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アメリカの食器洗い機と関連グッズ

お気楽主婦ナナコのおすすめアメリカ日用品

第1週 食器洗い機は強い味方

アメリカではほとんどのおうちに付いている食器洗い機。ナナコは日本にいた時からの愛用者です。使い始めたきっかけをちょっとお話ししましょう。ある男性が、食器洗い機についての使用調査を頼まれました。といっても、実際に使うのは奥様。手洗い派だったけれど、ダンナ様のお仕事に影響する(かもしれない)ことですから、渋々、貸与された食器洗い機を使い始めたそうです。さて、アンケート期間も終わりに近づいたある日のこと。その男性は奥様から言われたそうです。

「ねえ。これ、返さなきゃいけないの? だったらウチのを買って。もう、あたし、食器洗い機なしじゃ生きていけないわ」

この話を聞いたナナコは、即、食器洗い機を買いに走りました。自分が知ってる人の経験談ほど強い推薦はありませんからね。

使い方のコツはいくつかあります。食べ残しや油なんかはざっと拭き取っておく。卵みたいに熱で固まるものは(水でもいいから)こすり落としておく。汚れが乾いて固まらないうちに入れるか、洗うまで水につけておく、といったところでしょうか。何が得意で何が不得意かを知った上で使えば、手荒れも減らせて、ホントに強い味方です。お客様が来た時に、後片付けの気兼ねをさせなくて済むのもいいですよね。

食器洗い機用の洗剤は、普通の食器洗い洗剤のように泡がたくさん立ってはいけないので、専用の物を使います。アメリカではCascadeブランドがメジャー。粉末タイプと液体タイプがありますが、好みで使い分ければいいようです。洗剤にプラスして使うアイテムもあります。Cascadeの「Plastic Booster」は、プラスチック容器に残りがちなケチャップなどのシミや食べ物のニオイを落とすための商品。お弁当箱や密封容器の汚れが気になっている方は、いつもの洗剤に追加してみてください。食器洗い機の内部をきれいにしたい時も、食器を入れずに、洗剤とPlastic Boosterを入れて回してやればいいそうです。そっか、食器洗い機の中もプラスチックですものね。納得!

次回は、食器洗い機用のリンス剤について。

第2週 食器洗い機用のリンス剤

アメリカの食器類には、「microwave safe」「dishwasher safe」と書いてあることがよくありますよね。電子レンジと食器洗い機の浸透ぶりがうかがえます。クリスタルのグラス、金線や銀線で飾ったカップやお皿、漆塗りのお椀などなど繊細なものは、質実剛健な食器洗い機とは相性が悪いので、やさしく手洗いしてフキンで拭くしかありませんけれど。

質実剛健な食器でも不満が出やすいのが、普段使いのコップなどのガラス類。汚れは落ちても、だんだん曇ってくるんです。ナナコはそれでも食器洗い機に放り込んでいましたが、洗剤会社に勤めている友達にふっと不満を漏らしたことがありました。

「食器洗い機だとコップが曇ってきちゃうよね。洗剤に入ってる研磨剤のせいかなぁ?」
彼女はびっくりして教えてくれました。

「研磨剤なんか入ってないよ。そのコップ、こすり洗いすれば綺麗になるよ」
「え! キズがついたわけじゃないの?」
「違う、違う。熱で強制的に乾かすから、水に含まれてる無機物が食器の表面に固まって付着しやすいだけ。だからリンス剤を入れるのよ」
目からウロコ。確かに、明らかにキズとわかるものは別として、曇りは取れました。リンス剤についても、あれが初耳でしたねー。持つべきものは賢い友人です。

さて、このリンス剤、髪の毛に使うリンスとは、中身も働きも全く別モノ。カルシウムやマグネシウムなどは多かれ少なかれ水の中に含まれているものですが、それほど水に溶けやすい成分ではありませんから、濃縮されると食器の表面に残りがちなんだとか。食器洗い機用のリンス剤はこういう成分を水に溶かし込んでくれるので、濃縮されても水と一緒に素直に流れ落ちるようになり、ガラスの曇りが防げるんですって。

以前のナナコとおんなじ不満をお持ちの方は、リンス剤を試してみてください。洗剤と同じく、Cascadeブランドが有名です。「CascadeCrystal Clear plus ShineShield」は、繰り返し洗っているうちに食器に細かいキズがつくのを防ぐ働きもあるそうですよ。

次回は、食器洗い機に関する日本人ならではの悩みついて。

第3週 食器洗い機にまつわる日本人の悩み

以前、YOUMAGA.COMの掲示板「ママの口コミ」に、食器洗い機で洗うとご飯粒が取れずにあちこちにくっついてしまうのですが、という書き込みがありました。ご飯粒は、水に溶けないので水流に乗って散らばりやすいし、乾燥すると固まるという性質があるので、食器洗い機にとっては苦手なもののひとつ。食器洗い機に入れる前にこそげ落としておいたほうがいいですね。ネバネバ程度は溶けて流れ落ちるので、粒が残らない程度にざっと落とすだけで大丈夫です。

もしご飯粒がついたまま食器洗い機に入れてしまったら、すすぎの前に食器を取り出して、流しで粒を洗い落としてから食器洗い機に戻すという手があります。でも、ほかの食器までいちいちチェックすることを考えると、入れる前のひと手間をかけたほうが結局は楽。食器洗い機の内部について固まってしまったなら、(食器は入れずに)洗剤とPlasticBoosterを入れて回し、すすぎの前に、壁でふやけたり食器洗い機の底に落ちたりしているご飯粒を取り除いてから、すすぎと乾燥をするといいと思います。

