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アメリカでのバス・タイムを楽しくするおすすめグッズ

お気楽主婦ナナコのおすすめアメリカ日用品

第1週 長風呂のススメ

湯船にゆったり浸かると心身共にホッとしますよね。アメリカのバスタブは浅くて長いので、半身浴や寝浴にぴったりです。忙しい人も、たまには長風呂してみませんか? 血行を良くし、新陳代謝を促し、カロリー消費も意外に多いそうです。体を清潔にするだけでなく、健康や美容の観点からも見逃せない効用がいっぱいですよ! 温められた血液が全身に行き渡るには20分前後掛かるそうですから、ゆっくり浸かってものぼせない程度のぬるめのお湯がオススメです。

長風呂、いえ、健康と美容のための入浴には、それなりの舞台装置が欲しいもの。いい香りに包まれればリラックス感もアップします。ラベンダーやローズ、バニラなど、重めの香りが長風呂向き。アメリカではアロマ関係のアイテムが豊富ですから、エッセンス・オイルをお湯に垂らしたり、アロマ・キャンドルやお香を焚いたりするのもいいですね。香水も使えます。人からいただいたものの使う勇気がなくて温存していた、甘くて重い香りの香水をちょっとお風呂に入れてみたら、これがなかなかのヒット。シャネルNo.5のお風呂です。マリリン・モンローばりに「私が身に付けているのはシャネルNo.5だけよ」なんて言ってみるようなマネはとてもできませんが(笑)、ひとりゴージャス気分くらいなら許されるでしょ?

体をしんまで温める、疲れた筋肉をほぐす、リラックスさせて寝つきを良くするなど、長風呂の効果はいろいろ。効果をよりアップするための入浴剤もいろいろと出ています。ミネラル・ソルトや火山灰を配合したAbra Cellular Detox Salt Glowは老廃物を排出するとうたっているし、温泉気分も味わえるかも。ベーシックなところではBurt’s Bees Therapeutic Bath Crystals。シー・ソルト、ユーカリやローズマリーのオイル、ビタミンEのほかに、血行を促進する炭酸塩入り。

ナナコは、長風呂の言いわけがてら、読み掛けのペーパーバック(英語学習にゴールはありません)や、なかなか進まない通信教育のテキスト(試験勉強しなくっちゃ!)を持ち込むこともあります。時には、リビング・ルームで読むより進むことも。その間にも、健やかに、そして美しく(?)なっていくのですから、一石何鳥にもなるバス・タイムであります。

次回は、お風呂での肌のお手入れについてお話しします。

第2週 お肌のお手入れ

「長風呂すると肌がカサカサになるんじゃないかしら?」と抵抗を感じる人もいるようです。肌のためには、注意点がいくつかあります。

まず、お湯を熱くし過ぎないこと。ぬるめのお湯は、ゆっくりつかって気持ちがいいだけでなく、肌に掛ける負担も熱いお湯より少なくなります。お湯につかるだけで、汗はもちろん、余分な皮脂や油性の汚れも落ちますから、ボディー・シャンプーや石けんはなるべく使わないこと。入浴剤を入れるなら、泡のお風呂より乳白色のお風呂を。白く濁るタイプの入浴剤は、オイルを懸濁させてあるので肌にマイルド。バブル・バスは界面活性剤の割合が多く、油を落とす作用も強くなります。

お湯に浸かると、肌の油分や保湿成分が抜けていく反面、スキンケア成分の吸収も良くなりますから、入浴剤を美肌づくりに活用することもできます。「Burt’s Bees Therapeutic Bath Crystals」などビタミンEオイルを配合したもの、アトピー肌の人や肌が乾燥してかゆみが出やすい人用にオートミールを配合した「Aveeno Soothing Bath Treatment」や「Archipelago Botanicals Milk Bath」などから、自分の肌に合ったものを選ぶといいですね。

長風呂は垢すりにもいいです。角質がふやけて柔らかくなっていますから、無理な力を掛けて肌を傷める心配が少なくなります。本来、古い角質は自然にはがれ落ちるものですから、若くて健康な肌ならば、ひじやひざ、腕や脚の付け根、首筋など以外は、垢すりはそれほど必要ではないはず。でも、年齢を重ねるにつれて古い角質の剥落がうまくいかなくなり、くすんだり粉をふいた感じになっている場合や、炎症を繰り返した後の肌がかさかさと分厚くなっている場合は、やさしく丁寧な垢すりをすることで、肌の外観が見違えるほど健康的になることがあります。道具は、使い込んだ綿のタオルや手ぬぐいが無難。強力な素材でせっせとこすると、未成熟な角質まではがしてしまいかねません。洗浄剤はつけずにお湯に浸して絞った柔らかい素材で、下から上に向かって軽い力でこすり上げる感じで。肌のターンオーバーには1ヵ月程度掛かりますから、やり過ぎは禁物。最低1週間か2週間くらいは間隔を空けましょうね。お湯につかった肌が乾かないうちに刺激のないローションなどでしっかり保湿することもお忘れなく。

