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一軒家の売却を検討中です。高く売るための秘訣はありますか?

さまざまな分野の専門家が読者の皆さんの質問にお答えします。

一軒家の売却を検討中です。高く売るための秘訣はありますか?

< 回答者|ジョン・L・スコット エージェント 三井まりこさん >

「家を高く売りたい=どのくらいリモデルをしたらいいのか」。売却時に一番多くいただくご質問です。しかし、実は市場価値といかにバランスが取れているかが鍵であり、必ずしもリモデルがすべてではありません。まず、売買時に重視される1. 売買価格(Price)2. 売却時期(Term) 3. 物件の状態(Condition of the Property) 4. 場所(Location)のバランスをチェックしてみましょう。買う側の立場から考えれば、これらのバランスが最も優れている物件が魅力的と言えます。売る側は4.の「場所」以外はすべてコントロールすることが可能です。これをいかに演出するか、それが高く売るための秘訣へとつながります。
では、実際どんな準備が必要でしょうか。まず第一に3.の「物件の状態」。これは、主にメンテナンスを示し、例えば屋根、外壁、床下回り、設備器具などをチェックします。家の中がきれいでも、建物の状態が悪いと判断されれば、かえってマイナスに。これらの修繕だけで予算を使い切ってしまっても十分なのです。

さらに余裕のある方はリモデルへ。過剰な投資は回収率が下がり、価格に影響することもあるので、まず周りの平均市場価値を算出、ご自宅と似た条件の物件が、最高どのくらいまで売却できるかを仮算出します。そして、リモデルしない場合の底値と比較、その差額を実際の費用として投資するのが理想的です。

売却時におけるリモデルのコツは、目で見てわかるものから始めます。例えばペンキの塗り替え、カーペットの張り替え、窓周り、庭の整備など。余裕があればキッチン、バスルームなどもリモデルします。その際、予算の都合で貧相になってしまっては逆効果ですので、最近の流行を押さえるだけでもOKです。

最後に、先に述べた2.の「物件に合った売却時期」を考慮します。例えば地下室がある家は、夏は涼しいと好評ですが、冬は寒いという印象もあるので暖かく見えるような演出が不可欠。また春には、庭に満開の桜が見られるなどもプラス効果。仕上げとして、インテリア・コーディネートや写真撮影などで買い手を引き付ける演出を施し、価格を相場の最高値まで引き上げます。まず「この家を買ってください!」という気持ちが買い手にどれだけ伝わるかが勝負。ご自分が買われた時の気持ちを思い出してがんばってください。

(2006年9月)

ジョン・L・スコット エージェント 三井まりこさん


元トップ・エージェント・アシスタントの経験を生かし、迅速な対応と常に市場を熟知した最新のサービスを提供。「お客様それぞれの夢やスタイルにかなった、心地良い家に住んでいただくこと」をモットーとする。2005年には同社トップ3%の「プレジデント・エリート」賞受賞。

John L. Scott
TEL:425-765-8742 ウェブサイト:www.marikomitsui.com