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暖房器具のメンテナンス方法について教えてください。 |
< 回答者|宏徳エンタープライズ 菅沼愛子さん>
暖房器具は、一般的にはガス、電気、オイルなどが使用されています。フィルターの付いている暖房器具は、常にフィルターをきれいにしておくことを心掛けましょう。フィルターの交換はひと冬に1、2回行うことをオススメします。また、3年に1回は専門家にバーナーの掃除や点検をしてもらってください。費用は$100~$200くらいですが、補修が必要な場合は別途費用が掛かります。
古いガス暖房機などは、不完全燃焼していたり、細かいひび割れがあり、少しずつガスが漏れていたりすることがあります。これは危険であると共に、無駄なガスを使用することになりますので、古く、寿命が来ている暖房器具は交換されることが得策だと思います。熱効率も良く安全です。
暖房器具には直接関係ありませんが、家の床下(Crawl space)の点検も、年に1回ほどはしてください。床下への入り口は、1階のクローゼットの床にある家が多いですが、家の外壁にドアが付いている場合もあります。
先月号のP12で述べていますが、ネズミなどの被害によって暖房ダクトに巻いてある断熱材が落ち、ダクトがむき出しになっていたり、大雨の被害で床下に水がたまり、断熱材が濡れていることがあります。これはダクトを通った熱が途中で冷え、暖房費の無駄につながります。設定温度を高くしてもあまり暖かくならない場合は、暖房器具の点検と同時に床下をのぞいてみてください。
また、多くの家に付いている暖炉の使用についてですが、日本の都心ではなかなか体験できないことなので、大いに楽しみたいですね。昨年のような嵐などによって起こる停電の際は、暖を取るために多くの家庭で暖炉が使われます。暖炉を使用する際は、煙突への空気口を必ず開けてください。忘れると、すすが部屋に逆流し、天井などが真っ黒になることがあります。薪を燃やす際は、換気にも十分注意が必要です。煙突の掃除は、使用頻度にもよりますが3、4年に1度はされたほうが良いでしょう。
これからますます寒さが厳しくなり、家の中で過ごす時間も多くなると思います。暖房器具のメンテナンスをきちんと行うことで、経済的にも効率良く部屋を暖めることができますので、対策を万全にし、快適な冬をお過ごしください。
(2007年12月)
宏徳エンタープライズ 菅沼愛子さん
ワシントン州で唯一、日本人が経営する不動産会社「宏徳エンタープライズ」の代表。1999年に「ワシントン州トップ・エージェント1%」に選ばれたほか、1996年からは日本人のための不動産セミナーを開催している。ワシントン州公認不動産会社としてノースウエスト不動産協会に所属。
Kohtoku Enterprise, Inc.
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