この記事では防臭や防虫、屋内外での虫除けに役立つアメリカのおすすめ製品を紹介します。
ニオイを防いでさわやかに
玄関やお部屋に入った時に、ニオイが気になることってありますよね。生活している証のようなもので、住んでいる本人は慣れてしまいがちですが、不快にならない程度に抑えておきたいものです。食べ物やゴミ、タバコ、ペットなど、ニオイの発生源はさまざま。そんな生活臭を抑えるのにお役立ちのアイテムをご紹介しましょう。
まずは、空中に漂うニオイ。キッチン周りに使いやすいのは「Lysol Kitchen Pro Antibacterial Cleaner」。普段の除菌にも使えますから、お掃除がてらこまめに活用するのにいいと思います。同じくLysolの「Brand II Disinfectant」は、ゴミ置き場、トイレ、オムツのペール(専用ゴミ箱)、ペットの部屋、病室など、広い範囲の除菌・消臭に。Bac-Out Stain & Odor Removerは、酵素を使ってニオイの元を分解するんだそうです。強い化学薬品を使わずに、生ゴミ、ペット、おむつ、食べ物などのニオイ、さらにはシミまで分解してくれるということですから、お役立ち度は高そう。
厄介なのは、カーテンやソファー、カーペットなど、洗いにくい布地に染み付いたニオイです。これに対処する製品の大御所はFebreze。日本でもよく知られていますね。「Febreze Fabric Refresher」のシリーズには、アレルゲン(アレルギーを引き起こす原因)を減らすタイプだとか、ペット用に特化したアイテムだとか、いろいろありますが、Antimicrobial(=除菌)タイプ以外は、ニオイとして感じられる物質をつかまえて空中に漂わないようにするという共通の技術を使っています。化学反応ではなくて、物理的にニオイ物質をつかまえるという仕組み。使われている化合物はトウモロコシ由来ということですから、便利さだけでなく安全性も気になる人にとっても心強い製品ですね。
清潔を保つ、換気するということが大切なのはわかっていても、家の造りや生活パターンなどでままならないことは多いもの。ニオイの元に合ったアイテムを選んで、活用しちゃいましょう。
次回は、衣類の防臭・防虫についてお話しします。
衣類を守る
クローゼットや引き出し用にさわやかな香りを付けてくれるアイテムは、日本よりアメリカのほうが充実しているような気がします。シーツや下着類をただしまっておくのではなくて、ラベンダーやユーカリなどのハーブを利用したスプレーをしておくなんて素敵じゃありませんか? けれども、衣替えという習慣のおかげなのか、「衣類を長くしまいこんでおく」というシチュエーションに関しては、日本のほうがうわて。収納中に発生する湿気臭いようなカビ臭いような独特のニオイだとか、イヤな虫食いを防ぐのに、日本では無臭の製品が当たり前に手に入るのですが、ナナコの知る限り、アメリカには同じような製品がありません。今どき、ショウノウくさいものを使いたい人もあまりいないでしょうにねぇ……。
衣類の長期収納用の防臭・防虫剤で、香りが穏やかなものをアメリカで探してみると、Ceder(=ヒノキ)を使ったものということになりそうです。形によって、Moth BallsとかMoth Blocksという名前で売られています。ヒノキが発する天然の成分は衣類を食べる虫を防いでくれるし、さわやかな木の香りは日本人にとってもなじみ深い。これならOKじゃないでしょうか。
その名もCeder Freshというブランドは、ヒノキを使った製品を各種揃えています。Ceder Moth BallsやCeder Moth Blocks、引き出しに入れたりハンガーに付けたりするのに便利なディスク状のCedar Moth Chaser Disks、引き出しや棚に敷くためのCedar Drawer Liners、さりげなく普段使いできそうなヒノキ製のハンガーやクリップなども。Evercareというブランドからも、ヒノキを使った防臭・防虫剤が出ています。
防虫という観点でユニークなのは、SpringStar Clothes Moth Alarm。この製品は、衣類を食べる幼虫を殺すのではなく、卵を産み付けに来た成虫をフェロモンでおびき寄せてトラップするのだとか。親が見つかったら、衣類をチェックして対処しなさいね、っていうことなんです。「アイデアはおもしろいけれど、自分で衣類をチェックしなきゃいけないなんて二度手間じゃないの?」って感じるのはナナコだけでしょうか。