次回は、お風呂でのマッサージについてお話しします。

第3週 マッサージ

お風呂につかるだけでも血行を促進したり筋肉の疲れをほぐす効果がありますが、マッサージを加えれば一層気持ちがいいはず。おもしろい商品がたくさん出ています。

寝浴の時に枕があると快適ですよね。数あるバスタブ用のピローの中でも、マッサージ機能も付けちゃいましたというのが「Pretika Spa Massaging Bath Pillow」。バスタブに吸盤で固定してスイッチを入れると、マッサージをしてくれるんですって。気持ちいいかもしれないなぁ。でも、これをやってたら本は読めそうにありません(笑)。電池を入れるようなものをお風呂に持ち込むのに抵抗がなくもありませんが、もちろん防水仕様です。

もっと大げさなマッサージ・グッズをいくつも出しているのが、Conairというブランド。バスタブに設置するジェット水流の装置「Dual Jet Bath Spa」だとか、バスタブの底に敷いて泡でマッサージをする「Thermal Spa Bath Mat」だとか、おうちのバスルームがちょっとした銭湯顔負けになりそうです。うーん、自宅にジャクージがありさえすれば無用の長物なんでしょうけどね。肩や背中の筋が張って痛くなることの多いナナコは、こういう商品が気にならなくもない。仕様を見ると、ずいぶん本格的な機能が付いていそうなんです。気持ちいいのかなぁ? マッサージの強さはどの程度なのかしら? ちょっと試しに買ってみようと思えるほど安くはないので、「誰か買って使ってみてくれないかなぁ……」なんて思っています。

冷え性や足のむくみが気になる人に良さそうなのは、足専用マッサージの類。長風呂する時間の余裕がない時でも、足浴だけなら気楽でしょ? 立ち仕事の後の足をいたわったり、寝る前に足を温めながら血行を良くしてあげたりすれば、1日の疲れの取れ方も違ってくるはず。マッサージが加われば鬼に金棒。「Conair Ultra Massaging Foot Spa」、「WaterPik Reflexology Foot Spa」など、数十ドル程度で売っています。

次回は、シャワーについてお話しします。

第4週 シャワーにひと工夫

一般に、アメリカのシャワーにはホースが付いていません。ヘッドの向きを調節するくらいしか自由が利かないので、日本のシャワーに慣れている身には不便に感じることもあります。「バスタブの掃除がしにくいなぁ……」という現実的な不満もさることながら、お風呂を楽しもうという身には、「せっかくシャワーにマッサージ機能を付けても、凝ったところに至近距離から当てられないなんて……」という無念さも呼び起こすこの仕様。でも、案外簡単に解決可能なんです。

Home DepotやLowe’sなどのホームセンター系のお店でシャワー・ホースを買えば、お値段は$40程度。水栓やシャワー・ヘッドの接続部分は大抵規格が同じなので、我が家のバスルームに取り付け可能かどうかという心配もまず必要ないそうですよ。気になっている人は、お店に行ってみる価値ありだと思います。シャワー・ヘッドを好きな高さに固定するためのフックも置いてあります。

シャワーで、もうひとつ気になるのが水質。アメリカではソープやシャンプーの泡立ちに影響するほど水の硬度が高いエリアもあるし、水に含まれている塩素のせいか髪や肌が荒れるという人もいます。これまた、お風呂を楽しむには残念なこと。水の硬度を下げるには、Kenmoreなどから出ているwater softenerという機械を通して水の中のカルシウムを取り除くそうですが、これは結構大掛かりな装置。キャパシティーにもよるものの、お値段も数百ドルの桁です。幸いシアトルの水の硬度は高くないので、これが必要になる人はあまりいないでしょうね。塩素を取り除く装置はもっとお手軽。浄水器で有名なBritaから、蛇口に付けるタイプのカートリッジが出ています。大量の水を使うお風呂ではフィルターの交換が頻繁に必要になりそうなのがイタいところですが、「大切な肌や髪のためならば」と思える人は試してみてください。一度使うと普通の水には戻れないという声も聞いたことがあります。

さて、バス・タイムについてのお話は今回でひとまずおしまい。来月は防臭・防虫についてお話しします。

(2006年2月掲載)