯のケアで気を付けたほうがいいことは?

さまざまな分野の専門家が読者の皆さんの質問にお答えします。

子供の歯のケアで気を付けたほうがいいことは?

< 回答者|歯科医 マシュー・パークさん >

米国歯科医師会(American Dental Association)では、子供の乳歯が生え始めてから半年以内(遅くても1歳の誕生日前)に、歯科医へ連れて行くことを推奨しています。それは、虫歯のチェックだけではなく、歯科医に慣れるという意味でも大事なことです。初めての受診の際、歯科医は口内の検査、歯の衛生などに関して指導します。その後、 半年に1回の定期検診が必要で、これは大人の定期検診も同様です。

歯磨きの習慣は、赤ちゃんが生まれてすぐ身に着けさせたほうがいいでしょう。濡らしたガーゼかタオルで歯茎を拭くことから始め、慣らしていきます。乳歯が生えたら、水で濡らした子供用の歯ブラシで磨きましょう。

2歳以上の子供は、フッ素が入っている歯磨き粉を歯ブラシに米粒大乗せ、1日2回磨くこと。寝る前に磨くことがいちばん大事なので、磨いた後は、水以外口に入れさせないようにしてください。また、歯が隣の歯と接触している場合は磨き残しが出るので、寝る前に歯間をデンタル・フロスで掃除すると良いでしょう。

虫歯や事故など何らかの理由で乳歯が抜けた場合は、すでにできている永久歯がその隙間に移動するため、これから生える永久歯の邪魔になり、歯並びに影響が出るかもしれません。そうならないためにも、乳歯が自然に抜けるまでは、歯磨きとデンタル・フロスで虫歯を予防することが重要です。虫歯を作りやすいおやつ(砂糖や炭水化物がいっぱい入っている食べ物)を避けるのもひとつの手段です。

小・中学生になっても、もちろん歯磨きとデンタル・フロスは必要です。また、スポーツをする場合は、歯、唇、舌、顔、顎へのけがを防ぐため、マウスガード(Mouthguard)を上の歯に装着しましょう。カスタム(歯科医で作るため、既製品と比べて高額だがぴったり合う)、既製品(カスタムと比べて安いが、サイズが合わなかったり、呼吸するのが難しい場合がある)、茹でるタイプ(薬局やスポーツ用品店で販売。茹でて軟らかくなったら口の中に入れ、歯に適合させて使う)と3種類あるので、ニーズに合う物を選んでください。そのほか、歯に関しての質問がある場合は、気軽に歯科医に相談しましょう。

(2012年11月)

歯科医 マシュー・パークさん


ポートランド出身。ワシントン州にあるウィットマン大学を卒業後、日本に5年間移住。福岡教育大学社会科教育学部の修士課程を終え、アメリカへ帰国する。その後、
オレゴン歯科大学を卒業し、3年間大手のクリニックに勤めた後、2011年、自身の
クリニックをポートランドに開業。

Park Family Dentistry
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