次回は、お部屋の中のムシ退治についてお話しします。
お部屋の中のムシ退治
何を隠そう、ご多分にもれず、ナナコはムシが苦手。特にアレ。Roach(=ごっきぃ。フルネームで書くのもイヤです)。まだ渡米前、アメリカ人の知り合いと、ふとそんな話になりました。シアトライトのDさんがなだめるように発言。「シアトルには黒くて大きいのはいないよ。東京で見た時はびっくりしたけどねー」。わずかながらほっとしたのも束の間、サンフランシスコ出身のMさんが「東京のなんかカリフォルニアのに比べればカワイイもんだよ」。あれは慰めるつもりだったのでしょうか? それとも慰める振りしてからかっていたのでしょうか? どっちにしてもおぞましいイメージが頭に浮かぶのを止められず、ゾーっと身震いしたナナコでありました。
幸い、シアトルで遭遇したことはありませんが、万が一(茶色くて小型のものでも)出てしまった場合は、Roach killerをお使いください。でも、殺虫剤をかけてもアレは走って逃げます。悪くすると飛びます。アレと言えどもむごいようですが、高いところでなければ熱湯をかけるのが一番。殺虫剤と違って即決です。後処理はまた別の話ですけどね。……あ、キライと言いながら話が長引いてしまいました。
シアトルでも悩む可能性のあるのは、カーペットなどに住み着く小さなムシ。ダニの類です。日本ではバルサンなどの薫蒸タイプの製品がありますよね。アメリカで似たものというと、Raid Flea Killer Plus Fogger。エアゾール・タイプで、噴出口をロックしておくとスプレーをし続けてくれる仕掛けです。ペットや家具を避難させ、部屋を閉め切って2時間。その後も30分は換気をするようにということで手間は掛かりますが、ダニ、ノミ、ごっきぃ、蚊にハエ、クモ、アリ、ハチなどなどと守備範囲は広く、効果も長持ちします。
もっとも、原因をペットが持ち込んでいると思われる場合は、ノミ取りシャンプーやノミ取り用の首輪を使う必要があります。寝具を清潔にし、乾燥させておくことも大事。殺虫剤を使う頻度はあまり上げずに済むようにするのが基本です。
次回は、飛んでくる虫を防ぐ方法についてお話しします。
飛んで来るムシを撃退
水と緑の豊かな場所は、蚊やハエにとっても住みやすい場所。もしここにアラスカ出身の人でもいれば、「シアトルなんて大したことないよ」と言うのかもしれませんが、さわやかな空気の中でくつろごうという時に寄って来られるのは大迷惑。
屋外でパーティーなんていう時のためには、スーパーマーケットやスポーツ店のアウトドア用品コーナーに蚊帳があります。日本と同じ渦巻き状の蚊取り線香も売っていますよ。初めて見た時はびっくりしながらも、懐かしいような、うれしいような気持ちになりましたっけ。
移動中の防虫には、肌に直接付けるInsect repellentが効果的。OFF! Deep Woods Insect Repellent Vという製品がメジャーですが、ほかにもいろいろ。エアゾール・スプレー・タイプのものが多いです。露出した肌だけではなく、衣類の表面にスプレーすることもできますよ。子供の肌にこういうものをスプレーしたくないとか、かぶれやすいとかいう人の場合は、高い音を出して虫を寄せ付けないようにする装置もあります。夏のアラスカへ行った時の経験では、Insect repellentほどの効果がなかったような気がするものの、これだけたくさんのアイテムが出ているところを見ると、それなりには効くんじゃないでしょうか。虫に刺されると、かゆいだけではなく、西ナイル・ウイルスなどの病気を移される心配もありますから、気を付けるにこしたことはありません。
虫が家の中に飛んで来るのを防ぐには、ハエ取り紙のようなタイプの製品があります。ゴミ置き場などに吊るしておいて、飛んで来た虫をくっつけて捕まえるHot Shot No-Pest Strip、窓の周囲に貼っておいて家の中への侵入を水際(窓際?)で食い止めるBioCare Window Fly Trapなどなど。まあ、ムシが苦手なナナコには、後処理が辛そうなアイテムではあります。こんなことを言っていたら、森と湖に囲まれた静かなおうちになんて、一生住めそうにありませんね(タメ息)。
(上記の記事は2006年に執筆しています。商品名、値段などの情報は当時のままですのでご注意ください。)
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