洗剤もご飯モノに合わせて選ぶなら、Cascadeブランドの中でも「Complete」というのを使うのがいいかもしれません。食べ残しを落とす力が強く、落としたものがほかの食器や食器洗い機内部に再付着するのを防ぎ、pre-wash不要というのが売り文句。とはいえ、食器洗い機の中に食べ残しを溜め込むことになっちゃうのはあんまり清潔な感じがしませんから、やっぱり簡単に取り除ける食べ残しくらいは取っておきたいものです。

ナナコだって楽に家事を済ませることがとっても大事なので、食べ残しを取り除くといっても大袈裟なことはしていません。食事が済んだらすぐに食器を水に浸し、流しに積んでおく。そして、お茶でも飲んで一服してから、ひとつずつ食器の中の水をディスポーザー(生ごみ処理機)に落として、食器を食器洗い機の中に並べていく。それだけですが、目に見えるほどの量の食べ残しが、食器洗い機の中に溜まることもなく済んじゃってます。

次回は、手洗いする時の洗剤について。

第4週 気合を入れた手洗いでピカピカに

食器洗い機はあくまで普段の食器洗いの助っ人。手洗いが必要な時も、もちろんあります。手洗い用の洗剤ではDawnとかJoy、Palmoliveが有名。「手にやさしい」というコンセプトを重視する日本の商品よりも、洗浄力は強いみたいですね。そう言えば、Joyは洗浄力をアピールして日本でも大ヒットしましたっけ。

普通の食器用洗剤は主に油汚れを狙いにしていますから、焦げ付きやこびり付き用にはスクラブ剤を1本準備しておきたいところ。白いドロッとした液に細かい研磨剤が入っているものです。お店でよく見かけるのはSoftScrubでしょう。

スクラブ剤にも上手な使い方があります。洗いたいものに直接大量に出して硬いスポンジでゴリゴリこすったら、いくら研磨粒子が軟らかくても食器や鍋にキズがついてしまうし、頑張りに見合うほどはきれいになりません。焦げ付きやこびり付きはまず水に浸して浮かせておき、充分に水を含ませたスポンジにスクラブ剤を広げ気味に出して、力を入れ過ぎないようにクルクルとこするといいですよ。

焦げ付いてしまった鍋やフライパンは、なかなかピカピカになりません。でも力任せに磨いてキズがつくのもイヤだなという時は、思い切ってスポンジをあきらめるという方法があります。薄手のビニール手袋(なければ普通のポリ袋)をはめた手をスポンジの代わりに使うんです。スポンジはふかふかしているので、研磨粒子がめり込んでしまって本来の力を発揮しきれませんが、ビニールならば大丈夫。きっと磨き甲斐を感じますよ。直接指先でこすり洗いするような感覚で、細かいところまでキレイにできるし。

ナナコは、待望の高級(?)ステンレス鍋セットを手に入れてからというもの、あの鏡のような輝きをなるべく長く維持するべく、この方法に頼っています。普段はなるべく楽チンに、そして「ここぞ!」という時だけ気合を入れるという、メリハリある洗いモノ生活を送っているというわけ。

次回は、食器のシミ抜きや除菌について。

第5週 茶シブやバイ菌にさようなら

食器洗い機でも手洗いでも、茶シブの類は徐々に染み付いてきて気になるもの。磁器やガラス製品なら前回お話ししたスクラブ剤で磨くのも手ですが、表面に細かい凹凸のある焼き物や素材の軟らかいプラスチック、深くて手を入れにくい形の急須などの場合はそういうわけにもいきません。こういう時には漂白剤を使ってしまいましょう。

基本的には、2月のテーマ「お洗濯」の時に挙げたのと同じく、酸素系漂白剤と塩素系漂白剤の2種類が使えます。食器の場合は素材の色落ちを気にする必要はないので、どちらを使ってもいいのですが、食べ物や飲み物を入れるものだということを考えると、ナナコは酸素系のほうをオススメしたいと思います。酸素系漂白剤は、酸素と水に分解されてしまうので無害だし、塩素系のような気になるニオイも残りません。お洗濯用に売っているOxicleanなどのシリーズからシンプルな液状のものを選んで水で薄め、しばらく食器を浸して、きれいになったら水ですすげばOKです。

漂白剤には殺菌作用もあるので、赤ちゃんの哺乳瓶や、湿っている時間が長くて雑菌の繁殖が気になるまな板、布巾の類にもお役立ち度大。アメリカでは、日本みたいに台所用と銘打った漂白剤はあまり見かけません。でも、日本の漂白剤が用途によって中身が違うのかというと、そんなことはなく、香りをちょっと変えているくらい。実際のところ、お洗濯用と共用しても構わないのです。極端な話、台所用なら薬局で安く売っているオキシドール(濃度3%の過酸化水素水)を薄めずにそのまま使うこともできます。いかにも薬品っぽいボトルがキッチンにあるのは全然ラブリーじゃないですけど、不要なモノが一切入っていない分、どんな製品よりも安心といえば安心です。

来月は、髪のパーマ&カラー剤のお話です。ではまた。See you!

(2005年5月)